気にしない町
朝はセーラー服のおっさんが駅へ向かう。あの姿で職場に向かっているのか?
昼頃には覆面集団が、ランニング。プロレスラーのようだが、覆面のままスーパーにもいる。被ってていいのか?
夕方の公園には、宇宙人じいさん。電波がどうのこうのとか話している。意味は分からんが、顔は真剣だ。
夜になると、クリスマスツリーみたいなおばさん。事故にあわないためらしいが、夜中にアレに出会ったら、ビビッて事故る。
深夜にはセーラー服より強烈なおっさん、詳細は思い出したくない。不審者情報に出てないのが、不思議でならない。シモとチクビを隠せば、問題がないのか。
今度こそバレないためにと、ずっと町の人々を見てきたが、俺の方が普通という気がしている。ここでは他人の見え方なんて気にしない。そういう町ではないかと。
町の人にはただの毛深い人に見える。そんな気になって、狼男になって町に出た。
【続く】
さぽーとすると映画館にいくかいすうが増えます