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特許から見た企業・ベンチャー動向

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GAFAM+BATなど注目を集めている大手企業テクノロジーから、注目テクノロジーのベンチャー・スタートアップに至るまで幅広い企業を対象にして特許出願状況から見たトレンドを解説。
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ARヘッドセットメーカーMagic Leapの身売り先は?|特許情報から候補を出してみる

先日、AR(拡張現実)ヘッドセットメーカーのMagic Leapに身売りか?との報道が出ました こちらの記事や他のニュースも調べると、Magic Leapはこれまで ジョンソンエンドジョンソン Facebook Apple Google が買収を検討したことがあるようですが、いずれも買収断念ということで終わっています。 IPランドスケープが注目されるようになった2017年7月の日経の記事で、”ナブテスコがM&Aを行うにあたって特許情報を活用した”ということが取り

M&Aによる技術面のシナジー効果を特許情報から検証する-オラクルのCerner買収を例に-

「知財情報を組織の力に🄬」をモットーに活動している知財情報コンサルタントの野崎です。 昨年末にオラクルが医療用情報システムプロバイダーのcernerを約283億ドル(約3兆円)で買収すると発表しました(プレスリリース)。 今回はこのM&Aを例にして、特許情報を用いた技術面のシナジー効果について検証していこうと思います。 1:特許情報を用いたシナジー効果の検証とマーケット面の整理特許情報を用いてM&Aのシナジー効果を検証する際、3C(自社、競合、顧客・市場)の3つの側面で

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【特許から見るM&A】日立金属はどこに買収されるのか?-日本企業編-

事業再編を進めている日立製作所。 日立化成(現昭和電工マテリアルズ)を昭和電工に売却したのに続き、御三家といわれた日立金属を売却するための1次入札を昨年11月末に実施しました。 また、昨年末には産業革新投資機構(JIC)が日立金属への出資に名乗りを上げたとのニュースも流れました。 日立金属は2013年には日立電線を吸収合併し、素材・材料メーカーとして幅広いラインナップを誇っています。 1次応札に応じたのはベインなどのファンドでしたが、なぜファンドなのか?という疑問があ

【特許から見るM&A】昭和電工の日立化成買収によるシナジーは?

2020年4月末になりますが、昭和電工が正式に日立化成を連結子会社化したことを発表しました。 日立化成の買収にはカーライル、ベイン、日東電工、そして昭和電工が名乗りを上げていましたが、最終的には昭和電工が日立化成の時価総額の約3倍である1兆円規模で買収することになりました。 昭和電工はプレスリリースにおいて、 今回の再編を機に、化学業界の川上(素材)に位置する昭和電工グループと川中から川下(機能・モジュール・評価)に位置する日立化成グループが一体となり、今後予想されるグ

【特許から見るM&A】昭和電工ではなく、仮に日東電工が日立化成を買収していたら?

1か月ほど前に【特許から見る】昭和電工の日立化成買収によるシナジーは?という記事をアップしたところ数多くの方にご覧いただきました。 また 皆様から注目度合いが高ければ、仮に日東電工が日立化成を買収していたらどうなっていたか?も記事にしたいと思います。 と記事末尾に書きましたところ、ぜひ日東電工-日立化成編についても記事を読みたいというコメントをいただきましたので、今回は昭和電工ではなく、日東電工が日立化成を買収していたら?というタイトルで分析記事をお届けしたいと思います