【自己流】ファンアートの描き方【基本編】
今日はファンアートの描き方を記したいと思います。
「あ~ッ、この小説の絵を描きたい!」という作品に出会ったら、ファンアートの描きどきです♪
私の結論はシンプルで、
★好みのパルプ小説を読んで、そのパッションを絵にぶつける!!
です。後にも先にも核心はこれしかありません。
とは言えそれでは記事になりませんので、「どうやってぶつければいいのか」を自己流ではありますが説明していきたいと思います。
◆1:小説を読んで衝動を受ける
まずは、衝撃を受けたパルプ小説を思い浮かべます。今回はサンプルとして、この作品を使います。
これは私が初めて書いた逆噴射小説大賞応募作品なんですよ。えへへへ。(読まなくてもわかるように説明しますので、必読ではありません)
◆2:好きになったキャラクターを描く
読書中、「このキャラクターが素敵過ぎる!」と感じたら、その人物を追いかけていきます。
『ワケアリ物件の賃借人』では例えば、主人公の男性が気に入ったとします。そうしたら、セリフの言い回しや行動から人柄を見ていきます。
・「クソッ」とか口が悪いなあ(考えてる事が口に出ちゃう人)
・けど幽霊の表情とかちゃんと見ているから、根は優しそう(そこが好き)
・結構こまめにメモを取る(意外に几帳面だな)
・市場価値って言ってるし、人生を変えようとしている(おお転換期か!)
・幽霊いるのに割り切っている。現実重視(切り替え能力すごくない?)
次に、読み取った性格や考え方から人物の背景を想像します。
(本文は800字しかないので、ここからはほぼ読み手の妄想です)
・アルバイトしてる大学生っぽい?
・それとも就職浪人か、転活中か……
・お金を持ってなさそうだ(下手なのにギャンブル好きとか?)
・美容院とかあまり行かなさそう
・素直で人に騙されやすそう
このあたりを意識してキャラクターをラフに描いてみます。
カ○ジじゃないか!!
しかしラフ段階では既存のキャラクターをヒントにすることも有りだと私は考えています。ここから深掘りしていって……
うん、こんな感じかな。事故物件に住みそうだ。
この時点ですでに、登場人物を描いたファンアートとして成立していると思います。色を塗ったり、セリフやメッセージを添えたりすると、作者さんにより気持ちが伝わりやすくなる気がします。
◆3:舞台設定から構図をつくる
続いては絵のレイアウトです。
小説の世界観を描くために、本文から舞台を抜き出していきます。
『ワケアリ物件の賃借人』の舞台
・現代モノで、ちょっとホラー&都市伝説めいている
・アパートの1室、ワケアリ物件
・登場人物は主人公・幽霊・エージェント(電話先)の3人
こういった情報は、タグに書かれていることも多いので、よく参考にしています。それにライナーノーツやあとがき記事は欠かせません! 執筆の裏話は読んでいて楽しいですし、より作品を知れてわくわくします。
あと小説のヘッダー画像もストーリーを端的に表していると思うので、インスピレーションの湧きどころとして重宝しています。
舞台設定がわかったら、下書きを描きます。
主人公の感情が大きく動いた瞬間を切り取りました。それをセンターに配置して目立たせつつ、重要アイテムはサイドに展開。こんな感じで小説の要所を整理していきます。主要シーンをとらえると、レイアウトしやすいです。
(金縛りが起きるワケアリ物件なので枕をタイトルの頭に。幽霊も賃借人なのでおしりに置いてみました)
しかし、どれだけ情景を読み取ろうとしても、作者の方と見えている画は違うだろうな、と思っています。けれど私は、この違いこそがセンス・オブ・ワンダーを呼び起こす根源だろうと信じています。
ここまで来たら、恐れず描き進めるのぜ……ッ!
◆4:仕上げていく
下書きができたら、後はノンストップです。モノクロでもカラーでも、表現方法は自分の心に従うのみ! ひたすら愛を込めて描く!!(これ重要)
細部を描き進めていく中で思いついたネタは、適宜に詰め込んでいきます♪(スマホの黒服とか404号室のカギとか)
できた! たのしい!
◆5:メンタル的なアレをどうにかする
でも、描きあげて冷静になってみると、、、
「私あんまり絵が上手じゃないし……作者さんや界隈の気分を害したらどうしよう」
という後ろ向きな感情がヌゥっと首をもたげてきているそこの自分!!! 勘違いをしてはいけません。(スッと絵を取り出す)
「謝謝」と「ありがとう」に潜む生き物の絵
ウォープートン(我不懂)というモンスターの絵
※「我不懂」は「わからない」の意味です
これらは私が言語学習をしているときに描いた絵です。お世辞にも上手いとは言い難い代物!!
でも、中国の人から「とってもキュート!」「良く描けている」「学びの視点が独特。他にもないか?」「俺北京にいるから中国来たら遊ぼうぜ」などなど、好意的なコメントをいただきました。(反応のない絵もあったけど、狙いが逸れることもあるので、それはそれで良いのです)
振り返ってみて、これはいわば「外国語のファンアートだった」のではないかと私は思います。相手の文化にリスペクトを払い、学び合うこと。きっとこれは世界に共通する感情なんだと感じています。
◆6:結論
技術的な上手い下手は関係ありません。
なによりパッションが重要なのです!!!
パッションがあれば画力は後からついてくると思っています。実際、まだ私は絵がたいして上手くないという自覚があります。なにしろこの世界には神レベルの絵師さんがゴロゴロといるんですよッ!
あな恐ろしや……
でもいちいち比較して悲嘆していても先に進めなくなるだけですものね。そんな暇があったら、私は手を動かすようにしています (´ー`)┌
ここまで覚悟が決まれば、己を信じてファンアートを描くだけです。
「この小説が大好きです!」というパッションを絵にぶつける!!
おもしろいと思った気持ちを一所懸命ファンアートに込めたら、多少雰囲気が違っても作者さんに想いが届くと! 信じて!! 描くッ!!!
◆7:二次創作の注意点
私はファンアートに際し、ルールを守るよう気をつけています。
ネット小説を二次創作するときは、作者の方に許可をいただくのがお互いに安全だと思うタイプです。ガイドラインがある場合はとてもありがたく、それに倣います。
版権物の場合、規約をチェックするようにしています。調べてみたら講談社は二次創作禁止になっていましたorz 最近はこの方針が主流になりましたね。そこで、○イジの目に黒線を入れました。これなら大丈夫だとは思うのですが、ファンにとっては冬の時代到来です。
創作物は熱意と時間をかけてクリエイトされた、大切なものです。だから私はラブ&リスペクトを忘れずにファンアートしています。1番重要なことだと思っていますが、これは感覚的な部分で明確な線引きはありません。私の場合、隣にいる家族や意見交換できる友人に見てもらい、そのフィードバックを参考に判断することを心がけています。
すべては自分が受け取った感動を描き出し、原作者の方に伝わると信じて、丁寧に愛情を込められる場の存続を祈るがゆえです。
◆8:未来へ
それではこれで、安良流ファンアートの描き方を終わります。
私はパルプ小説が好きなのでパルプ偏愛中ですが、どんなジャンルでも好きな作品をファンアートで応援するのは本当に楽しいことだと思います!
こういう記事はあまり書いたことがなく、うまくできたかどうか……
また何か思いついたら記事にまとめられるかも知れません。今回は自分宛ての覚え書きですが、なにがしかの参考になれば幸いです。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
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