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御香宮神社@京都

京都観光で伏見へ行ってきました。
伏見といえば、酒どころとして有名で、二十数社の酒蔵があります。
酒蔵巡りや酒の飲み比べといった、ちょっと大人な散策が楽しみです。
また、歴史好きには、豊臣秀吉の開いた安土桃山時代の伏見城とその城下町、幕末の鳥羽伏見の戦いなどなどワクワクしてしまう出来事が伏見には多くあります。
くわえて、坂本龍馬ファン必見の寺田屋旅館も気になります。

しかし、京都観光で伏見稲荷大社までは行くけど、宇治や伏見まではしっかりとその場所を観光をする!と決めていない限り、なかなか訪れることが少ない場所です。

今回は、筑前の民には馴染みが深い神功皇后をお祀りする「御香宮神社」(ごこうのみやじんじゃ)にお参りしてきました。
平安時代、境内から病気に効くという香水が湧き出たことから名付けられた御香宮神社は、桃山時代の建築様式が特徴で、表門や極彩色彫刻の本殿は重要文化財に指定されています。


京阪電車…伏見桃山駅下車
近鉄京都線…桃山御陵前下車
JR奈良線…桃山駅下車
いずれも徒歩5分程度で行くことができます。
朱色の大鳥居が目印です。

一の鳥居
伏見大手筋商店街から延びる道を跨いで立つ朱色鳥居が一の鳥居。

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表門
鳥居をくぐるとすぐに表門があります。
神社というよりは、お城のような構えです。
調べるとやはり、伏見城の大手門を拝領して寄進したとのことで、重厚な雰囲気が漂ってきます。

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二の鳥居
表門をくぐるとすぐに二の鳥居があり、その先へと参道が続いています。

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桃山天満宮
二の鳥居をくぐってすぐ右手に桃山天満宮があります。
応永元年の創祀で、木幡山の中腹にあった竜幡山蔵光庵守護神として祀ったが、豊臣秀吉により伏見城築城がなされると、蔵光庵は嵯峨臨川寺の東に遷され、天満宮は庵跡地に隣接した加賀前田家邸内に祀られた。
その後、天保12年に御香宮の西方に社殿が再興されたが、昭和44年、社殿の環境保全のため御香宮境内に遷されたそうです。

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割拝殿
これもまた素晴らしい彫刻が施された建物が現れました。
まるで日光東照宮を真似たような建物です。
徳川頼宣(紀州徳川家初代)が寄進して建てたものらしく、龍神伝説の光景を彫刻しているそうです。
実に豪華な極彩色の装飾です。

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御本殿
御香宮本殿は、塀で囲われていて、本殿前の拝殿所でお参りをします。

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御本殿も多くの装飾がなされていて、とても荘厳です。
京都の神社は、なんやぁ雅やわぁ〜〜。

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御香水
当社の名の由来となった清泉で「石井の御香水」として、伏見の七名水の一つで、徳川頼宣、頼房、義直の各公は、 この水を産湯として使われた。
絵馬堂には御香水の霊験説話を画題にした『社頭申曳之図』が懸っている。
明治以降、涸れていたのを昭和五十七年復元 、昭和六十年一月、環境庁(現、環境省)より京の名水の代表として『名水百選』に認定された。

※京都府神社庁HPより引用

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御香水は、こちらでいただくことができました。

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また、ここでは水占いも有ります。
私は占いが苦手なのでしませんが、趣があって楽しそうです。

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御祭神
  神功皇后(じんぐうこうごう)

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御由緒
日本第一安産守護之大神として広く崇められている神功皇后を主祭神として、仲哀天皇、応神天皇他六柱の神をまつる。
初めは「御諸神社」と称したが、平安時代貞観四年(862)九月九日に、この境内から「香」の良い水が湧き出たので、清和天皇よりその奇瑞によって「御香宮」の名を賜った。
 豊臣秀吉は天正一八年(1590)願文と太刀(重要文化財)を献じてその成功を祈り、やがて伏見築城に際して、城中に鬼門除けの神として勧請し、社領三百石を献じた。
その後、徳川家康は慶長十年(1605)に、元の地に本殿を造営し社領三百石を献じた。 慶応四年(1868)正月、伏見鳥羽の戦いには、伏見奉行所に幕軍が據り、当社は官軍(薩摩藩)の屯所となったが、幸にして戦火は免れた。
10月1日から9日までの神幸祭は(年によって日がかわります)伏見九郷の総鎮守の祭礼とされ、古来「伏見祭」と称せられ、今も洛南随一の大祭として聞こえている。

※京都府神社庁HPより引用

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御朱印

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都会の喧騒を忘れさせる素敵な神社でした。
御香宮の名前の通り、清らかで、雅な神社です。
御香宮なのでお香か何か薫るものの神社だと思っていましたが、伏見らしくお水のお宮だったことに驚きました。
また、主祭神が神功皇后であると知った途端に、親近感が湧きました。

御香宮と豊臣秀吉、徳川家康、紀州・水戸・尾張などの時代ごとの関わりは、伏見桃山ならではの歴史を感じざる終えませんでした。
ちょっと身震いする感じです。
身近にこのような歴史の流れを汲む建造物が残っているとは、京都は恐ろしいところですね。
神社巡りというよりは、歴史探訪って感じになります。
でも神社を通じて歴史を学び、神様を通じてつながりを感じることができるのはとても楽しいことです。

また伏見は、名水が湧き出る地であることから、かつて「伏水(ふしみ)」と呼ばれ、その名水を使ったお酒が多く酒蔵で造られています。
無事に参拝を終えて、伏見の名水で作られた銘酒を堪能できたのも、全てはご縁だと考えています。

「ご縁に一献、乾杯!」

また、福岡と伏見との関係でお話しすると、「黒田節」の誕生の地がここ伏見なのです。
当時、戦国大名の福島正則の屋敷がこの地にあり、そこで酒宴が行われ、福島正則が大きな鉢を杯に見立ててこの酒を飲み干したら望みの品をやると強いたため、黒田家家臣の母里太兵衛がその酒を飲み干して座上の槍をもらったといいます。
まさに黒田節の歌詞の通りことがここで行われたそうです。
そのような話を聞くと、福岡県人としては益々親近感を覚えます。

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とても素敵な御香宮神社でした。
伏見に行かれた際は、ぜひ参拝してほしい神社です。



神社 : 御香宮神社
住所 : 京都府京都市伏見区御香宮門前町174
HP : https://gokounomiya.kyoto.jp/


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