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フタモンアシナガバチがたくさん集まっていました

 先日のこと、畑へピーマンを収穫しに行ったら、葉にびっしりとフタモンアシナガバチがついていました。
 こんな具合に10月頃にアシナガバチが集まっている場合は、巣での活動を終了して巣立った後で、しかも生殖活動を終えたオスの蜂であることが多いのです。

うわ、刺されたらどうしよう!と思いましたが、近づいても全く動く気配なし。

 蜂の世界は完全に女性優位で、女王蜂が1匹と全体の9割を占める働き蜂の全てがメスでして、オスは約1割しかいません。
 オス蜂たちは繁殖シーズンに数匹の新女王蜂たちと交尾するためだけに存在しており、花の蜜を集めに行ったり、子育てをしたりといったことは一際せずに巣で養われております。(ただし、アシナガバチには例外的に働き蜂として飛び回るオスもいるようです。)
 ま、数匹の新女王蜂と交尾するだけなら、オス蜂は全体の1割でも数的には多いのですが、あとはスペアなんだそうです。

そもそも蜂の毒針は働き蜂のメスの卵管が変化したものなので、オスには毒針がついていません。

 やがて季節は巡り、アシナガバチの場合は9~10月頃に翌年女王蜂となる新女王蜂と交尾するためにオス蜂が多数飛び回る姿が見られます。
 しかし、目的を果たしたオス蜂は生殖器官を失うのですぐに死に、交尾できなかったオス蜂は役立たずとして巣から追い出され、こちらもやがては冬が来ると死んでしまう運命。

 と言うことは、この季節にこうしてウロウロしているところを見ると、どうやらこの蜂たちは交尾できずに巣を追い出されたオス蜂たちでしょうか。もしそうなら、何だか哀れですねえ。(^^;)

優雅なヒモ生活のあげくに、愛想を尽かされて家を追い出される。悲壮感がハンパないです。

 
 ああ、身につまされるお話です。m(_ _)m

 それにしても、蜂の社会の高度な分業システムはすさまじい。
 ・一生卵を産み続けるだけの女王バチ
 ・死ぬまで働き蜂として働くだけ働いて死んでいくメス蜂
 ・交尾に成功しても死に、成功しなかったら追い出されるオス蜂

 なんだか、どの役になるのもイヤだなあ。www

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