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名品519へのオマージュ?

先日の3連休は11月とは思えない陽気、いや暑さでした。
仕事で日中ずっと外に居ながらたくさんのお客様を見ていても羽織りを脱いでTシャツ1枚という方もたくさんいらっしゃいました。
ただ、半袖シャツ姿の人もちらほら、正直に異様な光景でした。
朝晩は冷え込むとは言え、そこまでの寒さでもなかったこともありますが、
お出掛けの際に半袖シャツを選択されるくらい時代も気候も変わってしまったということなのか。
秋物立ち上がりから既に3ヶ月以上が過ぎ、季節的にも衣類の入れ替えさえ終わっているというのに・・、洋服の実売期というものが益々わからなくなったと同時に何が実用的な服なのか悩ましく思いながら連休が過ぎていきました。

洋服に使用する素材も綿や麻がより重宝されるわけですが、とはいえファッションを通じての日本の四季というものがある。
それがなければ面白くないし、全てにおいて風情も情緒もなくなってしまう。

綿には色々な表情や織り方があり、200番手双糸のきめ細やかなシャツ生地から極厚に織られた0号帆布まで、その表情や用途も多岐にわたります。
そんなポテンシャルの高さを季節ごとに表現していくのも我々の仕事だと感じています。

そんな綿の中でも特徴的で馴染み深い素材がコーデュロイかもしれません。
畝をきることで表面の凹凸が体温を外に逃さない構造になり、昔から秋冬に愛用される素材です。
(*因みにサマーコールは微塵コールなど畝が細かく、サーフカルチャーの流れもあって春夏に用いられることが多い。)

特にコーデュロイパンツはいち早く季節感を出せるアイテムです。
定番でもあるヨークシャーデイリーパンツ、近年のような気候を加味すると14ウェールがちょうど心地よく履きやすい。

このモデルはワークスタイルにのせたデザインで、フレンチワーク古着にみるヒップ周りの雰囲気やボタンフライ仕様は正にそこからのイメージ。
しかし、もっとその奥にあるのはあの名品リーバイス519かもしれない。
少しオーバーサイズで履いていたあの頃が懐かしくもあり、新鮮に映る。
3色展開の色合いやレングスのジャスト感も無意識がそうさせるのだろう。

この相対するイメージのマッチングこそanother 20th centuryらしさ。

時代感と季節感も演出しながら、実用的に使えるモノが今の時代にあっているのだろう。
もちろん、この3連休もヨークシャーデイリーパンツが活躍してくれました、いくら異常気象と言えども季節はもう冬間近ですから。


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