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ボタン売りのマダム

この記事は2010年のブログ掲載ポストのリライトです。

女子なら誰でも小さくてカワイイものに惹かれるもののでしょうか…
蚤の市でもボタンやリボン、レースなどかわいいものが売られているところには、マダムやマドモワゼルが集まってきます。
そんな中、ボタンを始めメルスリーをたくさん扱うお店のマダムと出会いました。
小さなボタンシートが豊富で、手芸ばさみやヴィンテージレースなど乙女の心をくすぐる品がたくさんのお店、さっそく私もカワイイ物をいくつかチョイスして…
マダムにお値段を尋ねたところ…ぎょっ!とするような高額を告げられて聞き間違いかと思い何度も尋ねなおしてしまいました。
そのお値段なんと想像の5倍以上。

さすがに予算オーバーだと言う事を正直に言って何も購入しなかったのですが、メルスリー好きというこのマダムと少しおしゃべりが弾みました。
聞けば普段はパリの蚤の市で出店されているそうで、今回は遠征がてらに地方都市Lyonまで足を延ばしてみたのだとか。
メルスリーはパリジェンヌを始め世界中から観光に訪れた女子たちの心を引き付けるらしく私がおののいてしまったお値段で飛ぶように売れるのだそうです。

確かにカワイイお品なので、人気があるのも納得です。
後ろ髪ひかれる思いでマダムのお店を後にして、ぶらぶら見回っているとまたもやボタンシートが売られているお店を発見♪
こちらはおじさんと小学生くらいの男の子が店番をしていました。
ボタンシートのお値段を尋ねてみると…私の予算にぴったりのお手頃価格♪
しかも10シートほど買おうとする私に「そんなにたくさん買ってくれるなら…」と半端ボタンをおまけしてくれました。

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シートがちょっと破れていたり、全部そろってなかったり…と難点はありますが、古い品の個性が光る味わい深いボタンたち。
くすんだような桃色が何ともノスタルジックな風合いなのです。

ボタンやかわいらしい女子受けアイテムを購入するときにいつも思う事…
「マダムからは値切れない」
時にまとめ買いなどでおまけをつけてくれる事もありますが…基本的にはほとんど安くなりませんし、元々の言い値もお高めです。
一方ムッシューからはかなりの良心価格で購入する事ができ、時には「全部持ってけ!サービスだ!」など投げ売りのような事まで…
きっとボタンを愛する気持ちって女子特有のもので、男性には理解しにくい事なのでしょうね…
でもそんなボタンを愛するマダム達の商品はとても大切に扱われ愛情がこもっているのが見て取れます。
都会と地方、男と女。
場所や人が変われば同じものでも価格が変わり…
物の価値って値段で表すのが難しいな…といつも考えさせられます。

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