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中編まとめ(つぶあん)

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単発中編をまとめてます。 企画作品が多いです。
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独占欲高めな幼馴染は僕がチヤホヤされるのが気に入らないらしい

独占欲高めな幼馴染は僕がチヤホヤされるのが気に入らないらしい

ヒロイン:岩本 蓮加さん

約束の時間を過ぎても
家から出てくる気配のない蓮加

いつも通りインターホンを鳴らして、
しばらく待つことに

・・・

10分程経った後、
ドタバタと玄関から出てきた。

〇〇:おはよー蓮加

蓮加:おはよ。ごめん、寝坊しちゃった

〇〇:安定の寝坊ね。時間余裕あるし別に大丈夫だけどさ

蓮加:いつも待っててくれてありがと

〇〇:いいよいいよ。気にしないで

幼馴染

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ほろ酔い(?)幼馴染がめためたに甘えてくるお話

ほろ酔い(?)幼馴染がめためたに甘えてくるお話

ヒロイン:井上和さん

和:○○いつまで寝てるの起きなよ

○:んん〜、あと10分……

和:○○が買い物行きたいって言ったんでしょ。早く起きてよ!

和:───って聞いてないし

……

○:んん。今何時だ

スマホに手を伸ばそうとすると

和:──14時半。

幼馴染の和が呆れたようにこちらを見ている

○:えっ、和 居たのかよ

和:もう、2時間くらいここで待ってるけど

○:まじ?ごめん

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超絶美少女な幼馴染にはどうやら好きな人が居るらしい

超絶美少女な幼馴染にはどうやら好きな人が居るらしい

ヒロイン:井上和さん

「────ねぇ、○○好きだよ」

もはや何度目かも分からない幼馴染からの告白

放課後の屋上

優しい風で揺れるロングヘアと
夕日が反射して輝く瞳

いわゆる理想的な告白シチュエーション

────ただ1点、この告白が”練習”であるという点を除けば

和:ふぅ。今回も結構良かったんじゃない?

○:まぁ、そうだな

和:夕日で雰囲気も良かった気がするし。

和:本番もこんな

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星降る夜に君と2人

星降る夜に君と2人

ヒロイン:守屋麗奈さん

夏休み、校舎隅の地学室は僕だけの秘密基地

冷房まで完備しており、文句のつけ所がない。

そんな超快適空間で、
星空図鑑を読み進めている僕

先生に見つかったら”電気代の無駄だろ”なんて叱られてしまいそう。

ただそれはあくまでもバレればの話。この教室に人が来る可能性なんて天文学的な確率だろう

うちの部活の顧問は非常勤の地学教師だし
地学室はものすごく立地が悪いし

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雪解けとはじめの一歩

雪解けとはじめの一歩

ヒロイン:金川紗耶さん

”コンコン”

○○:紗耶入るよ〜

薄桃色を基調とした見慣れた部屋

机に積まれた分厚い参考書とびっしりと貼られたカラフルな付箋達は努力の結晶だろう

この部屋の主はというと、
学習机でうつ伏せになっている

○○:紗耶〜

紗耶:・・・

○○:ほら、起きろって

紗耶:…○○?

○○:そろそろ初詣行くよ

紗耶:んん。もうそんな時間か

紗耶はゆっくりと身体を起こ

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うちの姉は、独占欲が強いみたいです

うちの姉は、独占欲が強いみたいです

ヒロイン:田村真佑さん

長く続いている
関係性が変化する時

そのきっかけになる出来事は
案外、ちっぽけなこと

休日の夕方、両親は外出していて
リビングに姉と2人きり

姉は再放送のバラエティに夢中のよう
時折、ふふっと笑い声が聞こえる

”あの報告”をするには、ベストタイミングな気がして恐る恐る口を開いた。

○○:姉ちゃん。そういえば俺───

○○:彼女できたんだ

その言葉を聞いた瞬

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ぼ、僕にだって歳上の威厳ってものが…

ぼ、僕にだって歳上の威厳ってものが…

ヒロイン:なおまお
    (冨里奈央さん × 五百城茉央さん)

”身長170cm以下の男には人権はありませんwww”

Xのタイムラインに流れてきた身長関連のポストを見てスマホを放り投げる

○○:悪かったな低身長で

見事、成長期を160.3cmのままで駆け抜けていってしまった僕

今の世の中、低身長男子はとても生きづらい

不憫なのはそれだけに留まらず、
僕の男友達は全員が高身長・イケメン

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しーちゃんEATS

しーちゃんEATS

ヒロイン:山下瞳月さん

これでよしっと。

給料日翌日、頑張った自分へのご褒美にと特上焼肉弁当をUberしてしまった。

たまにはね…。なんて言い聞かせはするものの、財布へのダメージは大きい

あ。やっべ、飲み物買い忘れた。

流石に飲み物くらいは自分で買いに行くか…。

重い腰をあげ、アウターを羽織ると
近くのコンビニへ向かった。

──────────

『これ美味いな〜。ええ匂いしとっただ

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ばちゅゲーム

ばちゅゲーム

ヒロイン:的野美青さん

「ここは係り結びの法則で文末は連体形に───」

はぁ。つまんねえの……

6時間目の古典の授業
これを乗り越えればようやく休日

それだけをモチベーションにおじいちゃん先生の授業を聞いている

ふと周りに目をやると先生の催眠術に敗北し、うつ伏せになっている生徒ばかり

これなら俺も寝たってバレないだろ
そう思って、机に伏せようとすると───

”痛っ”

後ろから何かが

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いもらぶ。

いもらぶ。

ヒロイン:岩本蓮加さん

『あのさ…私たちもう終わりにしよう──』

順調な恋だと思っていたのは僕だけだったらしい

”優しい所が好き”なんて言われて始まった恋も
”君と居ても刺激が足りなくて”で終わる

僕なりの優しさで接してきたつもり
観覧車のような穏やかな毎日に君は退屈してしまったようだ

2年記念日のサプライズにと用意したディズニーのペアチケットも今となってはただの紙切れ

珍しく降った大

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いもらぶ。〜エイプリルフール編〜

いもらぶ。〜エイプリルフール編〜

ヒロイン:岩本蓮加さん

3月31日、日曜日

明日から仕事が始まるという憂鬱な感情も、隣で楽しそうにゲームしている妹の声が和らげてくれる。

スマホを見ると時刻は23:42
もう少しで日が変わる頃だ

「これラストゲームにするわ」

『え〜もう少し一緒やろうよ』

「やりたいけどさ。明日仕事だろ?新入社員も入ってくるから研修準備とかしないといけなくて」

『お兄ちゃんが研修とかすんの?ウケる』

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わがままさくらんぼ

わがままさくらんぼ

ヒロイン:遠藤さくらさん

澄み渡る青空と
命を芽吹かせる春風

そんな爽やかな天気の中

私は1人寂しく下校していた。

私はこの春らしい穏やかな時間が好き。

でも…

この時間を突然、
ぶち壊してくる後輩が

どこかに居るとか居ないとか。

その子の登場は、
いつも予測できない



「さくらさぁぁぁああん!」

私の名前を大声で叫びながら、
坂を駆け下りてくる男の子

ほらやっぱり、いき

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「デュエットで既成事実大作戦」

「デュエットで既成事実大作戦」

『「ほーら あなたにとって大事な人ほど すぐそばにいるの!」』

「いえーーい!!!」「ふぅ〜!」

カラオケの大部屋に響きわたる歓声とマラカスの音

体育祭の打ち上げの二次会は、お酒を飲めない高校生とは思えないほどの盛り上がりをみせている

な、馴染めない……

勇気を出して二次会まで残ったは良いものの、このノリに着いていける気がしない

既に心は折れかけていた。

歌っている順番を見るに、時計

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