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夕方5時のさばきたて

梅田阪神百貨店に行った時、そうだ地下の食料品売り場にも寄ってみようとフラフラと歩いてみた。

リニューアル前のように人は多かったけど、商品を見られないほど混雑していなかった。

「お母さん、ここの売り場のはちょっと高いけど質が良い、って褒めてたんだよな〜」と思い出しながら魚屋さんの前を通ると、ダミ声のおじさんが
「はい、ハマチ安いよ。夕方5時のさばきたて!!」
とお客さんに声がけしていた。
「3時のヒロインみたいなやなあ」とずらりと並んだハマチを見ると、生魚が嫌いな私ですら「美味しそう」と思ったくらい新鮮そうだった。

ハマチなんか人生で買ったことのない私は
「調理方法分からんし…、生魚嫌いやし…。」
と一度通りすぎたけど、やっぱり気になるので戻った。

ハマチのお客さんは私だけで、隣のイカが若奥さんに売れていた。
「う〜ん…。400円代か…。鶏肉より高い…。」
とまだ迷っていると、ちょっと若めのお兄さんまでハマチを勧めてきた。
「はい、脂乗ってるのが良かったら白め、あっさりめが良かったら青っぽいのが良いよ。これとか。」
W接客により、私は腹をくくった。
「あっさりめが良いので…、これください。…焼いても良いですよね?」
私があまりにもハマチの食べ方について思い詰めていたのが伝わったのか、
「焼いても良いし、醤油・みりん・酒を1:1:1で火にかけたのを冷ました液に漬けたら3日間、生で食べられるよ。漬け丼にするといい。」
と教えてくれた。
「…それならできそう!」

早速、家に帰ってハマチを切り分けた。
調理が面倒なので、半分くらいは苦手だけど刺身で食べてしまうことにした。
両親がめちゃくちゃ刺身好きだったのでとりあえず仏壇に供える。
その後、わさび醤油で食べてみた。
「…美味しい!生臭みが全くないし、魚の脂の爽やかな旨味が喉を通り抜ける!世の刺身好きな人ってこういうのが好きなんだな〜(美味しんぼみたいな感じで)」

せっかくなので、漬け液も作って、その液が残っているフライパンで軽く焼いてみた。
「う〜ん…。焼かない方が良いな。よく、『焼くのはもったいない』と言われるけど、今回はそのケースだな。」
私は基本的に火が通ってる食材が好きなのだけど、今回は新鮮なので生が正解のようだ。
翌日、漬け丼も美味しくできた。さすが魚屋のおっちゃんのレシピ。

40代、肉の脂より魚の脂をとるようにせねばと思っていた。苦手意識が薄くなったのでまたさばきたてを狙って阪神百貨店に行ってみるつもりだ。



まず、お仏壇にお供えしてご先祖さまに「子孫が〇〇様からこんなサポート頂けるようになったよ!」と報告し、一族で喜びます。