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手術室看護師として母の手術を担当した話。

新卒1年目の夏、私が働いている病院で母が手術を受けることになりました。

母の病気に気付いたのは、当時産婦人科の患者さんを受け持った際、卵巣腫瘍が大きく、横になっても下腹部が盛り上がっているのを見て、母の腹部と同じだと思ったのがきっかけです。

母に話をして検査をすると、卵巣ではなかったのですが、肝臓の下部に囊胞ができており、それもとても大きいものでした。


入院日、手術日が決まり、母は初めての手術ということもあり、とても不安な様子でした。


手術当日、母が入室してきました。

麻酔が導入され、母の意識がなくなるまで、私はそばでずっと手を握っていました。
意識がなくなったのを確認してからは気持ちを切り替え、看護師として業務に集中しました。

そして、手術は無事に終わりました。

私が働いている病院、そして手術にも担当させてもらうことができ、母は私がそばにいてくれて安心して手術を受けることができよかったと、そして病気に気付いてくれてありがとうと話してくれました。

母が手術を受けている様子を間近で見るのは正直辛いものがありましたが、看護師として娘として、母の手を握り、そばにいてあげられたことは看護師になって良かったなと改めて思うことができ、同時にいい親孝行ができたなと思える経験でした。

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