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暗室作業の流れ

カラー現像のレンタル暗室、暗室東京です。
今回は真面目に、暗室作業のやり方についてご説明していきます〜
これから初めてカラープリントをするよという人やしばらくぶりに暗室入る人の予習復習になればなーと思います。
気をつける部分がたくさんあるので、初めは失敗しまくりますが、それも含めて楽しいですよ。

まず、手順の前に最も注意しないといけないこと。
⚠️必ず全消灯状態で印画紙を出しましょう⚠️

こちらは印画紙を入れるペーパーセーフ。印画紙は光に反応しますので、照明がついた状態でフタを開けるとそこそこ良いお値段の印画紙が感光して文字通りただの紙切れに。メモにもならんし本当になんも使えん紙になります。。なので印画紙をペーパーセーフから出している状態では全消灯での作業になります。下の手順で頭の数字が黒くなっている工程は全消灯で。全消灯/白熱電球/蛍光灯を切り替え切り替え作業していくことになります。スマホの光でも感光しますので、そちらもご注意を〜

※全消灯の状態では暗くて何も見えないのですが、この記事では分かりやすくするために便宜的に明るい状態で写真を撮っています。

それでははじめていきまーす🐈

1.テストプリント(試し焼き)用の印画紙(テストピース)を作る

①まず明るい状態でペーパーカッターの位置とペーパーセーフの位置を確認します。
全消灯後あらかじめペーパーセーフに入れておいた印画紙を何枚か取り出し、1枚をを4、5片の短冊状にペーパーカッターで切ります。切ったテストピースをペーパーセーフに戻し蓋がしっかり閉じているか確認しましょう。

2.トリミングとピント合わせ

①電気を点けネガキャリアにフィルムをセット、下の写真のレバーでしっかり固定。ネガは上下左右逆でセットすると正しく印画紙に投影されます。

②どのようプリントするのか使用済み印画紙の裏面などをイーゼルにセットして確認していきます。


③レンズの絞りを開放、引き伸ばしタイマーのスイッチをFOCUS側にして像を投影します。

④引き伸ばし機支柱側のノブでヘッド高さ、レンズ側のノブで大まかにピントを合わせ像のサイズを調整。イーゼルの羽や本体を動かしてトリミングを決める。

❺ピントの確認と微調整。
粒子がはっきり見えるところがピントがあってるところです。

3.テストプリントで露光量と色を確認

①まず絞りと露光時間、フィルター数値を適当に合わせます。
露光量はカメラと同じで絞りと露光時間の関係で決まります。ネガの状態で変わるのでテストプリントで数値を変えながら確認していきましょう。
一応目安としてまずは絞りF8〜11、露光秒数10秒あたりからはじめてみましょう。
そしてカラー調整。こちらもネガの状態で変わります。
こちらの目安はCは0、YとMが70前後で。

②写真のメインとなる部分(人物だったら顔など)にテストピースを置く為に指を置いて場所を覚えます。引き伸ばしタイマーのスイッチをFUCUSからTIMERにして投影を止め全消灯にします。
❸⚠️ここから全消灯での作業⚠️
ペーパーセーフから先ほど切ったテストピースを出します。蓋をきちんと閉じて指を置いている場所にテストピースを置き、引き伸ばしタイマーの露光ボタンを押します。
❹露光が終わったらプロセッサーの蓋を開けテストピースをローラーに差し込みます。プロセッサーの緑のpaperランプが点灯したら蓋を閉じます。

⑤蓋を閉じたら電気をつけてOKです。
プロセッサーに入れてから出てくるのにだいたい3、4分ほどかかります。私はこの間に本読んだりしてます。ちなみに棚に置いてある本は閲覧自由ですよー。
コーヒーメーカーもあるのでコーヒーもご自由に飲んでくださいー☕️📙

プロセッサーから出てきたら部屋の蛍光灯をつけ(色評価用蛍光灯が別にあります)色や明るさの確認をします。ある程度適正な色、明るさになるまで設定を変えながら②〜⑤を繰り返します。このへんかなと思ったら本番の印画紙にプリントしていきます。

4.水洗とドライ

①いいなと思えるプリントがプロセッサから出てきたら、流水トレイに入れます。
②はじめに表面をスポンジで優しく撫で、その後2分ほど浸け置いてください。

③ドライヤーのローラーに印画紙を差し込みます。


④ドライヤーから出てきたら色評価用蛍光灯で確認し、よければ完成です。

かなりの手間ですが、プリント自体に愛着も湧きますし、真っ暗な中で焼き込んでる像をぼーっと眺める瞬間は幸せですよ。

ぜひ一度、充実の暗室ライフを〜


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