新規事業の壁〜ユーザーの求めるプラットフォームとは〜

まず何を失敗したのか

選べないことに対して反発が起きた!


SaaSであれば情報を入力することはMUSTですよね。この情報の入力の仕方に問題がありました。
真っ白なキャンパスに入力できるのか、塗り絵のような形が取られていて入力をするのか。当然後者が良いと思い、フォーマット(型)を作りユーザーに入力を促しましたが、なぜか入力されない。
はじめ???な状態でした。QA形式にしてわかりやすく、一問一答に答えるだけで必要な入力が終わるような仕様にしましたが、なぜか入力されない。

結論、自由度を保ちつつ自己表現が必要であり、入力のガイドは選べることが重要であるということが気づきになりました。
例えばYoutubeであれば、自由な尺で動画を投稿することもできれば、起承転結が15秒ずつ型として用意されていて切り抜きを嵌めていくだけで1つの動画が完成するようなことが求められていると考えました。
つまりプラットフォームは自由でなければならないのです。

性善説はインセンティブのもと成立する?

はい。ユーザーにとってプラットフォームは自由であることが求められるとお伝えしましたが、自由であるが故にルールが必要です。

ガバナンスを強く引きすぎ、ユーザーに委ね過ぎていた結果、利用しにくいものとなりました。
ユーザー間のコミュニケーションプラットフォームでしたが、ガバナンスを強く引きすぎたせいでトラクションがでない。結果、ユーザーが定着しない悪循環が回るプラットフォームとなったと感じています。ユーザーとしてはプラットフォームのルールを守るコストと得られるインセンティブが合わないと感じていたのでしょう。
(ガバナンスを強く引いたのも過去の失敗からであり、このバランスが難しい)
ユーザーに作り手の意図通りに利用してもらうためには相応のインセンティブを与える必要がある。一方で自由なプラットフォームでは、崩壊しないためのガイドラインが必要というある種トレードオフを含んでいることを学びました。
結果、当プラットフォームはリブランディングやサービスの再構築が必要であり、プラットフォームの価値について見直すきっかけとなりました。

ユーザーの求めるプラットフォームとは?

プラットフォームは色々あると思いますが、抽象化すると
自由であるが、統治されている遊び場であると考えています。
プラットフォームを砂場で例えるなら、砂場で何を作っても良いわけです。スコップを使って城を作って良いし、水道から水を引いて流しても良いわけです。ただし、そこには最低限砂場を共有する人間同士が利用し続けるような配慮があってできることかと思います。
数メートルの砂の彫刻や他の人の作ったものを侵して利用することを許してしまうと砂場から人が居なくなってしまいます。
現に私たちが使うプラットフォームも同様のガバナンスが引かれています。
例えば、恋愛マッチングアプリであれば承認を経て登録された美女だったり、ハイキャリア転職サービスであればXX以上の年収のある求職者というようなプラットフォームに参加する属性を絞るケースがあります。これは、その属性を求めるプラットフォームの逆側を縛るための条件だったりもするわけです。年収の高い求職者には年収の高いオファーを出さなければならないので、相応の企業が高い年収の求人を出します。皆が認める美女であれば選択の自由度は増すので、女性側から見て魅力的な男性から誠実にアプローチをする必要があります。
このようなユーザー参加のハードルを設けるケースがあります。
または、ユーザーの行動にハードルを設けるケースもあります。
例えばYoutubeでは他人の動画の盗用や性的・暴力的な動画に制限をかけています。Tiktokではアルゴリズムによる動画リコメンドでユーザーは選択することなく動画を永遠と見続けられるように選択より推奨が優れることで、投稿者側が良質な動画を作れる力学が発生するようになっています。

一定のハードルを設けながら、ユーザーが自身でハードルを乗り越えることができ、便益を享受できる遊び場が私はプラットフォームであると考えています。


今注目のプラットフォーム

EpicGamesのフォートナイトです。
UnrealEngineのおかげでユーザーがCGが簡単に作れるようになり、フィールドやアバターの制作を誰でもできます。
自動で拡張するゲームの時代が誕生してしまいました。
デジタルツインなど世の中的には叫ばれていますが、まさにパラレルワールドが実際に起きています。

ここにGenerativeAIを組み合わせたらもう最強ですよね。
衛星データで地形の形や人間の数など立体の観測はできるので、データを食わせたら地球を再現することもできるはず?
スペースデータの佐藤さんはバーチャル新宿作ってました。

プラットフォームビジネスの可能性がまだまだ感じられます。


本日はここまで。
少しでも勉強になったら「💓」をお願いします。

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