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52:葬儀支援は自分がして欲しい事

多分、僕が平穏で平凡な人生だけを歩んでたら、葬儀支援など思いつく事もなく葬式とは無縁の世界で生きてるだろう。事実52才まで全く無縁の世界で生きてたし、過去の葬式経験のせいか葬儀屋は胡散臭うさんくさい印象しかなく葬儀屋って何者!?って感じでした。過去形で書いたけど実際は多くの一般の人達同様、今以て胡散臭い業界だと思ってます。

父親逝去の一報からの流れや出会いは、今振り返っても不思議な事ばかり、
偶然か必然かと言われたら『偶然の連続』でしょうが、内心では親父が導いたのか!?と思う自分がいるのも事実です。ことの始まりは突然届いた八王子裁判所からの封筒、そこには父親が逝去し遺言書があるので開封に立ち会うか、委任状を送付するよう書かれた手紙が1枚だけ入ってました。
詳しい事は『葬儀支援への流れ』 でご確認ください。

開封には仕事の都合で立ち会えませんでしたが、父親の最後を看取ってくれた方と後日お逢いし、半日以上じっくり話を聞かせて頂いたことで芽生えた『葬儀とはなんぞや?』の気持ちというか、好奇心から人生が一転する全てが始まったのが15年前、当時52才(ホテル婚礼美粧2店舗、美容室数店舗、レンタル衣裳+変身写真1店舗)で代表取締役でした。

2022年の今にして思えば、仕事仲間、支援者、反面教師、教師、家主企業など全ての出会いが『葬儀支援の道を切り拓く為に敷かれたレール』かの如くに思えるほど絶妙なタイミングの連続だったし、NPO法人設立から4年後には上記の株式会社を半年掛けて法人閉鎖、美容室設備や顧客などは退職金代わりで全て無償でスタッフに渡し、食えてもいない葬儀支援1本に絞るのですから、何がその判断をさせたのか、というより自分の意思より強い流れで逆らいきれなかった――、あり得ないけどそれが正解だと思う。

余裕の無い家族、年金だけで暮らす老人世帯など弱者と呼ばれる人達を中心とした葬儀支援の道は「儲からず」「365日24時間の仕事で休日もなく」「酒は飲めず」「過去100回以上行ってた海外旅行も行けず」そんな環境の中、最低限の料金で最高の品質と内容の葬式提供するには「最低限の人数で続ける」しかなく『人生全ての時間と命も賭けねば達成できない』のですから、きっと「馬鹿な奴」と言われてたろうし、客観視すればと自分もそう思うだろう。いずれにしても利口な人間ではない。

だけど「嫌」とか「辞めたい」と思った事もなく、素の自分でいられるから『天職!?だろうか』と思う自分さえいます。また15年経った今も葬儀屋は嫌いで胡散臭いと思うけど、一般の人達からすれば葬儀屋と葬儀支援の違いなど双方利用しなければ分からず、葬儀屋でさえ違いは分からないだろうけど、双方利用した家族だけは似て非なるものが実感できるようです。

『完全会員制で非会員依頼は受けない』
『事前入会必須、死後の入会はできない』
『高額な布施を請求する菩提寺は家族の生活を脅かすから受けない』
『不特定多数の会葬者で香典を当てにする一般葬は受けない』

葬儀屋ならあり得ない、考えられない事ばかりで利用者数は確実に減ったとしても、葬儀支援は家族の生活を守る事が最大理念ですから、理念、信条、目的を遵守じゅんしゅ遂行すいこうする為にも徹底しているのです。それが――、

『超低料金』
 
葬儀屋が逆立しても不可能な料金設定、内容と料金で分ります
》『誰もが違和感の無い品質と内容』
 
全使用項目単価、各プランの流れ、使用品写真で確認できます
》『各プラン最低限の必須項目は備え追加不要の設定』
 
各葬式毎に本当に必要な項目が分るでしょう
》『葬儀前後に家族毎に必要な事全てへのアドバイス』
 
人の死にまつわるあらゆる知識スキルが必要です
》『宗教者・自社散骨場・自社永代供養墓』
 
僧侶、神官、遺骨供養と処理まで全て備えて初めて支援です
》『低料金での新盆法要・年忌法要・墓建立と墓閉じ』
 
新盆法要故人1名5,000円、死後に必要もの全て揃えました

お金が無くても、菩提寺が無くても、墓が無くても、人の死で必要な全てに対応できる唯一の存在として、弱者の方々にとっては最後の砦としての葬儀支援センターを目指して走り続けています。

『自分だったら――、』

商売や事業の話しをしていると「こうすればお客は喜ぶのは分ってるけど」こんな言い方をする経営者が多いけど『何も分かって無い人』と自分で言ってるようなものです。
①顧客目線の経営者ならすでに行動してます
②自己中心的で根拠の無い自信家だけどお客は掴めないタイプ
③こんな言葉を吐く経営者の商売で繁盛してる所は無いはずです

なら僕は――、分るのは『団地高層階で階段なら自宅に戻れないから低料金の安置所が必要』とか『少子化で墓守不在になるから墓閉じが増える』とか『年金受給者が増え年金支払い者が減れば年金は当然下がる』みたいな時代の流れは分るけど個々の家族事情、価値観、考え方など分るはずありませんから『個々の家族毎に聞く』作業から始めるしかありません。

勿論、何でも出来る訳ではありませんから「それは可能」「それは無理」とひとつひとつの項目を詰めていくと、比較的多くの家族からの希望、要望と分れば『支援設定に組み入れる』滅多に無いもの、特殊なものは個々の中で可能、不可能の判断をするから活動年数が増えれば充実することになる。

当初は費用問題が第一位、最低限必須項目だけに絞ったプラン設定で、年間施行数が増え利益が増えれば利益分の料金を下げる。この流れが何年も続くと限界点に到達するから限界が来たと会員に伝える。その時点まで来ると葬儀屋とはかなりの開きが出て葬儀屋の追随は不可能となってます。しかし地域全体の料金は他地域より低価格になっているようです。

各葬式プランも同様に依頼時の家族の本音と心情でパズルを組み上げる訳ですが、検討する試作プランは『自分が、こんな状況だったら、何をどうして欲しいか』の想定で組み、施行する中で改善、修整させ続けるだけです。
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『ぱっく60プラン』

その一例として『ぱっく60プラン』で説明します(税別表記)
会員登録してあれば誰でも利用できます。
直葬プラン69,000円+永代供養散骨50,000円=ぱっく60 100,000円

①2008年6月設立の3年後、2011年3月1日「5万円火葬支援パック」完成
・県内外葬儀屋の直葬最低価格は約10万円から下がらず格差が出る
②2010年4月「山林自然散骨開始」8万円
③2011年秋、高崎のあるお婆ちゃんと話して散骨5万円に値下げする
④2014年4月消費税8%引上げ便乗値上げで5万円火葬継続困難となる
⑤2014年5月直葬89,000円に値上げ(葬儀屋が追随できる料金と考える)
・案の定、県内で直葬89,000円の葬儀屋が数社出現する
・当方だけ安くても恩恵はわずかな人達、地域全体を下げる為の工作
⑥当初予定してた直葬69,000円設定にする
⑦直葬プラン+散骨プラン利用者が予想以上に多いと分る
⑧直葬+散骨=10万円プラン作制(直葬5万円を残したい想いが強い)
・当初「ぱっく70」とし70才以上限定とした
・ところが実際は60才定年から65才年金支給までが大変と分かった
・「ぱっく60」とし60才以上限定プランとする
・ところが大変な家族とは年齢に無関係と分り年齢制限を撤廃する
⑨ぱっく60プラン、会員なら誰でも利用できる直葬+散骨プラン
⑩2014年当社永代供養墓建立を機に永代供養散骨と改名3種選択とした
 1. 全ての遺骨を粉骨にして自社散骨場にて散骨(県内北部山林所有)
 2. 一部(専用容器・粉骨状態)永代供養墓納骨+他散骨
 3. 一部(専用容器・粉骨状態)自宅で手元供養+他散骨
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ぱっく60プランに限らず、全プランが最初から完成形になるわけではありません。各プランを利用した家族、利用したいと思う家族の様々な意見と実情と希望要望などで進化させて初めて完成に近づくのです。

当家族葬プランも葬儀屋では逆立ちしても不可能な料金設定で、安い葬儀屋でも100万円、大手なら150万円の請求は普通でしょうから、日本一安いと断言できるレベルの設定、ぱっく60は当方の企業努力だけで可能なプランですが、家族葬プランは『読経』『居士大姉戒名』まで含めて15万円ですから寺の協力が無ければ、いくら家族の希望でも成し得ません。

お手伝いしてくれる全寺院は当方がお願いした訳でなく、新聞、NHK、評判などから住職が当方に足を運び、内容や料金体系を見て「代表、儲からないでしょ。是非お手伝いさせてください」と言ってくれた住職さん達のお蔭で成立してるもの、協力者が無ければ実現できないプランや項目もあります。

また不思議なひとつに『あんしん館』があります。
2012年まで美容室でレンタルしてた1階50坪、2階25坪、駐車場30台の不動産でしたが、株式会社閉鎖を機に明け渡す旨の報告を半年前にすると当時の部長(現社長)が飛んできて借り続けて欲しいと言う。

美容室はスタッフにあげ、これから葬儀屋みたいな事をするから俺が借りたら死体を運び入れる事になり後の借り手が無くなるし、改装する金もねぇから、今から借り手を探せば何とかなるだろ?と伝えた。

すると「ならうちが全て改装するから」としつこく食い下がり続けることが何日も続き根負けする形になって
『改装費は全額家主企業持ち』
『5年間だけ家賃+5万円を支払う』
『3年間営業を続ければ退室時の補填は不要』
全ての話しが終わってから、シャワールーム新設、式場祭壇棚設置を提案した事で30名式場1、安置室3、待合所1、駐車場20台、あんしん館への改装工事で支払ったのは、税込21万円だけ・・・あり得ないでしょ?

今にして思えば、あんしん館設立が無かったら食えてたかどうかと思うし、普通に考えて借主が拒否して家主が食い下がる事などあり得ないと思うのですが、葬儀支援センターの開設、運営、事業内容全てに於いて僕の意思より強い流れで押し流され続けた15年間です。

2022年現在、コロナ感染の影響もあって葬式の規模、内容、料金感覚が10年ほど前倒しになった感はありますが、2030年代団塊世代の終幕期になれば過去最高の葬式数を更新する年が数年続くはず、それまでに葬儀支援という言葉と実態が全国全県で当たり前の存在になってる事が希望ですから、葬儀支援事業を行う人達が現れた時、進むべき道筋を切り拓いておく事が使命――、との思いで走り続けています。

葬儀支援を難しく考える方もいますが『自分が、その立場に成った時どうして欲しいかを具体化する』だけの事、本当の家族目線に立ち、家族の話しを真剣に聞けば、たとえ困難で無理と思える事だったとしても、何をすべきかは自然に見えて来るから心配無用、問題はその課題を実現させるまで踏ん張れるか――、その為のノウハウとスキルと実践データの収集中です。

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参考資料(お時間のある時にでも読んでみてください)
あんしんサポート葬儀支援センター  
代表ブログ 葬儀支援ブログ「我想う」
家族の死後に後悔しない為の一冊

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