見出し画像

19:自宅安置と施設安置の比較

死亡診断書に医師が記入した死亡時刻から24時間以内の火葬は出来ないと法律で定められています。死亡時刻15時00分なら翌日15時01分から火葬が可能(以内だからです)となり、火葬場に早く到着しても火葬炉の火は15時01分まで入れないはずです。

という事は火葬最終時間が15時の斎場利用で死亡時刻15時00分なら、必然的に翌々日の火葬になるということです。15時火葬とは、どんなに遅くても15時に火を入れる時間だからです。

逝去後は最低でも死亡から24時間は何処かで安置保管する必要があり、基本的には自宅、葬儀社施設、火葬場冷蔵庫の3か所、各安置の詳細とメリット、デメリットを書きますので検討材料にされると良いでしょう。

『自宅安置』布団安置・納棺安置
自宅布団安置は『敷布団』『タオルケット』『掛け布団』があれば他の物は全て葬儀屋で用意してくれるはずです(薄い布団類も全て用意する葬儀屋もある。ただ納棺安置も含め、棺(約2m)の出し入れが出来る事、室内で曲がれる広さがある事、霊柩車が駐車できるスペースも必要です。

費用面では自宅安置費用の掛からない葬儀屋(施設の無い葬儀屋が多い)もあれば費用が掛る葬儀屋もあり事前確認の必要があります。

「自宅安置メリット」
・自宅に連れて帰れた満足感が一番でしょう
・24時間いつでも故人の顔を見られる
・施設での安置費用は掛からない

「自宅安置デメリット」
・温かい為ドライアイス使用量は増えます
・親戚等が来て落ち着けず家族は疲れる
・弔問者に出す飲食などの費用が掛る
・弔問者用の駐車場を確保する必要あり
・家族が亡くなった事を隣近所に知られる

『施設安置』布団安置・納棺安置・冷蔵庫安置
いずれの安置でも家族が用意する物はありませんが安置毎に料金設定が違い金額差も葬儀屋毎で1日当たり数千円~数万円の格差があると思って良いでしょう。また安置場所(部屋)や利用条件も違い事前確認は必須です。

「個室安置」
布団又はベッドでの安置、葬式や火葬まで故人と逢えるのが前提の安置(逢える時間帯の制限や家族の宿泊に於いても可能(有料)不可能があります)安置3種の中で一番高額な安置となります。

「納棺安置」
個室安置と内容は一緒ですが安置状態が「布団」か「棺の中」かの違い、費用的には布団安置より安価になりドライアイス使用量も減ります。

「冷蔵庫安置」
保管場所は冷蔵庫で個室ではありません。死臭発生を考慮すると摂氏0℃近くまで下げたいですから逢えない安置の可能性もあります。棺のまま入れる冷蔵庫と搬送シートに包んだ状態で入れる冷蔵庫があります。費用面ではドライアイス不要で低料金の可能性が高い。

「施設安置メリット」
・家族は何も用意する必要がありません
・家族がずっと付いてる必要はありません
・突然の逝去でも仕事優先できます
・親戚や弔問者が長居しません
・駐車場はある(施設により有料あり)

「施設安置デメリット」
・費用が掛る(1日数千円~数万円まであり)
・葬式まで逢えない施設あり(夜間だけ逢えない施設あり)
・家族宿泊は可否があり可能なら費用が掛る

逝去前に病院から何度も呼び出されたり疲れてる家族も多く、その点を考慮すれば断然施設安置ですが問題は費用面です。葬儀屋毎に全く違い我々が知るだけでも5日間の安置で0円~35万円程度の差があるのが現実、事前に詳細まで確認しておく必要があります。但し安置は0円でも総支払額が高ければ意味はありません。

また安置日数が延びればドライアイス使用量が増えたり、その他諸経費が増える事になるので安置関連の諸費用も確認しておきましょう。

自宅安置でも、施設安置でも、個室安置でも、納棺安置でも、個々の葬儀屋毎に料金や利用設定は全て違い2日間無料と書いてあっても入室から48時間もあれば午前零時を起算とする葬儀屋もあります。

例えば、午後3時入室で翌々日の午後2時出棺の場合、前者は滞在47時間でプラン内となり追加費用は掛かりませんが、後者は最初の1日は9時間、2日目24時間、3日目14時間となり同じ47時間でも3日間の安置となり1日分の追加費用が発生する計算です。

また『逢える安置』と『逢えない安置』では施設側の係る費用が最低でも数万円の差が出ます。逢える安置の場合、いつ家族や弔問者が来ても良いように施設内外の照明、音楽、冷暖房、夏場安置室は24時間最強冷房、家族対応できるスタッフの待機費用も必要、対する逢えない安置は安置室冷房以外は全て不要となり必然的に利用者への請求額も違ってくるわけです。

「いつでも逢えます」と書いてある葬儀屋は経費を見込んだ料金設定か、外から開けられる鍵を渡しておくしかありませんが、残る家族の為に少しでも費用を抑えたい葬儀屋なら逢えない安置の低料金設定をして、逢える安置は追加設定にすれば全ての家族にベターな対応可能と考えるでしょう。

人が何かしたり、人が動けば必ず費用は発生します。ですから自宅安置無料は理解できません。自宅安置は死体保全とドライアイス確認で毎日行く必要があり、自社施設安と比べ手間の係る安置です。安置施設が無かった当初は自宅安置しかありませんから安置費用は頂けませんでした。

うちの場合、施設安置98%、自宅安置2%、大多数は施設安置で最近は布団より納棺安置が増えてます。自宅安置は色んな意味で大変なのは間違いありませんから対象者と家族事情を考慮し事前に決めておきましょう。

|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
参考資料(お時間のある時にでも読んでみてください)
あんしんサポート葬儀支援センター  
代表ブログ 葬儀支援ブログ「我想う」






この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?