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僕らの日々へ僕らが誠実であれよ

春、あけぼの、ダミ声のカラスが睡眠を妨害してきてカラスが嫌いになった。私かささぎなのに。

新しい部署はあまり人と接さないところで、そういう仕事は楽だと思ってた。しかし父に「かささぎらしくない。かささぎは人と接する、ぬくもりのあるイメージ」と言われてハッとした。私は昔教師を目指していたが、現場で人に向き合う仕事は無理だと思ってやめた。今の仕事をしてみると、人と接する業務のほうが面倒だけど楽しさも感じる。向き不向きって意外と自分でわかってないのかもしれない。

飲み会で真面目な話をしたくなくなった。新卒のときは酒飲んで熱く語るのに憧れてたのに、今はもう、いいよそんなの、どうでもいいことぐだぐだ喋ろうよ、という気持ち。そんな話の流れでいつの間にか仕事のこと語ってる、くらいでいい。
まじめなことを語りたがる同期と終電に向かってぜえぜえ走りながら(危ない)、かささぎは将来幹部になるよ、と言われた。同じことをほかにも複数人から言われた。私は優秀なのか?臆病で失敗が怖くて不注意な私は、みんなには見えていないのか?

都民ではないけど、他人事と思えず都知事選を少し追っていた。なんというか、政治家ってよくしゃべるなあ。教師と同じくらいしゃべるんじゃないか。

正論で人をぶん殴るの、あんまり好きじゃない。
クールなイメージを持たれがちな上司が、人間関係8割、怒らせたら終わり、共感から入る、と言っていた。最高にホットでクールだ。私もそうでありたい。
カネコアヤノ『閃きは彼方』の冒頭、「僕らの日々へ僕らが誠実であれよ」を忘れずにいたい。いつも仕事面で考えてたけど、これってきっと私生活でも大切なことで、そして私はそっちのほうこそ蔑ろにしているのかもしれない。自分を大切にするっていうことなのかもしれない。私の日々へ、私が誠実であるっていうのは。

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