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旅先で博物館に行ける余裕をもて【出雲国旅行記②】




第二弾もまた強気なタイトル。
その意味は最後に書きますのでまずは続きをご覧ください!
あなたの数分を私にくださいな

第一弾はこちらです!



稲佐の浜から20分かけて出雲大社付近に戻ってくると、お店や茶屋が賑わっていました。
飛行機の中で(1時間も無いのに)しっかりお弁当を食べていた私もさすがに少しお腹が空いたので、大通りの途中にみつけた小さな看板を頼りに見つけたカフェへ。


番号札がスヌーピーさん。「スヌーピーの方〜」って呼ばれるの嬉しいね。


okinogami blue cacao's

ガラス張りの縁側みたいな古民家に吸い込まれるように入ったらビターなチョコレートの匂いがしてきます!
コーヒー屋さんかなと思っていたけどお店の名前を見て納得。
出雲大社が本店のチョコレート専門店です。
カカオ豆からチョコレートにするまでの工程を手作業でここで行っているそう。
本物の"手作りチョコレート"です。
(バレンタインに手作りというのが恥ずかしくなるやつですね)

私は歩き疲れてカラカラだったのでアイスコーヒーとアイスを注文。
アイスの上にチョコレートがもったりかかっていて、チョコレートの海でアイスが泳いでるみたい。ひんやりとしたアイスとコーヒーとチョコレート、身体にじんわり染み渡ってゆくようで美味しい!
古民家を改造した座席は、靴を脱いであがるので、家のように休憩できたのもすごくよかったです。


チョコレートの海の中にアイスがはいってます



休憩した後に向かったのは、島根県立古代出雲歴史博物館。
いまいち神話と歴史が繋がらなくて、これはもう実際に見るしか無い!と思いあえてあまり知識を入れずに生で観るのを楽しみにしていたところです。


中も明るくて天井が高くて開放的!青銅器イメージのアイコンもあります。



大きくて広くて綺麗な建物!それだけでテンションが上ってきます。


チケットは当日購入(人数制限もなさそう?)できて好きなタイミングで行けるのが観光客にはありがたいです。様々な優待も使えて少しお安く購入できました。
(私はイオンカードの優待を利用しました)



ブースは大きく分けて

出雲大社のなぞ
出雲国風土記と当時の暮らし
出雲と日本の神話
青銅器のあれこれ
島根の暮らしと歴史
というラインナップです
(※分類には独断と偏見が含まれます)




入ってすぐに構えているのは出雲大社の境内の遺跡から発見された宇豆柱の展示。
周りの空間との対比もあって、本当に大きく感じる3本の太い柱の集まりです。
ほんとに…?これがこんなに残ることある…?こんな太い柱どうやって作った…?なんのために?ってもう好奇心しか湧き出てこない。




そんなこんなで柱を見ていたら、学芸員の方のアナウンス(地声ってところも好感)で神話シアターが上映されるらしいので駆け込みます。
こじんまりした…と思いきや結構広くて段になっていて見やすそう!
私が見たのはスサノヲ神話。古事記に編纂された神話の中の神様のお話で、スサノヲノミコトはどんな神様で、八岐大蛇(ヤマタノオロチ)の退治のお話など。各回いろいろなテーマで上映されています。
目の前のスクリーンだけかと思っていたらその両脇も映写されていてまさかの3面展開にまたもやテンションが上がる私。
実写CGアニメーションという感じで、ああなんか懐かしいつくり…!と幼児の私が呼び起こされた気分です。
神話初心者にはわかりやすくさっくり説明してくれるので20分間があっという間。機会があれば他のもじっくり見たかったなあと、神話コーナーを後にします。

続いて向かったのは出雲大社のなぞに迫るコーナー。
教科書で見た、あのなっが〜い階段のある模型が展示されています。
知っていましたか?研究者によって、階段の長さや高さの証言は異なることを。
様々な説に基づいた模型が作ってあるのでわかりやすいですし、意外と特徴が違っていて面白いです。
先ほど見た柱の大きさから計算しても間違いなく大きな建物だったんだと思いますが、まだまだわかっていないことだらけなんですね。


角度をつけてしまったら実物より大きく見えます。笑


出雲大社を支えていた柱は全部で9本あったとされていて、そのうち見つかった最新のものを宇豆柱としたそうです。
うづって、古語で「大切なもの」という意味だと展示に書いてありました。

うづ…いい言葉…。
神様の数え方もそういえば一柱、二柱と数えますね。そして近年で有名な柱といえば鬼滅の刃の9人の柱たち…9人の柱がお館(様)を支えているえっ、もしかして…?!なんてオタクの妄想は止まりませんでした。

出雲大社が昔から縁結びと言われていたとわかる江戸時代の絵などもあって、幅の広さに感心します。

よく見たらわかりますが、様々な神様たちが人間同士


続いては出雲国風土記のコーナー。
今で言えば現地録みたいなものですが、昨今の研究では読み物としても評価が高かったとか。
物語のようになっていたと、何千年も昔のことが今もこうして残っている土地、というだけで出雲という土地が長いこと魅力的な場所としていることがわかります。

続いては、弥生古墳時代の暮らしについて。
ここで面白かったのは、等身大の人々の暮らしや食べ物の再現がされていたこと。さぁ博物館ぽくなってきましたよ。(ナイトミュージアムを思い出し目が合わせられなかったのは内緒)
当時の人々もしっかり生きていたとわかる再現のアニメも面白かったです。

そしてその先には青銅器のコーナー。
定期的に国宝展や文化財展などに貸出をするようで、本日は○点貸し出し中というパネルがあったのもなんだか可愛らしい。ちなみに私が行った日はオールスター勢揃いでした!やったね!
青銅器や青銅剣は教科書の数センチの写真で理解していただけでした。
実物を見ると、剣の多さと鋭さを強調した展示圧倒されますし、国宝である荒神谷遺跡の青銅器はマトリョシカのように様々な大きさや模様も少しずつ違っているというこだわりよう!!
…なのに詳しいことはあまりわかってないそうで、祭事に使われたんじゃ無いか、だったり大陸への贈答品じゃないか、とか、様々な説があったんです。
中でも1番不思議だったのが、マトリョシカのように大中小とそれぞれ中に入れて整理されて埋められていたという点。何故なのか、分かりたいような分かりたく無いようなそんなロマンにも浸りました。


圧巻!


島根県の暮らしと歴史については、たたら製鐵のことや石見銀山など、あ!そうかこれもそうなんだ!と思い知らされるものばかり。日本史で学んだことがどんどん繋がっていく感じ、人々の生活や命をその土地で感じていくのがとても楽しくなってきます。

神話も残り、弥生古墳時代の遺跡もあり、出雲大社も残っているって、出雲(島根県)どれだけ歴史あるの!深すぎて知識の整理が追いつかない!となるくらいボリュームのある展示がたくさんでした。

時系列や年代ごとではなく、展示物が様々な視点で置かれているのも特徴的な博物館です。

学芸員の方々は弥生古墳時代からやってきたかのような出立ちの制服をお召しになっていて、勾玉も下げているので雰囲気抜群!思わず声を勾玉ってどんな意味でつけているんですか?と聞いても優しく答えてくれます。

そしてなんと、展示はほとんど写真撮影可能なんです。撮り出したらとまらない…!!あとで見返すのにも学びにも役立つし、有り難いです。




おっと、これでは博物館だけで大ボリュームになってしまいました。



では最後にタイトルのお話をしますね。
これは私に対しての戒め的な意味でして。

こんな余裕のある旅、理想でしょ?(笑)と思いながらつけました。

旅だからこそたくさん詰め込みたくなるけれど、あえて時間のかかるところに行くとか、あえて不便な方法を取る、というのが旅の醍醐味かも知れないな、と私は思うのです。


それではここまで読んでいただき、ありがとうございました!

では次回は出雲での単線電車と最初の夜のお話です。
終わるのか1日目が?!どうなのか?!
乞うご期待…!笑(終わらせますのでご安心を)



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