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午後のティー劇場こどもスペシャル 茶葉を踏んだ娘

今までのあらすじ
お金持ちの家に養子にいった、わがまま娘インゲルは、親のすすめで故郷へ帰る。途中水たまりがあり、靴が汚れるのを嫌ったインゲルは、お土産にと持たされた茶葉をばらまき、その上を歩こうとする。足を茶葉に置いた瞬間、水たまりの中に引きづりこまれ、地獄まで落ちたのだった

茶葉を踏んだ娘
茶葉を踏んだ罪で
地獄に落ちた
神様に背いたインゲル
神様に背いたインゲル
地獄に落ちた

インゲルは地獄に落ち、地獄の魔女に捕まった。魔女はインゲルを石に変えた。足に茶葉がついたまま捨て置かれたインゲル。彼女は渇きにさいなまれ、踏みつけた茶葉で紅茶が飲めればと何度も考えた。だが茶葉を踏んだことを反省しなかった。それどころかなぜ茶葉を踏んで、地獄へ落ちなければならぬのかと、恨み続けたのだった。

地上では病に伏せる娘がいた。インゲルの話は噂となり、その娘にも届いたのだった。町の人々はインゲルのことをバカにしたが、娘は哀れんだ。

罪深いことなら自分もしたことがある。だから地獄へ落とすのはあんまりだ。どうかインゲルを助けてやってほしい。自分のことより、インゲルが救われることを娘は何度も願ったのだ。

そうして娘の目からこぼれ落ちた涙は、午後の紅茶 ジンジャー香るあたたかいチャイとなり、地獄に降り注ぎ、インゲルの口の中に入った。

口の中に広がるジンジャーの香りが、インゲルに強烈なイメージを呼び起こさせる。茶葉を詰むおじさんおばさんたち、工場で発酵する茶葉、機械で抽出される紅茶……そう午後の紅茶はたくさんの人や過程があり作られるのだ。そんな紅茶の元となる茶葉を踏みつけてしまった。インゲルはおのれの罪深さをついにわかったのだった。

そして午後の紅茶 ジンジャー香るあたたかいチャイの力により、インゲルは蘇った。強力な紅茶パワーにより、地獄の魔女を打ち倒し、地上へと舞い戻る。インゲルは病に伏せる娘に午後の紅茶 ジンジャー香るあたたかいチャイを届けた。娘は午後の紅茶 ジンジャー香るあたたかいチャイを飲むとジンジャーの成分により、体調がよくなり、病が去った。

こうして二人はいつまでも仲良く暮らした。

【完】


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