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37:香典・返礼・生花供物・食事全て無用

『香典と香典返し無用』

香典1万円包んで5千円の香典返しを受け取るのが当り前のようになっていますが良く考えると『変』でしょ? 

会葬者の立場なら1万円の出費、返ってくるのは定価5千円の欲しくも無い品物を貰って帰るけど『要らねぇな』と思う返礼品のほうが多いのが現実だろう。家族の立場では1万円は頂くけど5千円+消費税で5,500円+会葬礼状110円の返礼品の出費で実質収入は4,390円くらいだろう。なら初めから5千円包んでお返し無しのほうがお互いに良くねぇ!?

この習慣は返礼品を用意する葬儀屋だけにメリットがあり、家族にも会葬者にもデメリットしかない習慣――、ようは葬儀屋が儲かる商売に過ぎないわけです。仕事関係なら経費で落としたい人もいるでしょうから領収書代わりになる簡単な礼状か領収書と塩だけ渡せば良いと思う。

15年間1,000件以上の葬儀支援をしてきた立場から言えば『香典も会葬礼状も不要が最善』これならお別れしたい人は気楽に行けて負担も掛けないし、家族は返礼品の数が――、会葬礼状の数が――、と余分な神経を使うことなく葬式できる。個人的には『平服』での葬式を勧めたい気もしますが、平服のほうが面倒な人もおられるでしょうから、礼服でも、平服でも、仕事中なら作業着でも構わない葬式にすれば良いだろう。

『お茶は使わず無難』

香典返しで良く使われる『お茶』には浄化作用、今生とあの世の区切りなどいくつかの意味があるのと、軽い、賞味期限が長いなどの理由もあるようですが「葬式で貰ったお茶は不味くて飲めない」って聞きませんか?

僕はお茶の良し悪しなど分りませんが、お茶好きな人も多く100g数千円~1万円と高額な茶を飲んでる人もいますから、返礼品で1,000円なら、お茶屋さんの利益、問屋さんの利益と化粧箱、葬儀屋の利益まで考慮すると元々の原価など100円程度でしょうから、普通に考えても旨いはずもなく「当然だわな」と思うわけです。

あくまで個人的な感覚で言わせて貰えば、何を貰っても嬉しくはありませんから何処の家庭にあっても問題無く誰でも食える物――、例えば、梅干、海苔佃煮、お茶漬けの素みたいなセットなら無難でしょう。

『生花供物無用』

関東の生花スタンド、関西の樒(しきみ)飾りを始めとして、回転灯篭、菓子盛など祭壇や式場飾りなど個人的には無駄だと思う。いずれにせよ利用者の立場である人達が考えるきっかけにして欲しいと思います。

関東の生花スタンドは数を競うように並べて生花スタンドの数を自慢してる人や喜んでる人もいますが全く理解できません。生花なら棺の中に入れる量があれば良いのです。16,500円~22,000円を支払い1時間の葬式に飾ったあと、花屋が持ち帰るか、花束にして会葬者に無理矢理持たせる為の生花が本当に必要ですか? これの何処が供養なのでしょうか? 

関西の樒(しきみ)飾りも同様で土葬時代は墓を獣に荒らされないよう毒のある樒(しきみ)を埋めた周囲に置いた名残りでしょうが、今は土葬もせず昔のような獣もいませんから何の意味があるのか理解不能です。

式場祭壇に供える供物類、灯篭類は大きな祭壇を使うから沢山の供物が必要な訳で、小さな祭壇なら飾りは少なくて良いし、飾らなくても良い祭壇なら余分な経費は掛からずに済みます。なぜ葬式だけが何百年も前にさかのぼった習慣を引き継ぐのか意味が分りません。そこに見え隠れするのは香典返礼品と同様、葬儀屋が儲ける為の霊感商法としか思えないのです。

故人が好きだった甘物、果物、お菓子、うどん、蕎麦、酒、タバコなど供えたい気持ちは分りますし、先に旅立った配偶者の好物を土産みやげに持たせる家族の気持ちも理解できるので何か言うつもりはありませんが、業者が儲かる物を供えることは供養とは言わず考え方として間違いです。

この点は家族より葬儀屋が対策を考えないと難しいでしょう。ちなみに主宰するあんしんサポート式場祭壇には30万円相当の供物類が飾ってあり、基本他に飾れないようセットしてあります。1件なら30万円でも200件使えば1件1,500円でしかなく、設定したプラン価格の中で吸収すれば家族から改めて祭壇飾り費用負担をして貰わず済みます。

直葬プラン69,000円で搬送、納棺直後の写真

『食事無用の葬式プラン』

・午前10時から葬式(読経・焼香)
・午前10時45分お別れ
・午前11時30分火葬
・火葬中は清め、食事
・午後 1時拾骨で終了、これが一般的な葬式の典型的な流れです。
葬式に行くと香典を受付に出し、座って読経を聞き、焼香すると、香典返礼品を受け取って帰る――、会葬者は故人の顔を見ることもなく、家族と会話することさえない葬式って変じゃないですか?

これを解消すべく数年前から始めたのが以下の流れです。
・火葬前日の午後2時又は午後3時から葬式か家族のお別れタイム
・読経後は戒名説明(使用した漢字の説明など)
・棺に洋服や生花など入れたり、故人と写真を撮ったりお別れタイム
・午後3時又は4時頃から午後7時まで家族以外のお別れタイム
(会葬者は焼香して故人の顔を見て家族と話し、お茶もできる)
・午後7時終了して自宅に戻って通夜(雑章・通夜参照)
・当日朝一番で火葬(火葬中は無料休憩所待機、有料の斎場もある)
(拾骨しても午前中に斎場は出られます)
・必要ならランチタイムで食事(食事場所は自由に選択)

上記は葬式(無信仰者ならお別れタイム)と火葬2日間に渡りますが、会葬者は故人の顔を見てゆっくりお別れしたり、家族と会話やお茶する事も可能で温かい葬式になります。また食事時間を外した設定ですから食事の心配は不要、宗教者依頼は午後2時、3時からで空いてる時間帯で依頼し易い。但し午後5時過ぎは他家の通夜依頼と重なる可能性があります。

食事は基本不要ですが拾骨後でも午前11時~11時30分ですから家族だけならランチタイム利用もあり、親戚がいて必要なら場所は変更すればお昼の時間でちょうど良いでしょう。また冷たくて高い料理より、温かくて、旨い料理が安く食べられ、火葬1時間限定のように慌てる必要もありません。

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参考資料(お時間のある時にでも読んでみてください)
あんしんサポート葬儀支援センター  
代表ブログ 葬儀支援ブログ「我想う」
家族の死後に後悔しない為の一冊

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