好きな服を一枚だけ
ミニマリストのブログが好きで、よく漁って読んでいる。
ほとんどの人が言っているのが
「ミニマリストには二種類ある。
ものに興味がなさすぎて、ずっとスッキリした空間で生きていたのに、後から名前がついたパターン。
ものが好きすぎて汚部屋一歩手前まで行ったパターン。」
私はどう考えても後者の方で、今でこそ割りかし見えるところはスッキリしているが、過去は6畳一間にこれでもかというほどものを詰め込み、友人に
「この空間にこれだけのものが詰まっていることが奇跡」
と言わしめたほどの逸話を持つ。
ただ最近、疲れたなーと思うと、
インスタなどで「minimalist」と検索して、何もない空間や、少ない洋服がかかったクローゼット、デイバックとジップロック財布などを見て、ホッとしている。
私はきっと、「もの」が好きすぎるのだと思う。
その大好きな「もの」を主役にして、他のものを排除して、主役を輝かせたいのだと思う。
(私から見ると、ジップロック財布もステキな「もの」に見える)
昨年の冬は、一枚のお気に入りだけ着る!と宣言し、外出時は本当にGALERIE VIEのグレーのタートルニットと無印のレギンスパンツのみで過ごした。
どこに行くにも着る服に迷うことがないというのがこんなにも楽だとは思っていなくて、
着る服を迷う楽しみもあるのでは...?とほんのり思ってはいたが、
実際は服を決めるまで、着替えたり迷ったりするストレス
その服を着て出かけている間、今日の装いがこの場にそぐわないのではないかと言う不安感
そういったものから解放されるのは、実際体感してみて実に爽快だった。
このやり方は、旦那がナチュラルにいつも同じ服しか着てないのを羨ましく思い、
(奴はタンスからあふれんばかりの服を所持しているが、着るのはいつも決まった一着のみ)
私も次のシーズンは!と真似して見たのだったが、
ミイラ取りがミイラになり(?)
この楽すぎる一枚地獄からは逃れられなそうだ。
一枚だけのニット(GALERIE VIEのニットと、一応サブに今は亡きSEPT PREMIÈRESのカシミアニット)
一個だけの時計(10年近く前にプレゼントされたCITIZENのエコドライブ。全く高価ではないけど、電池交換が必要なくて、メタルなのでバンド交換も必要なくてめちゃくちゃ楽)
一つのバックパック(ノーブランドで微妙に山用っぽくて、でも口がぱかっと開かないし、街にも旅行にも(台湾5日間)とヘビロテしてたら最近anelloと発覚した 笑)
他人から見ても別に素敵に見えてないと思うし、そもそも全くブランド物でもない。
おそらく売ったとしても、私が使い込みすぎて評価額は0円だろう。
でも私にとっては、こうやって書いてるだけでも愛が溢れてくる。
しみじみよく働くバックパックだなあ。
低価格だったのに着心地の良いカシミヤだなあ。毛玉を取って、末長く着よう。
と。
クローゼットはスカスカだが、実際はロフトがあるのが良いことに、今は気分じゃないものを段ボールに入れて避けてあるところが、確実にミニマリストと言えない。
書いてるうちに、全然ミニマリストじゃないことに気がついてしまった。
これからも、「ミニマリストのブログを読むのが趣味な、ものが好きな人」として、シーズンごとにお気に入りの一枚を、ホクホクしながら着て生きていくのだろう。
今年はGALERIE VIEのニットに、太めのパンツが気分なのでARROWSとDickiesコラボのパンツを合わせよう。
と考えると、憂鬱な冬も少しは楽しみになってきた。
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