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約束を乗せて、予感を連れて。

※ギャラリーアビィ「鉄道のある風景11」協賛企画
企画展内容に合わせて旧作と散文を公開します。

鉄道のある風景。
イベント列車だったり風光明媚な路線を撮りに行くわけではないが、身近な路線でもどことなく詩情を湛えているように思えてならない。
流れゆく車窓は時間のようであり、知らない行先の電車に乗る時には言いようのない高揚感がある。通いなれた路線も時に劇的になる。


鉄道のある風景。
そういえば「概念としての阪急沿線」あるいは「物語としての阪急沿線」というコンセプトで鉄道の風景を撮りつづけている。
思えば阪急は同じような色で同じような姿かたちで、代わり映えしないものの代表のように思えてくる。しかし変わらないようでいて濃やかな、時に鮮やかな変化がある。マルーンという色味に周囲の様々な風景を溶かし込むことで見えてくるものは実にエフェメラルで美しい。

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約束と予感
anmtgallery/石橋実乃生


約束をするために電車に乗る。
約束の場所へ行くために電車に乗る。
次の季節の予感を連れてくる。
また新しい時間がそこから始まる。

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