#5#都内で30坪。ずぼら夫婦のフツーの家づくり奮闘記:住宅プラン検討:住宅仕様

前回



住宅性能、仕様の検討内容

自分たちはハウスメーカーにプラン依頼を出す際、こういった家づくりをしたいという内容を一覧に整理して提出していました。夫婦で話し合い、どういった機能や性能が要るのか要らないのか。何を重視して重視していないのか。
性能を上げていけばもちろん良い家はできるでしょうが、予算には収まりません。ここは重視しない、という点も含めて検討しました。あらかじめ要不要を伝えておくことで、ハウスメーカーサイドとしても無駄な提案による手戻りが少なくなり、メリットがあるはずです。
また、早めに夫婦間で住宅に求めるものをすり合わせしておくことで、後々意見が割れることを防ぎ、スムーズに話を進めることにも役立ちました。
特に重要と思われる部分を以下に記載します。

1Fリビング

東京だと土地面積の関係で2Fリビングを検討することもありますが、自分たちは老後に2Fへの上りが大変になることを考慮して、1Fリビングとしました。ちなみに2Fリビングにするとプライバシーの観点でメリットがあります。

ベランダなし

最近はつけない人が多い様です。ドラム式洗濯機で乾燥まで行うため洗濯物を外に干すことがないですし、あると掃除の手間やメンテナンスコストがかかります。

耐震等級3

最近はローコストのメーカーの建売でもおおむね取得しているため、必須と考えました。

断熱性能

断熱等級5または6を目指しました。数字が云々というよりは冬暖かく、夏涼しい住宅になればよいと考えました。

太陽光発電不要

うまく運用すると長期的にはコスト的なメリットが発生することは分かっていましたが、運用に気を回す生活はしたくないと考え、つけないことにしました。

給湯機はエコジョーズ

エネファーム(ガス発電)、エコキュート(電気給湯)、エコワン(ガス電気ハイブリッド)など選択肢がありましたが、シンプルに生活したいため、通常のガス給湯器で良いと考えました。ただし効率の良いエコジョーズとしました。

老後も考慮

老後も考慮してできる限り1Fで生活が完結する仕様を目指しました。

可能な範囲で室内ドアは引き戸を採用

トイレなどは引き戸だと介護がしやすい、車いすでの出入りがしやすいメリットがあります。一方引き込みする空間が必要なため、家具等を置けるエリアは多少狭くなります。
ただし居室については防音性能が高い開き戸を採用しています。

脱衣所と洗面所を分ける

誰かがお風呂に入っていても洗面所の利用に支障が出ないようにしました。また2Fにも洗面所をつけて混雑緩和できるようにしました。

なるべく一般的な仕様

これは原則的な考え方として伝えていました。あまり特殊な仕様は採用されても長期のメンテナンスに支障が出ると考えたためです。

ランニングコストを重視

イニシャルコストよりはランニングコストを重視するように考えました。2,30年住んで保守やメンテに時間やお金を取られる住宅にはしたくありませんでした。

その他の検討項目

外壁

こちらも悩み始めると沼になるようです。我々は最も採用率が高い窯業系サイディングとしました。
ネガティブな評価も多い外壁ですが、多く使われているということはスケールメリットが効き割安で、職人さんも熟練してミスが少なく、トラブル時の対処法も十分確立されているものと考えました。
ただしその中でもなるべくいいものを選択しました。特にコーキングは劣化しやすい部分なので耐久保証があるものにしました。

屋根

近年採用が多いスレートとしました。瓦よりも軽いため地震に強いメリットがあります。一方メンテナンスは考慮が必要なので、やはり耐久保証が入ったものを選択しました。

換気システム

おおむね1種換気か3種換気になる事と思われどちらでも良いと考えていましたが、結果的には1種換気となりました。
ネットで情報を集めましたが、様々な意見があり、どちらが良いとも一概には言えない様です。1種換気のデメリットはダクトの汚れなので、ケアをしていきたいと思います。

全館空調

ただの1種換気より、ダクトの汚れやカビが問題になるようです。また部屋ごとにこまかな温度調整ができないデメリットがあります。自分たちは採用をしないことにしました。

仕様としてはオール樹脂サッシのペアガラスです。
断熱性能を考慮して、必要最小限の枚数としました。例えばお風呂は昼間に入ることは無いので窓をつけませんでした。トイレも寒いのが嫌なのでつけませんでした。
解放感と断熱性能のせめぎあいにはなりますが、多すぎず少なすぎでしっかり考える必要があります。外光がすくないとやはり気分が滅入ってしまうものです。

玄関など、後になって思うと小さくても良いからもう少しつけておけばよかったなと思う場所もあります。

軒の出

昨今は軒が短かったり軒レスを採用している住宅も見られますが、耐久性や夏の快適さを考慮するとあまり短くするのはよくないようです。初期デザインでは少し短めだったため、交渉して伸ばせる部分は伸ばしてもらいました。

まとめ

住宅の基本的な性能はあらかじめ考えておくことにより、メーカー選定の参考になりました。結果としてはかならずしも当初の希望を充足できなかった部分もありましたが、後から気づいて不満となるよりは納得して決められたのでよかったです。
一方で、暖かい住宅を目指している割には全館空調を採用しないなど、ハウスメーカーさん側を困惑させてしまった部分も多少あったかもしれません。

昨今、インターネットやYoutube、ブログでは住宅に関する情報がかなり多く手に入りますが、真逆の意見もあればポジショントークもあったりと絶対にこうしたほうが良いという仕様は存在しないなと思いました。その中でも、「一般的な仕様」「長期的な保守性やコストを重視」「老後の住みやすさ」といったポリシーを決めておけたのは選定基準としてとても役に立ちました。

次回は間取りの検討にはいります。


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