さて、前回の問題の答から。
[1]はⅢ型、[2][3]はⅡ型です。
問題を再録しておきますね。
気をつけてください。argue とか「あなたの意見を」とか give your opinion とか書いてあっても、個人の勝手な考えを書いてはいけません。
[1]は「70歳定年制を導入すべきである(または、導入すべきではない)」を導くことのできる適切な理由を述べる問題です。当然、この理由に相当するものは、あなたの勝手な予想ではありません。理由として良いものは2種類。第一に、常識的で誰もが知っている客観的事実です。第二に、事実から導かれる常識的な推論です。
客観的事実はひとつ問題の中に示されています。
People live longer.
他にどんな事実があるでしょうか? 次の記事をお読みください。
この記事から次のことがわかります。
〔事実〕
〔推論〕
こうしたことがらから論理的に導かれる結論を述べるのがこの問題です。個人的にどうしたいかを挟む余地はありません。また「高齢者にも生きがいが必要だから」という論はそもそも客観的とは言えませんし、「70歳を過ぎたら生きがいはどうでもいい」と言っていることになるので避けるべきです。
なお、argue とあるので、できれば複数の理由を挙げたいところですが、それができる人は限られています。総語数80語でそれをするには、かなり高い英語力(偏差値で言えば70以上=上位2%以内)が必要です。その意味では巷の参考書が「理由をいくつか挙げる」としているのは、ほとんど受験生には非現実的なアドバイスであると言えるでしょう。
さて、次回は[2]を扱います。