【水星の魔女14話】終わりが始まったぞ
怒涛の情報開示と展開が続く答え合わせみたいな14話でしたね。
例によってあらすじ追いながら感想考察いくぞいくぞいくぞ。
アバンパート
前回に引き続きプロスペラとミオリネの密談からスタート。クワイエットゼロのこと随分あっさり喋る。
パーメットスコアのオーバーライドを利用してうんちゃらかんちゃら…
あれ?この話なんかもうしたことあるな???
まさか私の…ファン!?
しょうもない冗談はさておき。
こうだったら面白いな的な感じで書いてた考察が思いの外に正鵠を射ていて驚いている。
YouTubeで考察動画でも出しておけばドヤ顔出来たかもしれない。
とは言え、デリングはともかく(お母さんの計画みたいだし)プロスペラが世界平和実現のために動いていると馬鹿正直に間に受けられるわけもない。
まだ何か裏がある……だろう。
【本編 彼女たちのネガイ】
オープンキャンパスなう。
山羊の乳、確かに匂いが独特だよね。
スペーシアンにはなかなか…
とは言え封してたらそんなにだろ。
ニカが思い詰めちゃって何か隠してるのはみんな気づいてるけど本人が隠してる以上はそっとしておくしかない。アリアの「手当くらいのお節介ならいいだろ」って気遣いが染みる。
チュチュやマルタンはなんで話してくれないんだという怒りにも似たもどかしさを感じている様子。
「ニカは“昔から”何も教えてくれなかったよ」というマルタンの表情は厳しい。この辺りの距離感、大抵後々に響いてくるんだよね…
ニカの孤児としての生い立ちが語られる。スレッタと自分を重ねていた、それは嘘ではないのだろうがその背中は物寂しい…
アリアのあぐらが可愛いかった
エランとノレア
壊滅的に察しが悪く何も教えてもらえなかったな〜とか思いながらとぼとぼ歩いてるスレッタの出待ちをしてるエラン5号、完全にストーカー。ちゃっかり腰に手やっちゃってさ。
スレッタがぴぃ……って引いてるのが可愛い。
ノレアが地味に生徒手帳返してるのも、しれっと何事もないかのように5号が受け取ってるのも面白い。お前ファラクトの機密はどうした。
「ガンダムのパイロットに次なんてあるんですか?」って露骨に喧嘩を売るノレア。強化人士なのにヘラヘラ生きてるのが気に入らないんだろうね。
売り言葉に買い言葉で煽り返す5号。
「自分で生きることも死ぬことも決められない可哀想な奴」「最後は1人寂しく死んだ」
これは恐らくエラン4号のことだろう。何気に5号が4号について言及するのは初。境遇は同じはずなのに蔑むような物言いをするのは、5号の生き延びるためには身を窶すことも厭わない姿勢を表している。4号とは同じ顔だがこうして本人に語りを引き出させることで明確に別人であることを表現しているのは面白い。
きちんとニューゲン達がいう“性格の悪さ”というキャラ立てにも兼ねているのが巧みだ。
ソフィの言う本物の家族
あいつ気持ち悪いよねと言われて強く言い返せないスレッタ。ミオミオの時はきちんと怒っていたのでスレッタ自身もエランの変化に戸惑っている。こういう言外の表現に味があるのが水星の良いところ。
決闘で勝ったら本当の家族になってもらうと言うソフィ。彼女の言うところの家族の意味合いはまだ掴みかねるが、ノレアをそうとは思ってないようだし、恐らく生きてはいないのだろう。ぬいぐるみを家族と呼んでいたが、死んだ仲間たちに見立てていたりするのだろうか。死ぬたびにぬいぐるみが増えていくみたいな。
某本格カードバトルのネクロマンサーロリを思い出す。
ミオリネとの約束を大事にするスレッタ。
冒頭のミオリネの温度差が凄い。
「ミオリネ殺したらあの時のお姉ちゃんにまた会えるかな」
露骨な伏線警報発令中。
ラストでまとめて書こうね。
ランブルリング ≒ 決闘
楽しみにしてたモビ戦。
事実上の部外者である2人と学園で戦うのにランブルリングを使う。細かいことだがこういうところで無理なくスマートかつ迅速に展開を詰めていくのもやはり水星の魅力。
そしてセセリアがイキイキしてる。
最後に皮肉をかましてくる、そして後ろにしっかりロウジが映り込んでるあたり視聴者がセセリアに求めているもの完璧に理解している。またスケベピクチャーが増えるね。
もみあげから手を離すと死ぬ男ラウダの出番。
完全にスレッタに関しては逆恨みだがジェターク寮の盛り上がること盛り上がること。フェルシーが元気で大変よろしい。
勝手にグエルに使われてぶっ壊されてから出番が無かったが、ラウダ専用ディランザの活躍が見れるのは嬉しい。プラモでしか見る機会が無かったからね。
ペトラといい感じのラウダをん?ん?って見てるフェルシーが可愛くて大変よろしい(2回目)
レネも出るとのことで多くのオタクを虜にした水星の魔女メスガキ四天王が集結してしまう。間違いなく伝説の回だ。
そして各自の発進シークエンス。
全力で行けよと言われたエランが笑顔で手を振った後「全力出したら死ぬんだよこっちは」と事もなさげに独りごちているのがひっっっじょうに旨みがある。
ひとりひとりの名乗り、冗長。
だがそれがいい。
無駄を愛するのは人間の特権。
ランブルリング開戦
ヒルドルブみたいな戦車型やダルマみたいな可変飛行型が出てきて歓喜。
13話アバンの連戦で出たジオみたいなのとかもそうだが、即沈められるのが惜しいレベルで個性的なのが揃っている。もっと見たいよ…まとめてプラモ化してくんないかな…
そしてハインドリー登場。
10話のミカエリス、ベギルペンデもそうだがグラスレーのモビルスーツはマジで頭一つ抜けてどれもかっこいい。ミカエリスは久々にプラモで買ってしまうくらいカッコいい。ハインドリーのランタンシールドがまた趣があっていいんじゃ…
「怖いなあ、フォローよろしく♡」
ハインドリーの相手を押し付けられてデミトレーナーで戦うチュチュ。
やっぱチュチュはデミトレ、しかもスナイパー武装なのよね。ロボットアニメのスナイパーは大体死ぬので心配だなぁ…。
プラントクエタの襲撃を思い出して手が震えてしまうシーン、これまでは強気な面ばかり描かれてきたチュチュの普通の女の子の面が出ていて本当に良い。地球の仲間が心配になって電話かけた時もキュンと来たし、こういうのがギャップ萌えと言うんだろうね。
ラウダ乱入、そしてフェルシーとレネの夢のマッチ。正しくエキシビジョン。敗北したいオタク達大歓喜。やはり神回。
ウル&ソーン乱入
ラウダの出番、一瞬で終了。本当に悲しい。
もっとあの円月斧でドッカンドッカンやってほしかった…。一瞬でメインサイト粉砕。
各々のリアクションがまた味がある。
リリッケが口を抑えて真っ青なってたりね。
意を決して自首しようとするニカがシャディクガールに背後を取られてしまう。名前だけで存在感を出すのがやはりシャディク。
暴れまくるソフィのルブリスウル。青ざめるセセリアの貴重なシーン。ビームの出力上限違反の警告、これまで映像が歪む程度だった外壁は破壊され、チュチュはなんでコックピットを狙えるんだと叫ぶ。
普段の決闘ではその辺がちゃんと規制されていたんだなというのをさりげなく提示してくる。
ルール違反の実戦仕様。駆けつけないフロント管理者。
ここでシャディクのワンショットをひと匙。
緊急事態宣言でランブルリングが中止され、そして…
「スペーシアンはみんな死ね」
コックピット直撃。爆散。死亡。
凍りつくモブ達。
唯一残っていた日常のアスティカシア学園が失われ、学園ものとしての化けの皮が引っ剥がされた瞬間である。
スコア3を発動するウル&ソーン
これはガンダムXのGビット!?!?
プラモで先行公開されつつも詳細不明だった機体がついに登場。量産型なのはわかっていたがスコア3で随意操作する無人機とは……。
蘇る旧劇のエヴァ量産機のトラウマ。
円になって宙を飛んでるの完全に意識してるだろ。
無人機の確認をしてから動き出すシャディクガールズ。小芝居は苦手だのなんだの言ってるのでこれもなんだかんだシャディクの計画のうち。
「やめてください!皆が死んじゃう!」
「モビルスーツに乗ったら人は死ぬ」
「学校で習わなかったの?」
ここスレッタの「お母さんに教わらなかったんですか」と対比になってるの最高。オタクはこういうのが好き(n回目)
欲しいものがあるというソフィに、人を殺してまでそんなのおかしいというスレッタ。
フラッシュバックする怯えたミオリネの顔。
鬼の形相でぶっ殺してやるといってロックオンをかけるチュチュがフェルシーの助けを呼ぶ声で我に帰る。
スコアを上げないと死ぬぞというノレアに「冗談じゃない、この顔に変えてまで生き延びたんだ。むざむざ死ぬのはゴメンだよ」と冷たくいうエラン5号。
ひとつとっても語りたくなるワンシーン畳み掛けてくるじゃん…………
こういうのが““ドラマ””なんですねぇ…泣き喚くフェルシーすこ
確保されるサリウス。
モニターで眺めるシャディク。微笑んでいるが目は完全にキマッていて笑っていない。
「俺を拾ってくれてありがとう、サリウス・ゼネリ」
恐らく感謝しているのは心からの言葉だろうが、それはそれとして完全に割り切っているのがシャディクの底知れなさか。
VSソフィ・プロネ
エアリアルは人殺しの道具じゃないと訴えるスレッタだが、ソフィの「じゃあ何故武器を持っているのか」「誰が暴力マシンとして作ったのか」と問われ答えられない。
「エアリアルはお母さんが、お母さんが…」
「────…なんのために?」
初めてプロスペラに明確な疑惑を持つ。
ちょっと止まってもらっていい?見てるこっちの感情が追いつかないんだけど?
それでもミオリネも学校も全部壊すというソフィの言葉に意を決して攻勢に出るスレッタ。
ここでスコア6。
Gビットもどきは機能停止、データストームが流入しているところをオーバーライドされてソフィも無事では済まない様子。
「聞こえる、感じる、あの時のときめき!」
「私を殺そうとする綺麗な声!」
スコアが上がってエアリアルと繋がったことで何かを感じ取るソフィ。
そしてここでベルメリアとプロスペラの会話。
スレッタはデータストームの影響を受けていない、まるで別の誰かがガンビットを動かしているようというベルメリアの談。言及されるエリクトの行方。スレッタのすぐそばに居る。
エアリアルを止めようとするスレッタ。もはや、いや恐らくこれまでもガンビットは完全にスレッタのコントロール外だったことがわかる。
「スレッタ、アンタじゃない」
「アタシが欲しかったのは──」
エリクトの幻を幻視するソフィ。
エラン4号も同じものを見たのだろう。
伸ばした手を取るようにエリクトが手を差し出し、同じようにガンビットを向けるエアリアル。
スレッタのやめてという叫びでお互いに止まりました。
プロスペラの思惑
データストームの先で私達を待っている。
エリーは新しい体を手に入れた。
プロスペラがそう言う以上恐らく生身では生きてはいないのだろう。
これで多くの人が予想していたエリクト生体ユニット説が肯定されたことになる。
ベルメリアはドン引きしていたが、人間の脆弱な体を補助するGUNDの理想においてエリクトの例はまさしく到達点と言えるのが皮肉。
ベルメリアをクワイエットゼロに誘うプロスペラ。デリングの計画だけならそこまでのスコアは必要ないと反発するベルメリア。
通信独占説を提唱してきた自分がいうのもなんだが、実際のところアンチドートもスコア4の段階で上書き出来るので、まだ上を目指すと言うことはやはりプロスペラはデリングの構想以上のものを目論んでいる。エリーが幸せに暮らせる世界が何を意味するのか……
ソフィの最期
エアリアルはスレッタによってトドメを刺す前に止まったが、駆けつけた時にはもうソフィの命は無かった。
パーメットスコアを上げ無理をしてただでさえ虫の息のところに、スコア6でエアリアルと同調してしまい即死級のデータストームを喰らったと言う事だろう。
エラン4号に続き、またしてもスレッタが手を下さずに殺してしまったという形になる。
声が震えるノレア。やはりなんだかんだ仲は良かった。なぜお前だけ無事なんだと怯える。
ニカ(と地球寮の面々)がテロ等準備罪として拘束されることになる。
恐らくマルタンの通報。悲痛な面持ち。
これまでの経緯からニカを疑ってしまうのは必然。死人まで出ている。
ニカに歩み寄ろうとする姿勢に嘘はなくとも、ニカが何も言ってくれない以上地球寮を守るには彼女を切り捨てるしかない。地球寮を預かっているという彼の責任感は本物だった。
弁解の機会は何度も与えた。しかしニカは嫌われるのを、迷惑をかけるのを恐れてその信頼に応えるだけの友誼を示せなかった。その結果。
あまりにも辛い。
1人放心するスレッタ。
困惑しながらも、みんなを守れた、進めば2つ、お母さんの言うとおりと自分に言い聞かせるも、涙を堪えきれないスレッタで14話終了
おわり
流石に展開が早い。歴代シリーズの半分以下の尺でやるだけあってスピーディに畳み掛けてくるが、駆け足とは感じても突飛だとは思わない作りは本当に凄い。思い返せばワンシーンワンシーンがちゃんと意味を持っていて無駄がない。かつ抑えるところはしっかり丁寧ときた。凄まじい構成の巧さだ。
……しかしソフィ・プロネ。
流石にこんなに早く退場するとは思っていなかった。先週の段階ではやられたら奴はメスガキ四天王の中でも最弱とか言って冷やかしてやろうとか思っていたがそんな気にもなれない。内臓や神経、脳はパーメットの流入でぐちゃぐちゃだろう。絵面的には地味だがなかなか凄惨な最期だ。
まあエラン4号がそうだったように、あれはあれで幸せ、メリーバッドエンドなのかもしれないが…。
いよいよ自分自身と向き合う必要が出てきたスレッタの今後は、そして地球寮の運命は…
サブタイ的にデリングとミオリネが合流してくると思われるのでどうなるか今からヒヤヒヤする。
ちなみに14話を見た人は凄まじい展開に気を取られてグエルが1秒も出ていないことに気づかない。
では
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