こんな自由な文章もいいよね

 私立恵比寿中学『青春ゾンビィィズ』に「太陽に肌も肉も焦がせ、意味とか宿題は捨てましょう」という歌詞がある。ももいろクローバーZの『ワニとシャンプー』という曲では、8月最終日なのに宿題が終わらないという歌詞になっている。この2曲において、夏(より正確には夏休みか)と宿題が結びつけられている。大学には夏の宿題というものは特にないが、小学生から高校まではあったように記憶する。なるほど、単純な歌詞であると、思うかもしれない。しかし、この二つの歌詞は内容に大きく差がある。前者では「捨てましょう」とある通り、宿題の完遂は諦められている。後者では、歌詞の流れとともに宿題の枚数が減っていくため完遂を目指している最中である。つまり、宿題の完遂は諦められていない。私は宿題を何だかんだやっていくタイプなので、前者には賛同できないのだが、そんなことはどうでもよいのだ。実はこの2曲の共通点(夏と宿題が結びつけられていること)を整理した上で、そこの差異(前者は諦め、後者は諦めない)を論ずると、よくよく見えてくる問題があるのだ。それは、『青春ゾンビィィズ』の歌詞で「意味は捨てましょう」とされていること、さらには、意味と宿題が「とか」と並列されていることである。この点については、勘が良い人はすでに気づいていたかもしれない。ということで、次回はこの点を掘り下げていきたい。

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