正直に生きるってむずかしい

「隠しごとは嘘じゃない」という言葉にハッとさせられた。

私はこれまで、正直に生きてきたつもりだった。隠しごとは苦手で、「そんなに正直だと騙されちゃうよ」と言われたこともある。しかし、そう言ってくれた人たちは、私を心から応援してくれる存在だった。

一方で、ただ情報だけを求め、都合が悪くなると離れていく人もいる。コロナ禍が明けてから、多くの人々と出会い、たくさんの話をしてきた。その中で、人とのつながりを通して、応援してくれる人とそうでない人の違いが鮮明になってきた。たとえば、久しぶりに会った知人との会話で、私は自分の夢について正直に話したが、知人は後日私の夢を軽んじるようなことを話していた。この経験が、時には「隠しごと」を持つことが必要だと私に教えてくれた。

それだけではなく、素晴らしい人々との出会いもあった。彼らは的確なアドバイスをくれるだけでなく、私の成長を心から願ってくれる存在だ。彼らとの交流を通して、CODAとして見えてくる異なる文化や価値観の違いについて双方の立場から深く考えるようになり、それをどう融合させて実現するか、そのための順番を慎重に考えることの重要性を学んだ。無計画な行動ではなく、目標に向かって一つ一つ着実に進んでいくことが大切だと実感した。

私はこれまで、正直に自分の想いを語り、夢の実現を目指してきた。しかし、正直でいるだけでは、長く応援してくれる人たちを守れないと感じることもあった。守るべき人を守るためには、時に隠しごとを選択することが必要だと気づいた。正直さと隠しごとの間にある微妙な違いは、私にとって成長の象徴となっている。

すべてを話せば楽になるかもしれない。しかし、未来につながる道や守るべきものを見据えて、今は慎重に考えながら行動している。嘘をつくことと、隠しごとを持つことはまったく違う。多くの人に出会ったことで、私は成長し、人間性を学ぶことができた。そして、CODAとして異なる文化や考え方の違いを受け入れながら、それらをどのように融合し、実現するかを絶えず考えている。その実現のためには、優先すべきことやその順番を常に意識している。

私はこれからも、自分の信じる道を進み、大切なものを守りながら、人との関わりを大切にしていきたい。正直さと隠しごとのバランスを学びながら、より成長し続けられればと思う。今日よりも明日、また少し成長できたらいいと思う。