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生命保険・損害保険の各社が販売するがん保険の仕組みがよく分かります。面白ことには、三大特定疾病保険とがん保険を同じような条件で比較したときに、がん保険の方が保険料が高くなるようです。不思議ですね。がん保険の原価はいくらなのでしょうか。著者の後田氏は、がん保険の最大の利益は「がん診断給付一時金」があることだと述べています。入院保障と診断給付一時金が付いていると良いようです。

がん保険の責任開始期が、時に支払査定で問題となります。責任開始期前に、がんと診断確定されていると、がんの保障は無効です。これをがん無効とよんでいます。このがんの確定診断は、術後の病理組織診断が一番優先されますが、がんの精密検査として実施される生検で術前診断が確定したのであれば、生検実施日ががん診断確定日と判断されます。

一般に、生命保険の新契約の成立日は、第1回保険料払込日か告知日のうち遅い方の日です。しかし、がん保険には3カ月の免責期間があります。よってがんの責任開始期は、第1回保険料払込日か告知日のうち遅い方の日から3ヶ月後に免責期間が終了した日の翌日(保険期間開始の日からその日を含めて90日を経過した翌日)となります。

保険会社の立場からすると、保険契約後2年以内の早期に給付金等の請求があると、責任開始期前発病も含めて事実確認の調査を実施することが多くなります。

目 次
第1章  「がん保険」は霊感商法に似ている?
第2章  あまりにも情報開示が遅れている
第3章  「がん保険」の保険料は異様に高い!?
第4章  3つの「がん保険」の価格を検証する
第5章  そもそも「がん」に罹るといくらお金が必要か?
第6章  それでも「がん保険」に入るなら(1)
    ―がん保険選びの3つのポイント
第7章  それでも「がん保険」に入るなら(2)
    ―しいておすすめ5つのがん保険
第8章  すべての疑問に答える「がん保険」Q&A
第9章  本書への想定される「反論」に反論します
終章   保険会社の志はどこへ?

参考サイト


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