意識の発達と無意識との関係
■この記事の要約
発達の高層ビルの、今自分がいる階より上の階は、そこへ上がるまではいまだ無意識の状態にある。ただし、発達の上の階とは、これから発現する可能性を秘めたすべての深層構造の集合体ということだ。これを「基底無意識」という。
この基底無意識には、極めて古代的なイメージの集合体である「古代的無意識」や、自己システムに埋め込まれていて、抑圧の主体である「埋め込まれた無意識」や、トランスパーソナルな無意識領域で、発現する以前から抑圧の対象たりうる「発現無意識」などが含まれる。
基底無意識は、「いまだ意識に発現していない無意識領域」であるため、基本的には抑圧には関係ない。一方、いったん意識化された内容を再び無意識化することを抑圧と呼ぶわけだが、その受け皿となる「潜在的無意識」という領域もある。
夢は、抑圧に関係ない基底無意識から立ち現れてくるものと思われる。だからこそ、抑圧に関しても告発することができるし、基底無意識が深層構造を通して意識化していく(変換や変容の)過程に貢献することもできる。
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