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42:死後の年金手続きと遺族年金手続き

『年金は死亡した月まで支給』

国民年金、厚生年金
問わず、年金は死亡した月までの月額で支給されます。日割計算は無く、月初めの1日でも、月末でも支給額は同じですが、逝去後の年金を受け取れる対象者は次のように決められています。

『対象者と生計を同じくした3親等以内の親族』
『受け取れる順位は配偶者、子、父母、孫、祖父母、兄弟姉妹の順です』

故人と違う住所の方が受け取るには『故人の面倒を看ていた事を病院、施設、近所の人達などに証明して貰う必要があります』

『年金支給額』

年金は『国民年金』+『厚生年金』で構成されており、法人勤務のサラリーマンは『国民年金』+『厚生年金』の合算額、自営業、農業従事者、漁業従事者などの方々は国民年金のみで40年間(480月)完納すれば支給満額は年78万900円、月額約65,000円が最高額です。

国民年金は30年間支払うと3/4で58,560円、20年間なら1/2で月額32,500円くらいと思って良いでしょう。サラリーマン時代厚生年金加入してた方は国民年金(基礎年金)に厚生年金が加算されますので、勤務年数によっては月額20万円受給者もいれば、月額1万円、2万円の受給者もいます。

年金は個々に違いますから紙面で正確な情報を提示は出来ませんが、支給前に社会保険事務所に予約してから出向いて個々に確認するか、ネットで確認できるよう手続きしておきます。また一定年齢になったら、配偶者逝去以降の年金支給額も算出して貰っておけば、その後の生活設計にも役立ちます。

『年金支給月は偶数月』(支給日15日が土日、祝日なら前日支給)
2月15日は 12月1日~ 1月31日分」
4月15日は  2月1日~ 3月31日分」
6月15日は  4月1日~ 5月31日分」
8月15日は  6月1日~ 7月31日分」
10月15日は 8月1日~ 9月30日分」
12月15日は10月1日~11月30日分」

『厚生年金の遺族年金』配偶者逝去後に受け取れる年金額

同じ会社であっても年金額は個々に違いますので大枠のみ書いておきます。
夫の年金165,000円(基礎65,000円+厚生100,000円)とします。
妻の年金  75,000円(基礎65,000円+厚生  10,000円)とします。
夫の厚生年金100,000円-妻の厚生年金10,000円=90,000円×0.75=67,500円
妻の年金75,000円+67,500円(遺族年金)=142,500円支給額

『遺族基礎年金』18才未満の子供のいる配偶者又は18才未満の子供

①~④いずれかの要件を満たす方が死亡、更に「1」か「2」の条件を満たす遺族は遺族基礎年金が支給されます。

①国民年金の被保険者である間に死亡したとき
②国民年金の被保険者であった60歳以上65歳未満の方
③老齢基礎年金の受給権者であった方が死亡したとき
④老齢基礎年金の受給資格を満たした方が死亡したとき

「1」子供のいる配偶者(子供とは18才未満の子供の事)
「2」18才未満の子供がいた故人

『死亡一時金』

保険料を納めた期間が36か月以上あり老齢基礎年金、障害基礎年金いずれも受け取らなず死亡した場合、120,000円~320,000円(36か月以上なら+8,500円)の一時金が支給されるが、遺族基礎年金支給を受ける場合は一時金は支給されません。支給される一時金は以下の通りです。

  36月以上180月未満120,000円+8,500円
180月以上240月未満145,000円+8,500円
240月以上300月未満170,000円+8,500円
300月以上360月未満220,000円+8,500円
360月以上420月未満270,000円+8,500円
420月以上320,000円+8,500円

『年金事務所と市区町村役場』

国民年金だけの方は『居住地市区町村役場』での手続きが可能、厚生年金がわずかでも加算されてる方は『社会保険事務所』での手続きとなりますが、社会保険事務所は全ての市区町村にあるわけでなく、複数ある市区町村もありますので、故人の居住地を管轄する社会保険事務所の所在地は確認しておきましょう。

社会保険事務所、法務局、税務署など国が管轄する役所は突然行っても
対応して貰えませんので必ず事前予約しましょう。できれば逝去後ではなく存命中動けるうちに夫婦で行き、配偶者にもしもの時に受け取れる年金額を計算して貰っておけば独居になった際の対策も立てられます。

『社会保険事務所(と国管轄の役所)』

①予約電話を入れ、相談内容を伝え、予約日時と持参内容を確認します
②予約日時に指定先に行き受付を済ませて待機
③呼ばれたら、相談内容と予約時に指示された書類等渡す
④相談内容が現実となった際の流れを聞いて完了

自分や配偶者がもしもの時に備え、人の死後に訪れる様々な状況を想定した言動やシュミレーションしておくことも大切、葬式関連については『転ばぬ先の杖』が基本だと思って行動しましょう。

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参考資料(お時間のある時にでも読んでみてください)
あんしんサポート葬儀支援センター  
代表ブログ 葬儀支援ブログ「我想う」
家族の死後に後悔しない為の一冊

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