10年後を想像させるコート
この生地に一目惚れするか否か。
見た者を魅了するその素材の風合いと触った時の生地のハリ感は第一印象としては申し分ない。
そして何より、そこから変化していくであろう表情への期待感は半端ない。
生地に樹脂を含ませ、それを残すことでシャリ感が生まれる。着込むことで良いムラ感やフェード感が出やすい特殊な染め方も特徴の一つ。
時間の経過と共に樹脂は取れていき、生地自体が柔らかく変化していく。
きっと、多少の汚れやスレ、ほころびすらも様になるコートになっているに違いない。
リバーランズオーバーと名付けられたこのコート。
ウェイディングジャケットから派生したデザインディテールとストーリーからも男の1着としての位置付けが高い。
大ぶりな襟感とコーディロイのカラーリングは攻めて良かったと納得する。あと1ヶ月もすればチンストラップを留めた姿にも見慣れるに違いない。
ボタンへのこだわりなんかも直接見て頂きたいところ。
すぐにでもそのまま林の中に飛び込みたくなるほど野生的。フィッシャーマンセーターやガンジーニットに合わせるコートなら右に出るものはないと自負している。
荒々しい一面とデリケートな一面を持ち合わせた素材、それでもあまり気にせずにガンガン着倒してほしい。
生のデニムを洗わずそのまま履き続けるように、このコートのハリ感を大切していただくのも良いかもしれません。
まぁ、着る人の数だけ表情が生まれるのだと思います。
常識にかかった規格ではないからこそ、こんな魅力が溢れるのだ。
こんな時代でもありますから、念のため簡単なアテンションだけは添えておきます。
+アテンション&ケア
雨等の水分が付着しますと、素材に織り込まれた樹脂が浮き出てくる場合がございます。その際は放置せずに乾いたタオルと拭き取ってください。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?