![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/60377920/rectangle_large_type_2_24de963047cd7bbd2d5eaecfaf8795be.jpg?width=1200)
実験的で美しくも裏切られる音の情景-1st Albumが生まれるまで-
皆様お世話になっております。
私達ANMYのファーストアルバム「Poppy insanity」が各種ストリーミングサービスにて、本日リリースとなりました。なかなか聴きごたえのあるアルバムになっておりますので、皆様に是非楽しんで(正座して)聴いていただきたく思います。
ということで今回はアルバム制作について、包み隠さず公開してしまおうと思いましたので、アルバムとご一緒にお楽しみいただけたら幸いです。
佐々木:やっとリリースできましたね、今どんな感じですか?
南:やっとできましたね〜!嬉しいです!
佐々木:丸一年、ちまちま作っていたのが形になり、皆さんに聴いていただける形になって本当ありがたいですね。
曲作りのスタートは南さんにソフトの使い方を教えるところからでしたよね。僕が普段使っているDAWの「studio one(以下s1)」を使ってみたらどう?と提案して作曲のラフなんか作れたらいいんじゃない?みたいな話でしたよね。
南:そうでしたそうでした。それでなんかわからないけど、もちゃもちゃ一曲目を作って佐々木さんに聴いてもらったのが「OPHELIA」ですね。
佐々木:そうですね、予想では、初めて触るわけだしまぁいろいろ勉強しながら作っていければと思っていたのに、急にがっつり作り出して、何だこいつは!?となったわけです。
南:はい、水を得た魚のように笑
佐々木:そこで僕も、あ、これはちゃんとやらなきゃあかん、となりアルバム制作がスタートしたわけでした。
ただ南さんはいまだにS1の使い方を教え始めると急に寝ます。本当に急に笑
南:すんません!笑
急に焦点があわなくなってしまい、、、
佐々木:だいぶ慣れましたが、、、
この間のシンセ講座もまぁすごい勢いで寝てましたね。もはや身体の心配をするレベルでした。
南:佐々木さんは逆に機材の話をしはじめると急に生き生きしますよね。さっきまでだるいとか言っていたくせにw
佐々木:そうですね!俺生きてる!ってなります。
南:ファーストアルバムで、既にすれ違う二人、、、笑
佐々木:それから南さんが次々と新しい曲を書き始めて、1ヶ月くらいでほぼ全曲書いてしまい、もうどうやって作曲しているんだろう?って謎でした。なんか俺騙されてて、南さんのゴーストライター説とか本気で考えてましたけど。
南:いや、私、鶴の恩返し作曲なので
佐々木:え?
南:絶対に見てはいけません。
佐々木:、、、、!見てません!!
南:ふふふw
佐々木:、、、!
南:ちなみに私はそこから、にやにやと出来上がりをまっていましたよ。
佐々木:いや、にやにやというか、もうベテランプロデューサーかって言うくらい感想も何も言わなかったですよね。好きにやりたまえ、みたいにw
南:いや、そんなことないんですよ!心のなかで、、、、、
佐々木:いやいや聞こえてこないし!
南:テレパシーで。
佐々木:伝わる気がしないし!
ということで、そこから何も言わないベテランプロデューサーにただただ怯えながら、黙々とアレンジが始まりました。
南:いやぁ〜たのしかったでしょ?
佐々木:はい、大変でした。
南:いやぁ〜
ちなみに何が大変でした?
佐々木:そうですね。。。普段僕は歌物を作る機会が少ないので何というか、ちょっとした言語の違いにけっこう戸惑いましたね。僕が知っている音楽の作り方と微妙に違うというか。ボーカルが作る音楽って旋律的な土台でできているという事に気がつくまで結構時間がかかりましたね。
南:どういう事?
佐々木:僕が最初に考えるのって、まずコードっていう形で捉えて、そこから旋律って考えがちで、なのでまずコードで全体を把握しようとしてたんだけど、なんだか辻褄が合わない。なんでだろうなぁと思っていたら、南さんコードの概念そのものがあまりなくて、まずメロディありきで、仕方なく和音をつけている、という笑
南:え?、、え?笑
佐々木:うん、まぁ気にしないでいいですよ笑
簡単にいうと同じ日本語なのにルールがちょっとだけ違う事に戸惑うみたいな感じです、僕も日本語使っているのにまるでカタコトのような。。
それであぁなるほど!ってなった時にはもう全体にアレンジが済んでました。
南:私はなにも気がつかなかった。好きにやりたまえとなっていた。
佐々木:ほらーやっぱりなってるし笑
南:私は佐々木さんの出してくる音が耳に気持ちいい〜となってました。
耳をくすぐるというか、、、聴いてて気持ち良い。
佐々木:それおもしろい表現だよね。細かい音が多いし。
南:それに自分で作った曲が想像してなかった形になっていくのが新鮮でした。
佐々木:なるほどなるほど、あ、でもアレンジの初めのとき参考にって聴かせてくれた曲が結構なエレクトロニカだったよね。
南:そうだっけ?笑
佐々木:無責任な!!
南:ジャンルがよくわからないもので。。。
佐々木:僕個人としてはそこまで、がしがしにエレクトロニックな感じにするつもりはなくて、あくまで歌物で行った方がよいかな?と思ってたので、
うぉ、まじか、、、!となりましたが。上手い事泳がされていたわけですね!
南:ベテランプロデューサーですから笑
佐々木:はい、、、!!!!汗
南:ちょっとお聞きしたいことがありまして、
佐々木:はいはい、なんでしょう?
南:アレンジって何でしょうか?
佐々木:あーそれなw
南:それです笑
佐々木:ちょっと前はポップスの場合は、作曲者と編曲者が違うっていうパターンが結構ありまして、メロディを作る作曲家、歌詞を書く作詞家、アレンジをする編曲家、みたいに分業の時代がありまして、そのなごりみたいなものです。
南:具体的になにが違うんですか?
佐々木:僕の場合はメロディには手を出さないように、伴奏をつけたり、曲全体の方向性を考えたりするのが、編曲家だと思っているんだけども、
今の時代はっきりと区別するのもあんまり意味ないしね、と思ってます。
南:なるほど。
佐々木:今回のアルバムも南さんがメロディと歌詞を書いて、それに肉付けしているのが佐々木っていうだけで、作業的にあんまり分けて考えるものでもないから、便宜的にアレンジと言っているだけで、実際はやっている事にそんなに変わりはない。
近年音楽制作がすごい身近になって、誰でも音楽を作れるようになってきて、全部一人で作っちゃう人がいたり、数人で一曲作ったりと、いろんな方法で作れるようになってきたから、はっきりと分けなくても全然問題なくなってしまった、というわけですね。
そのかわり、一人の人間が作曲の仕方だったり、アレンジの仕方だったり、録音の仕方、機材の扱い方、仕上げ方、全部やらなきゃいけなかったりで、それはそれで大変なんだけど、全部にちゃんと意識を回せるというのが楽しかったりしますかね。
南:ふむふむ、私も勉強しなくては。。。
佐々木:ふむふむ、まず寝ないところから。
南:ふむふむ、、、え、、、、!?
佐々木:なのでANMYの場合は、そこまではっきりと分ける必要もないよね、と思っています。
南:もう一つ質問いいですか?
佐々木:はいはいどうぞー
南:ミックスってなんですか?
佐々木:それな
南:それです
佐々木:簡単にいうと、音の音量、音色などのバランスをとって、たくさんある音を一つにまとめるということです。
ANMYの曲も音がたくさん入ってるでしょ?
音がはいってる一個一個の楽器をトラックというんだけど、ANMYの場合50トラック位使っているのね。
南:50個の音が入ってるってこと?
佐々木:そうそう。それらを一つにまとめて書き出すことをミックスダウンというんだけど、そこでいろいろな調整をしていくわけです。
南:ミックスだけで、2ヶ月くらいやってましたよね。
佐々木:そうですね〜なかなか奥の深い作業なので、僕の場合ミックスとアレンジは同じくらいの比重で重要と思っています。
南:なるほど〜どうりでミックスの時も死にそうな顔していると思った。
佐々木:死ぬ気でやるのが楽しい笑
南:うわぁ、、
佐々木:なんすか!笑
でもミックス一つで本当印象が変わるのわかったでしょ?
南:確かに音がわーってなったり、あれ?こんなもの?ってなったり。
佐々木:そうなんですよ、なのでミックスは本当に大事!
南:あ、生き生きしているのですね!
佐々木:生きているって感じ!ミックス最高〜
南:うわぁ、、、
佐々木:なんすか!笑
ということで、次回から一曲ずつ反省会でもしていきましょうか。
南:もう反省会しちゃうんですか笑
佐々木:じゃあ推理と考察。
南:探偵物みたい
佐々木:そしてすぐにでも2ndアルバムを作っていきたい。
南:おぉぉ、、、今日リリースなのに。
ということで、次回から曲紹介をかねて反省会もしくは、犯人探しをしてみることとなりました。
皆様も「Poppy insanity」の真犯人を探してみると楽しいかもしれません。
それではまた!
各種ストリーミングはこちらからどうぞ。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?