特許情報から企業の多角化度合いを分析するためには?-アイリスオーヤマ・ダイソン・アクアを例に-
「知財情報を組織の力に🄬」をモットーに活動している知財情報コンサルタントの野崎です。
アンゾフのマトリックス(成長マトリックス)で「新規技術×新規市場」で打って出ていくことを多角化といいます。
今回は、特許情報を使って企業の多角化度合いを分析するための方法について解説していきます。
ただし多角化といっても、「新規技術×新規市場」だけではなく、「新規技術×既存市場」や「既存技術×新規市場」も含めた、広い意味での多角化、つまり特許情報から見た技術の幅がどのように広がっているのか(または狭めているのか)について検証する方法となります。
別の言い方をすれば、両利きの経営の
知の深化:主力事業の絶え間ない改善
知の探索:新規事業に向けた実験と行動
のうち、知の探索(新規事業に向けた実験と行動)への取り組み度合いを評価するための方法とも言えます。
1 分析対象企業
今回は以下の家電メーカーを例に解説していきたいと思います。
アイリスオーヤマ
ダイソン
アクア(?アクア株式会社、ハイアール三洋、ハイアールアジアインターナショナル、三洋アクア、ハイアールアクアセールス?)
分析対象期間は2004年1月1日出願以降の日本特許・実用新案です。
件数はそれぞれ
アイリスオーヤマ:1,707件
ダイソン:1,045件
アクア:1,005件
です(データベースはPatentSQUARE)。
まずはアイリスオーヤマを例に特許情報から多角化度合いについて見ていきましょう。
2 特許情報から多角化度合いを分析する際は〇〇を利用する
特許情報から特定企業の多角化度合いを分析する際に利用するのは、ズバリ
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