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【中編その1:海外特許検索編】特許が切れた手術支援ロボット「ダヴィンチ」関連の特許について調べて分析してみる

前回より3回シリーズでお届けしている「特許が切れた手術支援ロボット「ダヴィンチ」関連の特許について調べて分析してみる」、今回のWeekly特許検索では

①日本特許検索編
②海外特許検索編
③出願動向分析

の3回に分けてお届けしており、今回は②海外特許検索編(その1)となります。最後に記載していますが中編を2回に分割して、合計4回シリーズでお届けします。

お詫び
前回の記事で”3. 特許分類を選択する際の留意点”において、A61B34/32の後ろを[2016.01]ではなく[2006.01]と誤って記載しておりました。以下のように元の記事を修正しております。ご指摘いただいたマサカズ様ありがとうございました。

1つ目の理由はA61B34/32の分類説明文の末尾に[2016.01]とあるためです。これはこの分類が2016年1月に新設されたことを意味します。既にこの分類が新設されてから4年ほど経過しているので、2016年以前の過去遡及分にも分類付与が終了していると予想できますが(過去の特許庁の新設分類の再付与の期間を考えると3~4年程度)、安全サイドで考えると2016年以前には分類の付与漏れもあるかもしれないと考えた方が良いでしょう。

このWeekly特許検索マガジンでは日本語検索を中心に取り上げてきましたので、今回は英語で検索する際の

英語キーワード・同義語の探し方

を中心にお話していきます。なお、海外特許検索を行う際、特に欧米中心に特許検索を行う際はCPC(欧米共同特許分類)を用いると良いのですが、以前に

という記事を書いておりますので、さらりと触れる程度にします。

1. そもそも日本語と英語で検索式作成方法に違いはあるか?

まず最初に、日本語と英語で検索式作成方法に違いはあるのか?という点を確認しておきます。

結論から言えば、本質的な違いはありません。

もちろんキーワードは日本語ではなく英語を使う、特許分類としてはIPCだけではなくCPCも使うなど、テクニカルな差はありますが、検索式の基本パターン

a. キーワードのみのAND演算
b. 特許分類のみの演算
c. キーワードと特許分類のAND演算

の3つは英語の検索式(海外特許検索の検索式)でも同じです。

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