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郷土愛×偏愛企画 Vol.1 『筑後の糸で沸かせよう』

わっしょい!2期生・キンキ担当セトラーの鈴木優雨です。
8月も折り返しですね。天候も不安定な日が続いていますがいかがお過ごしでしょうか?
おかげさまでアナザー・ジャパンは2年目に突入し、8月9日のキュウシュウ展がオープンしてから早1週間が経ちました。やっと経営のハンドルを握りしめ走り出せたような、そんな嬉しさと不安の入り混じった思いでいっぱいの今日このごろです。

1.「郷土愛×偏愛」企画とは?

2期生が結成されてから4ヶ月。私たちに必要とされたこと、それは1期生からの志・想いの継承と、変革を起こす新しいアイデアでした。「深化」と「探索」という両利きの経営をより実装化させるため、多くの研修時間、議論を少しずつ積み重ねてきました。

その中で私たちが新たに着目したのが、セトラーの『偏愛』。
出身も違えば、郷土愛の形も違う。
セトラーひとりひとりが抱えているアナザージャパンへの想いは十人十色です。
好きなものは?大学で学んでいるものは?
そしてなにより、何を伝えたくてここに来たのか。
フロンティアスピリットを持つ学生の「郷土愛」と「偏愛」を掛け合わせたら、面白いものがきっと生まれる。
これが、2期生の「郷土愛×偏愛」企画のルーツです。

「郷土愛×偏愛」企画は、セトラーに一人ずつスポットライトが当たるハレの場。
学生が直接地域に足を運び、熱量を持った仕入れをしているだけではなく、
違う色の炎を心に秘めたそれぞれのセトラーの想いを直接感じてもらいたい、そんな願いも込められています。

2. 第一弾は『福岡・筑後』!偏愛は『糸』

トップバッターを飾るのは、福岡県筑後地方です。
担当者はキュウシュウセトラー、大学3年生の鈴木愛唯(すずきまい)さん。
福岡県大野城市出身で、大学では経営学を専攻しています。
セトラー間での呼び名は「まいまい」。優しいけど芯のあるしっかり者の性格で、笑顔が素敵な人気者なんです。
そんな彼女の偏愛は、『糸』。
『筑後の糸で沸かせよう』というコンセプトを掲げ、筑後地方の技が光る様々な「糸」をラインナップしています。
今回、この郷土愛×偏愛企画に込めた想いを直接インタビューさせてもらいました。

3.「郷土愛×偏愛」企画に込めた想い

Q:福岡県筑後地方を選んだ理由は?

A(鈴木愛唯):「福岡県は九州でも指折りの観光地であり、多くの人に知られていると思います。しかし上京して福岡の印象を聞いた時、「明太子」「もつ鍋」「屋台」といったありきたりなものしか伝わっていない状況がとても悔しかったことを覚えています。「明太子」も「もつ鍋」も、もちろんとても魅力的で私も大好きです。ただ、福岡にはまだまだ多くの人が知らない魅力があることを知ってほしい、そんな想いで筑後地方を紹介しました。筑後は私にとって思い出の場所であり、非常に馴染みのある場所です。筑後川の花火大会や家族で行った柳川の川下り、久留米にある叔母のカフェなど挙げたらキリがありません。」


久留米絣の工房にて。手前に写っているのが鈴木愛唯さん。

Q : 自分にとって偏愛の「糸」とは?

A(鈴木愛唯):「筑後地方は農産資源が非常に豊富な地域で、その影響を受けたモノづくりが盛んに広がっています。筑後の昔ながらのモノづくりが現代の生活に馴染んでいるのです。「筑後の糸で沸かせよう」といったコンセプトは、そのような筑後の作り手さんの思い、筑後の資源、私の郷土への想いなど数多くの絡み合う要素を糸のように紡いで行き、みなさんに筑後の魅力を伝えたいです。そして福岡の従来の印象にアナザー・ジャパンでの店内体験が加わることで、福岡県の新たな魅力に気づいてもらいたいという願いも含まれています。」

Q:仕入れた商品へのこだわりは?

A(鈴木愛唯):「糸」という偏愛に掛け合わせて、「技」という観点も踏まえた仕入れを心がけました。例えば企画の中心を担ううなぎの寝床さんのMONPEは、洋装化・化学製品の発展により絣の織元数も減少の一途を辿る中、現代でも人の手を介した絣の製造にこだわり続けています。ひとつの絣ができるまでの工程数はなんと「21」個。使用する織機は「シャトル織機」という60年以上前の昔ながらの機械です。織る速度がゆっくりな分、糸に負荷がかからないため、やわらかく風合いのある生地に仕上がります。また人の手を必ず介する必要があるのも特徴。生地の「ずらしストライプ」はまさしく久留米絣を扱う職人がなせる技によって完成されるデザインです。元々「絣」が持つ独特な風合いや手触りが大好きで仕入れを決めましたが、その裏にある磨かれた技の数々を知り、丸ごと多くの人に知ってもらいたいと思うきっかけにもなりました。他にも技に溢れた商品を多く取り揃えているので、ぜひ手に取り、ゆっくりとご覧いただきたいです。」

風に揺れる久留米絣 福岡県八女市にて
久留米絣の通気性や肌触りを生かしたMONPE。ぜひお手にとってご覧ください!

Q : 最後に、意気込みをお願いします

A(鈴木愛唯):「非常にタイトなスケジュールの中で、自分の伝えたいことはなんだったのか、何度も見失いかけました。その中でも、思い出の地である筑後に息づく私が目の当たりにした技の数々、みんなが知らない福岡を届けたいという想いはずっと根底にあったような気がします。2週間という短い期間ではありますが、ぜひ店舗までお越しいただき筑後の技を五感で感じていただきたいです。キュウシュウを、福岡をもっと好きになる、その一助になれたなら、こんなに嬉しいことはありません。『筑後の技、見ていかんね!』ご来店を心からお待ちしております。」

ライター:Yume Suzuki(キンキ)


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