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気怠く幸福な、トツキトウカ

カフェイン飲料はあまり量を飲まなければ大丈夫と聞き、大好きな緑茶や紅茶を気にせず毎日飲んでいます。一番好きなお茶は玄米茶です。

今日の朝は、ホワイトサングリアのフレーバーティーを持って仕事用の椅子に腰掛けました。

と言っても、ちゃんとこの椅子に座るのは数ヶ月ぶり。やっと、本当にやっとの事で、またお仕事がしたいと思える様になりました。


第二子の妊娠が分かったのは2020年5月。新型ウイルスが猛威をふるい、世の中は大混乱、自宅に篭ってもうすぐ二ヶ月になるよね、と言うそんな時期。いつもは感じない眠気や倦怠感が続き、もしかして?と病院を受診したところ、妊娠が発覚。望んで授かった命に、親族皆が幸福に包まれました。

と同時に、悪阻によってだんだんと体調が悪化。永遠と続く乗り物酔いの様な気持ち悪さと吐き気。でも待ってくれない四歳になる息子のお世話。この子の時も経験したし、皆が乗り越える道だ、と思ってもやっぱり辛いものですね。


6月からは、悪阻とは別に、誤診でのトラブルや大きな血腫と継続的な出血による自宅安静指示も加わり、もう身動きが取れない状況に。

幸い全く食事が出来ない程酷くはなかったものの、食後は酷い吐き気に襲われ、吐きたくても吐けず、えずき続ける。スマホやテレビ等液晶画面を見たり、少しでも何かに集中すると必ず吐き気に襲われました。

繰り返しているうちに、とうとう仕事用の椅子に座るだけで気分が悪くなり、吐き気をもよおすように。。。これには参りました。

きっとお腹の子が、無理しちゃダメだよと危険信号を出してくれたんだろうな。進めていた企画・制作や、頂いていた依頼を全て諦めて、何も考えずに安静にして寝ていようと決めましたが、これがまた辛かった。


フリーランスになって1年、たくさんの方と出会い、収入もなんとか安定してきて、いただけるお仕事も少しずつ増えてきて、これからさらに頑張ろう、もっと頑張りたいと思っていた時期。
コロナの自粛で、家にいる時間が増えるからこそ、ご自宅時間を楽しんでもらえるよう今こそ価値を提供するべきだと考えていた3月・4月。

そして、フリーになった当初から、ずっとやりたいと思っていた季節に合わせたキットの販売を、2020年春からようやくスタートさせて、これからと言う時期に、全てを諦めなければならず、正直悔しくて悔しくてたまりませんでした。

7月下旬、月齢的には安定期に入り、それから少しづつ悪阻も落ち着いてきて、ずっと続いていた出血も収まりました。ただ、怠さや眠気、気分の落ち込みは相変わらずで、何も出来ない無気力状態が一ヶ月以上続き、やっと今日、アトリエの椅子に座って、この文を書くことが出来ました。

とても嬉しいです。



女性の人生は本当に何があるか分かりませんね。フリーランスとして仕事をしていると、そんな事をより強く感じます。

女性の社会進出で社会のあり方が少しづつ変わって行っても、妊娠や出産、子育てと自分の人生のバランスに悩むのは、やはり男性ではなく女性。

でもその分、胎動を感じる幸せや、トツキトウカ自分のお腹の中で育てた我が子を出産し抱ける喜びは、女性しか感じることが出来ません。

そんな様々な要因に振り回されながらも、自分の人生をイキイキと歩み、子育てを終えた女性は、こんなにも強く輝かしい。私はそれを、生徒さんやいつも応援してくださる皆さんから教えてもらいました。


私は仕事上、人生の先輩方、それも女性の前でモノを教えることが多いのですが、教える事よりも、教わる事の方が多い気がします。子育ての事や、仕事の事や、暮らしの事や、他にも色々。

流産のリスクが高く、なかなか妊娠の事を打ち明けられなかった初期の体調不良の時も、心身ともに憔悴しきってしまった時も、ようやく妊娠をオープンにする事が出来た9月半ば、妊娠6ヶ月の今も、皆さんが贈ってくださる温かい言葉一つ一つに、ずっと励まされています。


いつもありがとうございます。

まだ31才の若輩者ですが、これからも何卒よろしくお願いいたします。


田中 杏奈




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