見出し画像

初めての自治体複業はペアエントリーで!仕事仲間と滝上町の魅力発信に伴走

北海道滝上町では、町長が町の魅力を発信するためのサポートをしてくれる複業人材を募集しました。登用されたのは、染谷さんと中馬さん。お二人は仕事仲間という関係性で、今回ペアエントリー制度を通してご応募いただきました。

本インタビューでは、ペアエントリーに応募した背景や、自治体複業はじめての人にペアエントリーがオススメな理由についてお話を伺いました。


■ペアエントリーとは?
知り合い同士の2人1組(会社の同僚や先輩と後輩、過去に一緒に仕事に取り組んだことがある人)で一緒に自治体複業のプロジェクトに応募することができる制度。

■実際の求人
ブランディング(例:SNSマーケター×デザイナー)のペアエントリーの求人

ブランディング(例:ディレクター×クリエイティブ )のペアエントリーの求人

*プロフィール
中馬 さりの 氏/合同会社逆旅出版 代表

北海道滝上町:トータルブランディングアドバイザー

1992年、東京生まれ。大学卒業後、メーカーでの勤務経験を経て、高校3年生の頃から継続していた執筆業で独立。プロモーション用小説や旅行雑誌での執筆に加え旅暮らしを始め、47都道府県を制覇。海外へも足を運ぶ。その経験を活かし一人旅YouTube「さり旅」を運営。2022年に法人化し、旅人にとっての逆旅(宿)のような、人生の休憩場所や分岐点をつくる出版社「逆旅出版(げきりょしゅっぱん)」を経営する。

染谷 昌利 氏/株式会社MASH 代表
長崎県壱岐市:広報戦略アドバイザー
宮崎県宮崎市:広報アドバイザー
北海道滝上町:トータルブランディングアドバイザー
熊本県熊本市:ホームページ改善アドバイザー

12年間の会社員経験(主に人事・採用、マーケティング)を経て、2009年にインターネット集客や収益化の専門家として独立。独立後はインターネットメディアの運営とともに、コミュニティ(オンラインサロン)運営、書籍の執筆、動画運用、企業や地方自治体のIT(集客・PR)アドバイザー、講演活動などに取り組み、2015年に法人化。著書・監修書に『副業力』『儲かるECサイト運営講座』『販促・PR ネット戦略のやさしい教科書』など48作(2024年3月現在)。

ペアエントリーで自治体複業に初挑戦

珍しい白い社殿が人気の滝上神社の写真

ーー中馬さんは今回が初めての自治体複業ですが、滝上町のプロジェクトに染谷さんとペアで応募してくださったのはなぜですか?

中馬氏:

普段からお世話になっている染谷さんに誘われ、応募する前からプロジェクトの具体的なイメージを持つことができたので、応募しました。

元々自治体複業の存在は知っていましたが、未経験のことに挑戦するハードルは高く、応募することはありませんでした。しかし、自治体複業の経験があり、信頼している染谷さんと一緒に応募することでハードルが下がり、プロジェクトの解像度が高い状態だったので、安心して応募できました。

・染谷さんは今までに壱岐市や宮崎市のプロジェクトに参画してくださりました。今回、ペアエントリーの相方として、中馬さんを誘った理由を教えてください。

染谷氏:

同じ広報・PRの分野のプロでありながら、私とは世代が違うので、自分には無い視点を持っていると思ったからです。

滝上町のプロジェクトは、町長のアカウントを運用するというトップダウンで取り組めることに魅力を感じて応募しました。そして、せっかくのペア求人なので、誰か誘おうと思ったときに、すぐに中馬さんが思い浮かびました。

自分とは違う視点や経験を持っている人と一緒に提案することで、意見が偏り過ぎないというメリットがあります。信頼関係もしっかりと築けているので、コミュニケーションも取りやすく、中馬さんを誘って良かったと心から思っています。

お互いの強みを活かした役割分担でプロジェクトに参画

中馬さんが滝上町を訪問した時に町長と撮影した記念写真

ーー4月からプロジェクトが始まりましたが、具体的にはどのような強みを活かしたプロジェクトに取り組んでいるのですか?

染谷氏:

私は時事ネタを使ったアイディア出しを得意としています。

滝上町は芝ざくらが有名なのですが、初夏であるはずの5月上旬に雪が降り、一面に咲いた芝ざくらの上に雪が積もったことがありました。滝上町でも数年に一度しか見られない、珍しい現象みたいです。この話を打ち合わせの際に町長から聞いたときに、すぐにSNSで発信することを提案しました。

鮮度の高い情報を町の観光協会の公式Xに投稿したところ、インプレッション数が13万まで伸びました。このように、旬のネタを逃さず、町の広報として上手く活用するという意識を職員の方に持てるようにアドバイスをしています。

(実際の投稿はこちら

中馬氏:

私は滝上町の魅力を分析し、効果的な情報発信を組み立てて提案することを得意としています。

今回のプロジェクトをきっかけに初めて滝上町を訪れました。地面いっぱいに広がる芝ざくらや透き通った川など、北海道ならではの大自然を肌で感じることができました。このような魅力をコンテンツ化し、滝上町に訪れたいと思ってもらえるように情報発信をしていきたいです。

ーー今までは1人で自治体複業に参画してきた染谷さんですが、今回は中馬さんと2人で参画しています。まだプロジェクトが始まったばかりですが、どのような点で違いを感じていますか?

染谷氏:

自分と異なる分野のスペシャリストと一緒にプロジェクトに取り組むことができるので、自分自身にも新たな学びが多くあります。

滝上町の魅力を発信するというゴールに向けて、私と中馬さんはそれぞれの強みを活かし、異なったアイディアを職員の方に提案します。中馬さんは私には無い視点での提案をしてくれるので、同業者ながらとても勉強になっています。

経験者にも初めての人にもメリットのあるペアエントリー

5月中旬から見頃を迎える滝上公園の芝ざくら

ーーこれから自治体複業に挑戦したいと思っている読者の方にメッセージをお願いします。

中馬氏:

ペアエントリーは自治体複業が未経験の人にとっては、1人で挑戦するよりもハードルが低く、良い機会だと思います。

私自身も、普段からお世話になっている染谷さんにお誘いいただき、一歩踏み出すことができました。もし、自治体複業に興味を持っている人がいれば、まずはペアエントリーで応募することをおすすめします。

また、行政のプロである自治体職員さんや、広報・PRのプロである染谷さんと週に一回のペースで打ち合わせをしています。毎回新しい学びが多くあり、自己成長に繋がると思うので、もし自治体複業に興味があるなら、挑戦してみて欲しいです。

染谷氏:

中馬さんの言う通り、1人ではスキル面やプレッシャーから挑戦しづらくても、2人ならハードルが下がり挑戦がしやすくなると思います。ただ、一緒に応募する人は慎重に選んだ方が良いと思います。

半年間一緒にプロジェクトに参画するので、求めているスキルや経験を持つ人ではなく、信頼関係が築けている人とペアエントリーすることが大切です。人と人の関わりなので、いくらスキル面が優秀でも、一緒に仕事をしてみたらやりにくかったというケースが想定できるからです。なので、最後までお互い気持ちよく仕事をするためにも、信頼できる人とペアエントリーした方が良いと思います。

ーー最後に今後のキャリアについて抱負をお願いします!

染谷氏:

地方には隠された魅力が数多くあると確信しています。その魅力をたくさんの人に知ってもらうには、地元住民や行政、企業や観光客など様々なステークホルダーを巻き込むことが大切だと思います。

例えば、先ほどのお話にもあった芝ざくらの綺麗な撮り方をレクチャーするポスターを作成し、SNSに投稿するときに使用するハッシュタグも載せるとします。そうすると、ポスターを見た観光客が魅力的な写真を拡散してくれて、新しい観光客が訪れるきっかけになります。

職員の手間を増やすことなく、情報の拡散が自動的に行われる。このような仕組みづくりに今後も取り組んでいきたいです。

中馬氏:

滝上町のプロジェクトで得たご縁を大切に、これからも地域に関わり続けたいです。

実はこのプロジェクトとは別に、北海道を盛り上げたい一般社団法人と弊社が共同して出版社「EZOBOOKS」を立ち上げました。

仕事を通して知った間柄ではありますが、北海道には第二のふるさとのような愛着を感じています。これからも北海道を盛り上げられるように頑張っていきたいです。

▼地方創生や自治体での複業に興味のある方はこちら

▼Another worksが提供する複業クラウド for Publicについてはこちら

取材、執筆:井原 沙樹

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?