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考察:the good wife

アメリカドラマ「the good wife」を観て,考えたこと,思ったこと。
ネタバレを含むので,ご注意ください。

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good wife,良き妻とは,なんだろうと思いながら。アリシアは,良き妻だったのだろうか。旦那の不祥事をきっかけに,弁護士に復帰して,活躍する。その中で,ウィル,ジェイソンと,複数の男性と関係を持つ。旦那が娼婦と寝たからといって,複数の男性と関係を持つことが許容されるわけではないだろう。アリシアは,旦那の不祥事を理由にして,今まで「自分」として生きてこなかったことを環境のせいにしているのではないかと思った。

最初は,旦那の不祥事に振り回される妻としてアリシアを見ていた。だから,旦那以外の男性と関係を持とうとも,アリシアが幸せになれるのなら,それでいいと思っていた。野心的な旦那に振り回される,自分を押し殺している我慢強い妻として,しがらみから解放されて「自分」として生きるアリシアを応援していた。

最終回,アリシアは会見後の旦那が差し伸べた手を握ることなく,ジェイソンの影を追いかけた。そして,ダイアンに平手打ちにあう。

アリシアは,幸せを手に入れたのか?
アリシアは,どうしたら幸せになれたのか?
良き妻とは,何なのか?

最終回後のアリシアは,元の「良き妻」に戻るのだろうか。
「自分」として生きること,「妻」として生きること,これは両立しないのだろうか。

私たちには役割がある。「自分」の他に,「妻」だったり,「夫」だったり,「上司」だったり,「部下」だったり,「友人」だったり。自分として生きるとはどういうことなのだろうか。良き妻とは,誰に対して良き妻なのだろうか。

ドラマを通して,前向きな「良き妻」という一つの答えが描かれるのかと思っていたけれど,私が感じたのは皮肉のこもった「良き妻」だった。だからこそ,良き妻とは何なのか,個人として幸せになるとはどういうことなのか,余計にわからなくなったのである。

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