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...何処かにあるユートピア..を求めて。

随分と長い間、アパレルデザインのお仕事に携わり、2000年からは
Another Important Cultureというブランドのお洋服を作っています。そして随分と長い間、あちらこちらを旅してきました。

「ほー。お仕事で海外ですか。買い付けですか?」と聞かれることが多々あります。
旅先で見つけたものをそのまま買い付けて来て売る。という訳ではなくて、毎シーズン"コレクション"を作ること、が大前提で、
浮かんだイメージを形にするための素材を探して歩いたり。
作ってくれる職人さんを訪ねたり。
ぼんやりとしたイメージを煮詰めるための場所を訪ねたり。

旅がしたくてこの仕事を選んだのか。
ものづくりがしたくて旅をしてるのか。


。。。どちらなのか、と言えば後者なんだと思います。

ものづくりがしたいのならば、飛行機や電車やリクシャーや馬やロバに乗ったり一日中歩き回って時間を使うよりも、ベースを構えて日々素材と向き合って創り込む作業に精進するべき。とも思います。

だけど、創りたいのは”Mana Kobayashi Collection"ではなくて、
"Another Important Culture"なんです。
多様な文化=Another Important Cultureというブランド名は、前職で偶然拾い上げて授かった、と言いますか。ブランド名を考え抜いて生を与えたものではなく、実は必然的に出会って、寄り添ってきちゃった。ので。

毎シーズンのコレクションの中の一つ一つのアイテムに、その素材の土壌と、そのシーズンのコレクションの中のアイテムに仕上がるまで職人さんたちの手でつないで育まれたストーリーが有ります。
そのストーリーはそれを選んでくれた人に長く喜んで着てもらえて、完結します。
展示会に並んだコレクションが思い描いていたイメージ通りの世界を、時にそれ以上に表現出来ていて、その良さが買手に伝わった時の感動、
他所では無いものがここにはあるよね!と毎シーズン楽しみにしていてくれる、そして、細くて面倒だなあ、と心の中で思っているかも?だけどチャレンジして作ってくれる職人さんがいてくれること。
その循環が自己満足であろうとも、私のユートピアです。


大量に安く作ってセールで売って、消化しきれない分は廃棄する。
ではなくて、長く長く続く物語のそれぞれのページに小さなストーリー(=アイテム)がいつも存在して、どのページを開いても面白い。みたいな。
百年の孤独、もしくは西遊記みたいになれたらいいな。レギュラーメンバー以外の登場人物はほとんど妖怪。。。というところは置いといて。

なかなか更新出来ていなかった旧WordPressのブログからこちらに引っ越しまして、ぽちぽちと
ー 旅の話
ー ものづくりの現場の話
綴って行こうと思います。

☆お付き合いいただけたら嬉しいです☆

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