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「蒼い神様とピンクの神様」第5話どっかいこうよ!

ピンクの神様  ねえねえ、蒼ちゃん、どっかいこうよ。君と一緒に出掛けたいんだよね。

蒼い神様  いいわよ。あなたはどこへ行きたいの?

ピンクの神様  僕はね、キャンプに行きたいの。

蒼い神様  キャンプ?!立春過ぎたけど、まだ冬じゃない。キャンプなんて寒くないの?

ピンクの神様   全然寒くないよ。まあ、家に比べたら寒いけどね。意外に今のキャンプは快適なんだよ。とっても楽しいんだよ~。

蒼い神様  私、キャンプってしたことないわ。バンガローやロッジには泊ったことあるけど、テントで寝たことないわ。寝袋も入ったことすらないわ。

ピンクの神様  君にキャンプの楽しさを教えてあげたいよ。知らないなんてもったいないよ。

蒼い神様  どんなところが楽しいの?

ピンクの神様  自然と一体化するような感覚かな。

蒼い神様  それってどんな感覚なの?

ピンクの神様  そうだね、家だと自然の音ってそんなに聞こえないよね。でもテントの中だと、いろんな音が聞こえるんだよ。虫の声、風の音、草が揺れる音、木々が触れ合う音…。朝は鳥のさえずりで目を覚ますよ。すぐ外側は自然だから、まるで自然の中で暮らしてるような感覚になるよ。足の下もすぐ地面だしね。自分も自然の一部なんだなーって実感できるよ。僕も自然の一つに過ぎないんだなーって思うんだ~。

蒼い神様  そうなのね!哲学的ね。ちょっと興味がわいてきたわ。

ピンクの神様  あとね、星空がとってもきれいなんだよ。僕はその星空を君に見せたいよ。そして一緒に星空を眺めたい。ほんとにきれいなんだよ。街のように街灯がないから、星のきらめきだけが鮮明にみえるんだよ。街では見ることができない、きれいさだよ。空気も澄んでるしね。

蒼い神様  星空!!それ、見てみたい!!私きれいな星空、大好きなの。ここより、もっともっときれいな星空が見れるのね。

ピンクの神様  そうなんだよ!!流れ星も天の川も見れるんだよ。あとね、お料理を作るのも楽しいよ。何作ろうか考えるだけでワクワクしてきちゃうんだ~。僕のキャンプは準備の時から始まっているんだ~。

蒼い神様  どんな料理作るの?

ピンクの神様  基本は家で作るような料理だけど、食材も調理器具も限られているから、その限られた中で、最高のものを作り上げるのが、僕の創作意欲をそそるんだよね。

蒼い神様  あなた、料理のこと語ってるとき、とってもいきいきしてるのね!私までなんだか楽しくなってきちゃうわ。あなたの料理は、どれもとってもおいしいし、私の好きな物、いつもつくってくれるし。あなたの料理を食べてるとき、私とっても幸せだわ。キャンプでの料理も早く食べてみたいわ。デザートもあるのかしら?

ピンクの神様  もちろん!おいしいもの作るよ!何にしよっかなー。メニュー考えるのがすっごい楽しいんだよね。ワクワク。不便で、食材もすぐ買い足しにいけないような、不自由さの中から作るの、すっごい楽しー。僕、君そっちのけで、空想の世界に入りそうだわ。空想のつづきは我慢我慢。君に怒られる(笑)

蒼い神様  そうよー、あなたはすぐ夢中になると自分の世界に入っちゃうから。そういうときは話しかけても、返事もしないぐらい入り込んでるんだから、もう!!目の前にわたしがいるのにー!!

ピンクの神様  ごめんごめん。君のこと、見えてないわけじゃないんだけど。空想の世界に入っちゃうとなかなか、僕、戻ってこれなくて💦

蒼い神様  ほんとにもう!!私は放っておかれるのがいやなんだから、そういうときは、いじけちゃうわよ!

ピンクの神様  蒼ちゃんごめんよ~💦蒼ちゃんは怒るとこわいからなあ。

蒼い神様  まあ、いいわ。わかってくれるなら、それでいいわ。

ピンクの神様  よかった~!!これはとっておきのデザートを考えておかねば。自然の中だと僕、空想の世界入りやすいから。蒼ちゃんの機嫌損ねないようにしないとなあ。

蒼い神様  ピンクちゃん、何か言ったかしら?

ピンクの神様  いやいや、ひとり言だよ(笑)デザート何にしようかなーって考えてたの。

蒼い神様  デザート楽しみだわ!!!温泉もあったりするのかしら?

ピンクの神様  温泉もあるよ!いいねー、温泉もいこーいこー!

蒼い神様  わー、楽しみになってきたわ!!私に何か手伝えることはあるの?

ピンクの神様  君は何もしなくていいよー。僕は君が一緒に行ってくれるだけでうれしいから。僕の料理食べて、焚火にあたって、そして星空を一緒に眺めて、いっぱいお話したいな。

蒼い神様   きゃー、楽しみ!何着ていこうかな~!

ふたりはキャンプの日を心まちにするのでした。


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