投資戦略 第一四半期決算7-8月 

決算期の投資戦略

第一四半期決算時 7~8月

3月決算の企業の第一四半期決算が7-8月に発表になります。企業の財務諸表を基に投資を行うファンダメンタルズ分析の投資家からすると忙しい時期ですね。
この第一四半期決算は8月半ばまでに3月期決算企業の最初の3か月の業績が公表されます。そして企業の今年度の利益予想が更新されます。(予想PERなどもを再計算します)

上方修正の企業をピックアップする

第一四半期決算の段階でその企業上方修正が出れば本決算で更に良い数字で着地する可能性が高いです。その為まだその上方修正を出した企業にまだ投資してない場合は上方修正をした企業に資金を投下する検討を行います。

過去の1Q発表と教訓とデータ

2021年度データでは1Q(第一四半期決算以下1Q)上方修正企業は264銘柄のうち77%にあたる203銘柄が修正後の予想に対して本決算で上方着地しました。7割超が上振れ着地でした。
因みに例年(過去4年間平均)の1Q上方修正企業は15%程です。つまり全体でも限られた企業だけが上方修正を出していますが、その15%は本決算でも強い数字を出してくる可能性が高いため、その企業に投資すれば比較的安全にリターンを見込める可能性が高くなります。
通常、企業としては仮に1Q時点での数字が良かったとしても、1Qの段階では残り3Q(9カ月間)残っていることもあり、その業績が本決算まで続くかどうかは不確定要素の方が高いと考えるはずです。例えばそのような場合でも業績がすこぶるよく1Qの状態がよかったとしても、見通しの健全度を考えると2Qで上方を出しても良いと考えるはずです。それでも1Qに上方修正を出すということは、業績の見通しに相応の自信があるという見方をすることが出来ます。結果的には本決算で更に良い数字が出てくる可能性が高いことを示唆してると言えます。

実際の投資判断

1Q発表後、投資家がその企業の株に殺到した場合、株価が上方修正を織り込んでいきオーバーシュートする可能性も考えられます。その場合には年末にかけて下げていき、年度末の本決算に向けて再び株価が持ち直す傾向があります。その為、私は上方修正を確認したら決算後直ぐに飛び乗るか、少し様子をみて利益確定売りが出たタイミングの押し目を狙うという方法があると考えています。最終的には年度末では株価も上昇する可能性が高くなるとのデータもありますので、仮に1Qに上方修正した企業の株価が短期的には下落しても、中長期での投資を見据えていれば、結果的には+で終えることができる可能性は十分に高い投資であると考えます。

「1Qで上方修正銘柄」への投資が有効であるクオンツ的根拠[四季報オンライン]


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?