見出し画像

0913_カマキリ

【140字小説】
いつもそこにいるカマキリが今日はいなかった。いないなぁ、と思って仕事に向かう。散歩にでも出ているのだろうか、それとも食事だろうか。電車の中で車窓を見つめていた。少しだけソワソワする。いつもあるものがないことで私の日常がしれっと崩れる。気づかぬ間に額に汗をかいていた。まだ夏が残る。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?