「Another works」のロゴマークに込めた思い | ブランドを象徴するロゴデザインの作り方
こんにちは。はじめまして。
Another worksというサービスでCDO 兼 プロダクトデザイナーをやっている金と言います。
今回は、Another worksのロゴがどのように生まれたか・そこにどんな思いが込められているか・について書いてみようと思います。
1. ロゴ誕生前夜
Another works のロゴの制作を行った時、実は僕はまだAnother worksのメンバーではありませんでした。
代表の大林さんとひょんなことから出会い、そこでAnother worksの事業を立ち上げる話を聞きました。
ちょうどベータ版プロダクトのリリースに向けて急ピッチで制作が進んでいた時期で、スタートアップ 特有の熱さ/緊張感がありました。
単純に応援の気持ちもあり「何か手伝えることがあれば言ってください!」的な会話を交わしたことを覚えています。
そして、実際そのあとすぐにAnother worksのロゴ制作のオファーをいただいたのでした。
2. はじめにしたこと・最も大切にしたこと
ロゴを制作するにあたり一番最初にしたこと、かつ、一番大切にしたことは、「創業者のビジョン」と「サービスの目指す世界」について、丁寧に聞きこみ、対話を繰り返すことでした。
1. 人材領域に一石を投じるスタンスである
2. 人と人が出会うプラットフォームである
3. 「個人」にスポットを当て、自分自身が好きなことや得意なことで生きていける世界 / あるいはその機会が最大化される世界を目指している
4. 「個人が」自分らしく「素で」いられる、仕事における第二の故郷のような居場所になる
聞き込みと対話のプロセスを経て、上記1~4をAnother worksの姿勢として抽出しました。
特に3,4 はそれぞれ「ビジョン」と「サービスのムード」を顕していて、この辺りのニュアンスをロゴというツールに落とし込めたらいいなと思いながら設計をしていきました。
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3. 抽出されたエッセンスを形にするために
画像は初期案。タイポグラフィが硬く、マークも線が多く複雑だが、
抜けのある居心地の良い場所のイメージは固定している。
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心地のよい場所 あるいは 私のもうひとつの場所
人と人が出会う場所は、居心地が良くないといけないと思った。
そういう場所でこそ人は心を開けるし、
何より「アナザーワークス」の目指すところのように思えた。
例えば、
ワーキングスペースやパーティー会場のような場所だと気が張るし、
自分や別の誰かの家だと緊張してしまいそうだ。
風がよく通る、山々や見晴らしの良い丘のような場所がいいと思った。
そこで人は思いおもいに腰を下ろしては、会話して、互いを理解する。
別の人がやってきて、そこに加わる。風は涼しく、太陽は優しく照っている。
人生が交差する場所。
また来たいと思える場所。
私のもうひとつの場所。
そういうものを顕すには。
このテキストは、抽出したAnother worksの姿勢やエッセンスといったものから、形態に落とし込むための媒介として書き起こしたものです。
心地の良い場所を作ることがミッションだなと感じ、ではどんな場所なのか、少し具体的に風景が思い浮かぶようなテキストとしました。
僕自身Another worksの目指す世界への共感値が高かったため、多分に私情が入り込み、かなり無防備なデキに仕上がっています。(結構恥ずかしい)
しかし、この作業を通して改めてAnother worksの目指す世界や空気感をより具体化できたことで、ぶれる事なくこの後のアウトプットにも繋げることができたと思います。
余談ですが、デザイナーに限らずアウトプットするための重要なウェイトを占めるのは「見つけるために探求する」ことだと思っています。
今回はロゴとそれが表現する世界を見つけるために、僕自身の内側へ探求の手を伸ばしたのでした。
4. 形態を起こす
Another worksは「個」を真ん中におき、スポットを当てたプラットフォームです。
上記の図のように人がそれぞれ持っている空間と社会、座標の交差
・その中心にいる人をAnother works の頭文字"A"をモチーフにしたマークに落とし込みました。
擬似的にオーバーレイしたモチーフは領域を重ね合わせることで生まれる個人の居場所を表しています。
ここに記載した通り、Another worksのシンボルは個人を中心座標とした領域の重なりを示したものになります。二つの異なる座標が折り重なることで、新たな色になり、それを100%肯定したスタンスであります。
領域というのはなんでもよくて、ソフトウェアエンジニアとコーヒー職人でもいいし、子育てと経営者でもいい。自分がもつ領域が複数あること・その状態にこそ面白さや価値があること、その構造をシンプルにシンボルに落とし込みました。
5. タイポグラフィの調整
タイプフェイスはバランスと視認性重視。シンボルと併せ、ジオメトリカルなフォントを採用し、柔らかさを出すため調整しました。
最終的にはウェイトとスペーシングの微修正を繰り返し、メンバーと話し合いながら選定に至りました。
6. 完成
かくして、Another worksのロゴは完成に至りました。
Another worksのロゴには、多様性や包括性・自由な働き方や生き方への尊敬と尊重の念を込めています。
それは、そのままAnother worksの思いとなります。
その思いが、ほんの少しでもサービスをご利用いただいているタレントや企業に伝わることを願っています。
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そして、ロゴが完成した少し後、僕は正式にAnother worksのメンバーとしてジョインすることになりました。
2019年の5月のことでした。
それから今まで、粛々とプロダクトの改善とAnother works内の文化醸成・コミュニティの設計などを進めています。
今後益々良いサービス、良い組織になっていく予定です。
Another works をどうぞよろしくお願いいたします。
おまけ. ロゴからの拡張
今回作成したロゴとそのために定義・作成されたテキストは、Another worksのプロダクトやドキュメントを表現するツールに落とし込んでいっています。
この辺りもまたいずれご紹介できればと思っています。
例)イラストレーション:気持ちよさそうに仕事をしている人々
例)デザインシステム:Another worksは場所であり、働く人々や、企業がいて初めて成立します。利用いただくすべての人々にとって心地の良い場所=風景を作ることを目指し<ランドスケープ>という名を付けました。
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