元カノがメンブレしてるらしくマネージャーにスカウトされました 9
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カノマネ9話
翌日も5期生での番組収録
少し早めに現場に到着すると、
彩ちゃんに話しかけられた。
彩:○○く〜ん!勉強教えて!!
○○:こ、今度ね?
彩:そうやって教えてくれないんだ……
○○:こう見えてスケジュール確認とか忙しくてさ
彩:ひど〜い!これで、もし赤点取っちゃったら”○○君に頼んだのに断られたからです”って偉い人に言いつけてやるもん
○○:わ、分かったよ……
彩ちゃんからのとんでもない脅しにあっけなく屈してしまう
彩:わ〜い!やったぁ〜!!
○○:で、どこが分からないの〜?
彩:えーーっとね……
パラパラと教科書をめくり始める彩ちゃん。
彩:こ、これ!
○○:どれどれ〜
彩ちゃんが開いたのは”微分係数”について書かれたページ
○○:微分か〜……ってちょっと待った彩ちゃん
彩:な、なに?
○○:まだ習ってないでしょ。これ
彩:ぎくっ。
○○:流石に高校1年のこの時期に微分は習わないもん
彩:ば、ばれちゃった……。
○○:わかんない所あったらいつでも教えるから、とりあえず1人で頑張って?
彩:むぅ。わかったよ
不服そうな彩ちゃん。
分からないところがある訳じゃないのに
何で話しかけてきたんだろう……?
彩ちゃんは教科書のはじめのページに戻るとにらめっこを開始。
きちんと勉強し始めてくれている
それに安心して顔をあげると、菅原さんがすごい表情でこちらを見ていた。
○○:す、菅原さんどうかしました……?
咲月:ちょっと、○○さん。こっち来てください
○○:えーっと……どうかしました??
咲月:いいから。早く。
○○:は、はい……
普段は感じないような覇気を纏った菅原さん
引きづられながら、廊下へと連れ出された。
菅原さんには、いっつも外に連れ出されてるような……
咲月:○○さん。
○○:は、はい。
咲月:いい加減にしてください。
○○:えっ。
何故か凄く怒っている菅原さん。
全く身に覚えがない。
何かやらかしてしまったのだろうか……
○○:な、なんかやっちゃいましたかね?僕
咲月:この前、言ったのに分かってないんですか。
○○:えーっと……ごめんなさい。。。何で怒ってるのか教えて貰ってもいいですか……?
咲月:あ、あの、、、その、、、彩のこと可愛がりすぎです。
○○:へっ?
咲月:前撮影の時、私推しになってくれるって言ったじゃないですか。それに可愛いって褒めてくれたし
咲月:誰にでも可愛いって言うんですか?
○○:そ、そんなことはないですよ。もちろん
咲月:○○さんは私の専属なので。今後、私以外に可愛いって言うのも思うのも禁止です。分かりました……?
○○:は、はい。分かりました
咲月:分かったならいいです。今日も頑張りましょうね?
上機嫌になった菅原さんは楽屋へ戻って行った。
菅原さんと仲良くなれて良かったと思っていたが仲良くなりすぎているような……
まあ、ギスギスするよりはましか。
そういうことにしておこう……。
────────────
『山下美月さんオールアップです』
『お疲れ様でした!』
美月:お疲れ様でした!皆様、ありがとうございました!
はぁ。やっと終わった……。
今日はメインキャラとして出演させてもらっていたドラマ撮影のクランクアップの日
すっごく勉強になるお仕事だったけどちょっと疲れちゃったな。
これでやっとメンバーのみんなに会える。
あっそういえば……
○○は上手くマネージャーやれてるかな?
明日あたり様子でも見に行ってあげるか……。
〜つづく〜
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