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元カノがメンブレしてるらしくマネージャーにスカウトされました 2

カノマネ2話





○○:ただいま紹介に預かりました○○です。

○○:これから精一杯頑張らせていただきます。よろしくお願いします。


レッスン室での挨拶を終えると、乃木坂メンバーからぱちぱちと拍手が聞こえてきた。

とんとん拍子で進んでいった乃木坂のマネージャーへの転職

昔から芸能界への興味はあったし、悪い話ではなかったと思う。イマイチ仕事内容は分からないけど、給料は割と良さそうだし

挨拶が終わりメンバー達がはけていくと、美月が駆け寄ってきた。


美月:まあまあ良かったよ。挨拶

○○:バカにしてんだろ

美月:まぁ、多少は?

美月:社会人経験ある癖に挨拶無難すぎるもん

○○:あんなに女の子に囲まれてたらそりゃそうなるだろ

美月:ふっ。ださいね

○○:うっさい


高校時代に美月と別れて以降、
彼女が出来ていない僕

女の子への耐性がほとんどないのは事実


○○:それよりさ、めっちゃすんなり決まったけど面接とかはないの?

美月:普通はあるよ

○○:普通は?

美月:そこは任せて。すっご〜く ごねたからさ

○○:大丈夫なのそれ。

美月:○○をマネージャーにしてくれないなら卒業するって言ったら余裕だったよ


満面の笑みでのピース

たまに突拍子もないことを言いだすところもあの頃から変わっていない。

そんなことを急に言われたお偉いさん達は頭を悩ませただろう。

なんかごめんなさいね皆さん……僕のせいで

会ったこともない管理職の方々に同情心が芽生える


○○:で、仕事としては俺何すればいいの?

美月:ん〜特に?居るだけでいいよ

○○:なにそれ

美月:私が無理やり入れたってことはさ、グループの運営自体は別に困ってないんだよね。

美月:そもそも募集してなかったし

○○:じゃあなんで誘ったの

美月:だから昨日言ったじゃん。最近色々上手くいかなくて。

美月:○○が側に居たら変わるかもって思ったの

○○:な、なるほど……?

美月:私はもう専属のマネージャーさん居るしさ、しばらくは他の子に付いてあげて

○○:わ、分かった。

美月:私次の現場があるからもう行くね?

美月:頑張ってね新米マネージャーさんっ!


僕の背中を思いっきり叩いた美月はケラケラと笑いながらレッスンルームを去っていった。


『お疲れ様です。』


声をかけてきてくれたのは同世代くらいの男性マネージャーさん

にこやかで感じの良い方だ。


○○:あ、お疲れ様です。

『メンバーのスケジュール管理とかしてる伊藤って言います。よろしくお願いします』

○○:こちらこそ、よろしくお願いします

○○:みづ……じゃなくて山下さんから聞いたんですけど、人手は足りてるらしいですね

『そんな話、聞かれたんですね。確かに人手は足りてるかもしれません』

○○:やっぱりそうですか……

『あっ、でもメンバー個人個人のサポートには手が伸ばせて無いので、○○さんにはそこをお願いしたいです。』


早々の戦力外通告(?)に凹みそうになっていた所をすかさずフォローしてくれた伊藤さん

若いのに大事な仕事を任されているだけあって気遣い上手だ


○○:分かりました。任されたメンバーの方のサポートを精一杯させていただきます。

『はい!お願いします。サポートだと……んー誰が良いだろうな』

『3・4期生は割と慣れてきてる子が多いから5期生の誰かで……』

○○:5期生ですか?

『はい。入って2年ちょっとですし、若い子も多いのでメンタル的にも少し心配で』

○○:分かりました。

『あ、あの子とかいいかも』


伊藤さんが指さしたのはレッスン室の端の方で
水分補給をしてる女の子


『菅原さんについて貰ってもいいですか?』

○○:分かりました。

てっきり美月につくのかと思っていたが、違う子にマネージャーとしてつくことに。

それならそうと早めに教えといてよ……。

そしたら、メンバーの名前とか勉強してきたのにさ

初対面の女の子と上手く仕事ができるかは分からないが、任されたからにはやるしかない。

菅原咲月さんという子に付いて仕事をしていくことになった。

〜つづく〜

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