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本当のドラマは仮面劇が終わった後に始まる

人は、物事が思い通りに運ばず、自分が社会の片隅に追いやられたように感じると、すっかり別の人間に生まれ変わりたいと思い、仕事や家庭、つまり人生の舞台設定を必死で変えようとする。しかし、どんなに舞台設定を変えても、あるいは配役を変えても、本人が同じ役柄を演じている限り、ドラマの筋書きは変わらない。
おそらく、そのとき本人は「脇役」という役柄を演じているのだろう。つまり誰か別の人の視点から自分の人生を眺めているのだ。自分を主人公に自分の人生を生きられないほど不幸なことはない。
一方、舞台設定も本人の役柄も変わらなかったとしても、本人が「脇役」という仮面を脱ぐなら、ドラマの筋書きはまったく違ったものになる。たとえ舞台設定は変えられなくても、ドラマの筋書きは、自分を主人公に、いくらでも書き換えることができるのだ。不思議なもので、そうなると自然に舞台設定や配役まで徐々に変化していく。

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