元カノがメンブレしてるらしくマネージャーにスカウトされました　5

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カノマネ5話


週明けの月曜

菅原さん担当マネージャーとしての仕事が始まった僕。車で菅原さんを迎えに来ていた


咲月：おはようございます。お待たせして申し訳ありません

○○：大丈夫ですよ。全然待ってないので

咲月：ありがとうございます。じゃあ、失礼します


そう言うと、後部座席に乗り込んだ菅原さん
初日なだけあって、まだまだやりとりはぎこちない

信号待ちの間に今日のスケジュールの確認


○○：えーっと、今日は午前中は雑誌の撮影、午後はオフですね

咲月：わ〜そっか、撮影だった。。昨日もっと早く寝とけば良かったな……

○○：大丈夫です。今日も可愛いですよ

咲月：あ、えっとその……ありがとうございます



”やっべ。明らかに困らせてる……”



○○：あ、安全運転で頑張ります

咲月：は、はい。よろしくお願いします


僕が変なことを口走ったせいで、現場に着くまでの車内はかなり気まずかった。


──────────────


撮影現場に着くとすぐに撮影が始まった


『咲月ちゃん、今日もいいね』

『はい。じゃあこっち向いて』


カメラマンさんの声掛けに合わせて、表情やポージングを様々使いこなしている菅原さん


”2年でこんなに慣れるものなのか……”


初めて見るプロの仕事現場に呆気に取られてしまっていた。


『休憩入りま〜す』


僕から見ると撮影は順調に進んでる様子
お水を持って菅原さんに駆け寄って行った


○○：お疲れ様です！

咲月：は、はい！お疲れ様…です！

○○：凄いですね、アイドルって

咲月：そ、そんなことないです。

咲月：私なんて全然……

○○：えっ、何言ってるんですか？すっごいキラキラ輝いてましたよ

咲月：嬉しいですけど、先輩達に比べれば全然です……

○○：3・4期生ですか？

咲月：はい。3期生さんも4期生さんも私なんかよりもっと自分の魅せ方が上手くて……

咲月：それに先輩方は私たち5期生の状況にまで気を使ってくれて

咲月：それに比べると、自分の事に精一杯な私なんてまだまだ……

○○：菅原さん。先輩達の背中を追う真面目な部分も素敵ですけど、もっと自分を信じてあげて欲しいです

○○：さっきの撮影の姿もほんっとに素敵でしたよ？ファンになっちゃいそうですもん

咲月：ほ、ほんとですか……？

○○：はい。だからもっと自信もってください

○○：それに、3・4期生の方々もきっと先輩たちの背中を見て大きくなったんだと思いますよ。一緒に頑張りましょ！

咲月：は、はい！ありがとうございます


『撮影再開しま〜す』


咲月：じゃあ、頑張ってきますね？


先程より少し表情が明るくなったように見える菅原さん。小走りでカメラの前に戻って行った

物事に真面目に向き合う菅原さんの姿

そういう部分が彼女の魅力だと思いながらも、伊藤マネージャーがこの子に僕をつけた理由が分かった気がした。

僕の初めの任務は

”菅原さんの自己肯定感爆上げ作戦”に決まった。

〜つづく〜

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