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12:霊感商法と誘導商法ばっかの葬式

本項はきわどい文章になりそうなので初めに書いておきますが、葬儀屋は特別な職業でなく、慈善事業でもなく、何処にでもある利益追求が基本の商売であると認識する事は色んな意味で必要だと思えます。

だからネットで時々見かける高い葬儀屋を悪者扱いする文章はちょっと違うなぁと感じるし高額設定・低額設定は葬儀屋の自由です。

高額設定が悪なら有名ブランドは全て悪、更に帝国ホテルや高級店と言われる店は全て悪ですか?そんな認識を持ってる人はいません。事業者の行う差別化と利用者の価値観の問題、例えばルイヴィトンモノグラム財布が約6万円程と高額ですが財布の中に2千円入れてニコニコしてる人だっています。

500万円の自動車をローンで購入してガソリンは毎回千円だけ入れる人もいますが、いずれも価値観の違いで良い悪いの問題ではない。

人の死を扱う事業は一般的な商売にあらず、神聖な商売、奉仕事業――、のような錯覚や思い込みたい心理は理解できますが、その感覚を葬儀屋に押し付けるのは利用者の横暴であり、古くからの葬儀屋なら『人の嫌がる事をしてあげるのだから高くて当然』こんな感覚が当り前です。

弱者対象の葬儀支援センターを主宰する立場ですから、最低限の費用で最大限充実した葬式施行とアドバイスの付加価値を模索し続けてはいますが、一般葬儀屋の葬式代が高い事が問題だと思ったことはありません。

問題なのは高額なのに低料金であるかの如く嘘を言ったり、料金については全く触れない事、最大の問題は料金を引き上げたい為に使う霊感商法や誘導商法なのです。

葬儀屋の「嘘」で典型的なのが『表示内容の詐称さしょう』代表的な例は「追加一切不要と明記されてるにも関わらず当り前の如く追加される」ケースで最大手の紹介ブローカーは何度も消費者庁が入った会社もあります。

ただ消費者庁の指導が入ったから悪い、消費者庁や消費者センターが入らなければ良いという問題でなく、消費者を騙したり、誤魔化そうとする姿勢や邪道を邪道と感じられない事業者心理が問題です。

ところが、この感覚は大多数の葬儀屋が大なり小なり当り前のように持ってる現実、一般消費者から見れば不信感となり胡散臭い業界と思われてる実態は多くの人が知るところ、個々の葬儀屋自身が消費者を騙してる自覚に目覚めない限り健全な業界には成れません。

他業種なら大問題になる事でも葬儀業界では当たり前に行われてる理由を考えてみると大半の家族が泣き寝入り、高い、高いと言いながらも支払い法的な訴えもせずの現実が迅速な変更にならない要因であり、更に無知で概念の強い親戚等が高額な葬式=供養と思い込んで葬儀屋や布施を擁護ようごする傾向にある点も見逃せません。

「会員さんは半額で利用できます!」こんな馬鹿げた文章が令和の時代にも通用するのは葬儀業界くらいでしょう。書くほうもどうかと思うけど信じる消費者もどうかと思う。会員だけ半額なら非会員は倍額請求!?そんな非常識な商売を公言する人が信用できますか? うちはボッタクリですと自ら言ってるようなものです。

すると「利用時に会員登録すれば半額ですからご安心ください」おい、おい、なら半額が定価じゃねぇか!? 馬鹿にしてんのか! でしょ。

多分、行政が罰則と開示を伴う手法で徹底しない限り、多少の罰則を覚悟してものらりくらいと業者は逃げるだけの価値(利益)があるとしたら、そう簡単に変わらないだろうから、他人任せでなく我が家だけは――、の思いで賢い対応を心掛けましょう。

各々の家族が『せめて我が家だけは――、』と賢い対応をすれば早い段階で真っ当な葬儀業界に近づくのは間違いありません。

追加必須の項目は『6章』で明確にする予定です。ネット、チラシ、パンフレットからも葬儀屋毎の基本姿勢は分るでしょう。

『葬儀屋が不誠実な商売でも成立する理由』

一般の人達を対象とする商売で不誠実なら客数は激減し事業存続さえ難しくなるのは必然、ゆえに誠実な商売をと心掛け商売の正道である『より良い物をより安く』の実践を目指すのが普通の商人感覚です。

経営者歴30有余年の僕もサラリーマン時代から『我が店はお客妻の為にあり』の理念を持ち経営者として美容室やホテル婚礼美粧のスタッフにも徹底するよう言い続けてきました。

美容室の経営指導を中心とした俗に言うコンサルタントから経営者に成ったわけですが、美容師は国家資格でインターン制度があり、技術者ですから技術を磨く練習はとても大事です。

すると「練習しなければ上手になりませんから沢山練習します!」の言葉は納得ですが「練習はどうやってするの!?」と聞くと「はい、ウィッグとお客さんで練習します」と当り前のように言うスタッフにあきれる・・・

「ウィッグは良いけど、お客さんで練習はあり得ないだろ。営業時間外に無料でするなら良いけど、営業時間内で料金を頂いての練習は絶対駄目だ」

「何でですか? 練習しなければ上手になれないじゃないですか?」

「なら聞くが君はコック見習いが作った不味い料理を正規の料金を払って食べたいと思うか!? 不味くても不満や文句はないか?」

「・・・・」

「同じ料金払うなら料理でもカットでも上手な人が良いに決まってるだろ。それが通用するのは君の家族だけだよ。いい機会だから聞くけどカットが上手な人ってどんな人だと思う?」

「お客様が求める以上の仕上がりにできる技術を持ってる人」

「なるほど、お客様が求める以上の仕上がりって具体的に言うと?」

「えーと、、お客様の希望を聞いて、顔の形とか、紙質を考慮して仕上がった時に、思ってた以上ですって言われるような美容師でしょうか」

「その感覚だとしたら今の君では予約が一杯になる美容師にはなれないよ」

「前髪を揃えてくださいって言われて揃えると、こんなに切られたって言うお客様っているだろ? それと一緒だな」

「美容師の揃えるは短い部分に揃えるだろ、でもお客様は長い髪を揃えて欲しいって言ってる違いだよ。言われた通り切ったのに――、は美容師の感覚でお客様の希望ではない事に気付かないクレームだよ」

「だから前髪を切る前に一旦前髪を切った状態まで持ち上げて確認、髪は乾くと縮むから若干長めに切るよな、その辺りも説明しながら切ればクレームが出る確率は各段に減る」

「技術とはお客様の希望通りに出来る事が第一条件、君の言う求めてる以上の実現には技術だけでなく、君に対する絶大な信頼感が無ければ到底成し得ないことだから、まずは信頼感を得ることが絶対条件なんだよ」

「お客様を練習で利用すればするほど自分でお客様を減らす事になる」

これが商売人とお客の根本的な違いで、日常的に利用する商売なら信頼感は絶対条件、その結果として行きつけの店になる訳です。

見方を変えれば行きつけの店とはお客の立場で、他店に行くよりメリットがある店、価値観により他店より安い、もあれば、他店より品質が良い、って事もあるし、自分の好みを分ってる店なんてのもあるでしょう。

ところが葬式は、喪主や施主を全く経験しない人も珍しくありませんから、葬式の知識が皆無でも不思議でなく、葬式の何が分らないかさえ分からない人が大半の現実が、葬儀屋や寺のやりたい放題になる理由でしょう。

何も知らない利用者なら脅かす事も、普通は――、一般的には――、この程度の言葉でも納得させられるのが葬式です。

利用者の無知を利用した霊感使用法と誘導商法が葬儀屋の実態、さらに大手葬儀社は売上が査定評価の全て――、だから営業担当者は売上に必死です。

その一例として群馬県には3千円以下の香典を包み香典返礼をしない『新生活』と呼ばれる香典はあるのですが、今では1千円相当の返礼が当然に成っており折角の良いシステムを台無しにしたのは葬儀屋です。

商魂逞しいとは思うけど好感は持てず理解も納得もできまず、この流れを作った葬儀屋に対して軽蔑する自分がいます。

残念ながら2022年の今、葬式は葬儀屋と寺の儲けが最大目的にした霊感商法と誘導商法を駆使したものであり、本来あるべき供養とは違う道を歩んでいると言っても過言ではありません。

供養するのが悪いとは思わないし、供養する心は道徳に於いても大事な事ですが、本来すべき供養と現在行われてる仏教儀式と費用の実態は無信仰者が80%を超す日本に於いて正道より邪道に近いものを感じます。

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参考資料(お時間のある時にでも読んでみてください)
あんしんサポート葬儀支援センター  
代表ブログ 葬儀支援ブログ「我想う」

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