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特許分析を行う際の分析軸設定③-独自分析軸の設定-

これまで2回にわたって特許分析を行う際の分析軸の設定について解説してきました。

今回は私が実際に分析プロジェクトの際にどのように独自分析軸を設定するかについて解説していきます。

7. 独自分析軸を設定する前提

前々回、前回とIPC、FI、FタームやCPCといった特許分類をそのまま分析軸に利用する際の注意点・留意点について述べてきましたが、なんでもかんでも独自分析軸を設定すれば良いというものではありません。

最初にクライアントから分析プロジェクトのご相談をいただき、その分析の目的、対象テーマや分析のレベル(分析の分解能=細かさ)などを考慮して、特許分類でも対応可能であれば特許分類を用いた分析を提案することもあります。

しかし、当社にご相談いただく分析プロジェクトでは特許分類をそのまま利用するケースというのはほとんどありません。なぜならば、クライアント側でパテントマップEXZやBizCruncherといった有料の分析ツールを保有していれば、特許分類を利用した分析はクライアント自身が出来てしまうからです。

そのため、結果的には独自分析軸を設定する分析プロジェクトが圧倒的多数を占めるというのが現状です。

次に、独自分析軸を設定する際の前提ですが、クライアントの分析の目的やテーマ、クライアントが持っている仮説を最初の打ち合わせで十分にヒアリングする必要があります。

分析軸とはクライアントの分析の目的、仮説を検証するために設定しますので、このヒアリングは非常に重要です。

そのためヒアリングを行う前に、分析テーマについてある程度予備調査を行います。予備調査の際に参照するのは、

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