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子連れインド・渡航計画【行く時期と経路】

2024年2月〜3月、3歳と1歳の子どもを連れてインド・デリーに約1ヶ月半ほど滞在しました。記録を兼ねて私たちの経験談をまとめておきます。同じようにインドに乳幼児を連れて行く予定の方に参考になればと思います。

今回は私たちがインドに行った際、どのような経路で行ったのか?そして行く時期についても詳しくお話しようと思います。
旅行に行くときはベストシーズンを調べる人が多いと思いますが、インドのベストシーズンは短いです!そしてインドのどこに滞在するのかによってもかなり状況が変わります。特に小さい子供を連れてインドに行こうと考えている方はチェックしてほしい内容です。

子連れインド情報は、過去に予防接種と持ち物についてもまとめているので、こちらもぜひ読んでみてください。

インドのどこに行く?

今回はインドに初めて行く人を想定し、細かく説明していこうと思います。

インドに行くことを決めたら、まずはインドのどこに行くのかをしっかり考える必要があります。
なぜなら、インドはめちゃくちゃ広い国なので、北インドに行くのか南インドに行くのかで気候も気温も全然違います。例えば、1月に行くとして、デリー(北インド)なら最高気温21.1度、チェンナイ(南インド)なら最高気温28.4度です。詳しくはこちら↓を参考にしてみてください。


日本人の観光客がよく行くインドの都市は、デリー・ジャイプール・ムンバイ・ゴア・コルカタ・チェンナイあたりですかね。おそらくデリーに行こうとする人が一番多いと思います。

私は今まで計5回ほどインドに行きましたが、短くて1週間、長くて1ヶ月半ほど滞在しました。夫の地元である北インドに滞在することが多かったので、今回は北インドの話が多くなります。

インドにいつ行く?

2024年2月〜3月、私たちは初めての子連れでデリーに滞在しましたが、行く時期はかなり悩みました。実はデリーで快適に過ごせる時期というのは、年間を通しても短い時期しかないのです。そうなの?と思う方も多いと思うので、ここから詳しくお話しします。

一般的なベストシーズンと注意

インターネットでインドのベストシーズンを検索すると、大抵は11月から2月がベストシーズンだと出てきます。この時期は気温が下がって観光しやすくなる冬季、そして乾季で降水量が少なくなるというのが理由です。しかし、ベストシーズンとされるこの時期でもいくつか注意があります。

インド最大のお祭り・ディワリ

ディワリは、毎年10月から11月に開催されるインド最大のお祭りです。毎年、インドのカレンダーによって開催日が変わり、今年、2024年は 10月31日(木)がメインのディワリの日となり、10月29日〜11月3日の期間でお祝いされます。

ディワリ(ディーワーリーとも)は、インドで最も重要な祭りのひとつだ。闇に対する光の勝利、無知に対する知識の勝利、悪に対する善の勝利を、インドのみならず世界中で、10億人以上が宗教の違いを超えて祝う。人々は5日間にわたって、祈りをささげ、ごちそうを食べ、花火を楽しみ、家族で集まり、さまざまな善行を積む。そして一部の人にとっては新年の始まりでもある。

ナショナル ジオグラフィック 日本版より

ディワリの前後は、インド各地から多くの人たちが移動するため交通機関が混雑します。ディワリの日は祝祭日となり、長期休暇をとって地元に帰省して家族と過ごす人が多いのです。そのため、この期間は休みとする企業やお店もあります。

ディワリ期間中や前後は通常とは異なり、
①インド国内で移動しようとしても交通機関が混雑している
②買い物をしたくてもお店が閉まっている
③祭りで使用される花火の影響で深刻な大気汚染が発生する
④夜も爆竹の音が鳴り響いて眠れない

というリスクがあります。

実際、私の父は一人旅でディワリの期間中にデリーに行きましたが、道が混雑していて封鎖されていると空港のタクシードライバーに言われ、その後もいろんなトラブルに遭って散々な目にあっていました…話が長くなるので割愛しますが、この時期にインドに行くのは大変です。特に小さな子供を連れての移動は危険なので、個人的には子連れでこの時期は避けた方が無難だと思います。

深刻な大気汚染

度々ニュースにもなっていますが、冬は北インドを中心に大気汚染が発生します。特にデリーは大気汚染が深刻で、デリーに住んでいる私の家族の話を聞くと、冬は大気汚染がひどくて外出できず家にこもっているそうです。実際、呼吸器疾患を訴える人は多く、インド国民の平均寿命にも影響していると危惧されています。

大気汚染がひどい時期は11月から1月頃(ディワリの期間中に使用される花火も大気汚染の原因となる)ですが、旅行のベストシーズンと重なります。気候が良い時期に行こうと思ってインドに来たのに、大気汚染がひどくて外出できない…という事態にならないためにも、渡航時期はしっかり考えておく必要があります。

今年デリーに滞在することになった私たちも大気汚染を避けるために2月上旬からインドに行ったのに、着いて1週間ほどはまだ大気汚染が発生していて空も暗く曇っていました。私は元々アレルギー性鼻炎があるので、体質的にも呼吸器が弱いためか外でマスクをしていても咳が出たり喉がイガイガして長時間いられませんでした。そして子供たちへの影響も不安だったので、到着して1週間は極力外出しませんでした。2月下旬頃からは大気汚染は良くなってきましたが、それでも日本のきれいな空気と比較すると土ぼこりが舞っていて、なかなかきれいとは思えませんでした…

とはいえ、4月からは一気に気温が上がり北インドのデリーでは40〜45度くらいになるそうで、一年で最も熱い時期です。その前に帰国しようと思い私たちは3月中旬にはインドを出国しました。

北インドを旅行する際は、気温だけでなく大気汚染も考慮しておく必要があります。

インドまでの経路

インドに行く時期が決まったとしたら、その次はインドまでの経路をどうするかも考えなくてはなりません。

私たちは夫婦で何度も話し合ったのですが、今回はデリーまで1回乗り換え(香港経由)で行くことにしました!

香港経由にした主な理由

①直行便(東京→デリー)は約10時間…1歳と3歳の子供を連れて耐えられる気がしない
②デリーの国際空港(インディラ・ガンディー国際空港)のイミグレーション(入国審査)までの長蛇の列で時間がかかる
③香港ディズニーランドに行きたい

理由①

色々とシミュレーションしてみたのですが、フライト時間を考えると、直行便が飛んでいる東京(成田)からデリーまでは最短でも約10時間。
私たちは愛知県に住んでいるため、フライト当日の朝に新幹線で東京駅、その後乗り換えて成田空港まで電車移動、成田空港から飛行機に乗るのが最短ですが、そこからさらに10時間のフライトは…大人でもキツいです。1歳と3歳の子供たちは飛行機に乗るまでで疲れてしまってぐずり、私たちは体力消耗するだろうという予想をたてました。

それでは、日本とデリーを結ぶ路線の中で経由地として最適な所はどこなのか?調べてみたところ、香港なら、日本→香港は約4.5時間、香港→デリーまで約6時間、ほぼ日本とデリーの間になります。このフライト時間ならいける気がする!そして名古屋の空港セントレアからも香港便があるので、わざわざ東京まで行かなくても良い!というわけで、お金も時間も節約できると考えて香港経由に決めました!(とはいえ、香港で2泊したのでホテル代はかかった)

経験談・子供が何才のときのフライトが一番ハードなのか?

ここからは余談ですが、子供が何才のときに飛行機に乗るのが一番ハードなのか?!という話。

私たちが今まで経験した子連れのフライトは以下の通りです。

娘10ヶ月のとき 東京→沖縄
娘2才・息子8ヶ月のとき 東京→シンガポール
娘2才・息子1才のとき 名古屋→宮古島

そして今回が
娘3才・息子1才半 名古屋→香港→デリー

子供たちが0才〜3才までの年齢で国内外のフライトを経験しましたが、私は1才半から2才半までの間が一番しんどかったです…!もちろん子供によって個人差はありますが、私の経験上は年齢別の難易度はこれです↓

0才児 難易度・中
まだよちよち歩きで体重も軽く、眠る時間が長い赤ちゃん。飛行機の中でもうまくいけば眠ってくれるし、眠れなかったとしても抱っこできる(航空会社によってはバシネットも予約可能)、ミルク飲ませて落ち着かせられる(離乳食は少量でOK)、ただし長時間の抱っこや大声で泣かれるとキツイ。

1才児 難易度・激高
1才半ごろから歩くのが早くなり、親の手を離してどこかに行こうとする、当然飛行機内でもおとなしく座っていることはない、抱っこしても抱っこひもから手足を出してバタバタして隣の席の人に当たる、体重が重くなってきて長時間の抱っこは無理、体力がついてきて眠らなくても長時間起きていられるようになるが眠くなってグズると大変、ご飯はまだ幼児食まで食べられないので機内食は無理(自分たちで持参する必要あり)、少しずつ意思疎通はできてくる時期だがまだ言葉はたくさん出てこないので言いたいことが伝わらず癇癪を起こしやすい、親が言っていることを理解してもやらない…おやつと動画でなんとかおとなしくさせることしかできない。

2才児 難易度・激高〜高
2才半ごろから段々と大人にも通じる会話ができるようになる(個人差あり)、ただしイヤイヤ期が始まって親の言うことをなかなか聞いてくれないときもある、ご飯は幼児食までいかないがパンや軽食は食べられるので手荷物は少なめになってくる、飛行機内ではおとなしく座っていられるときもあるが癇癪を起こすと手がつけられなくなる、おやつと動画でなんとかおとなしくさせることしかできない。3才が近づくに連れて物分かりがよくなってくる。

3才児 難易度・中
短時間であれば一人で座席におとなしく座っていられるようになる、お絵かきやパズルなどを持ち込めば楽しく遊んでいたりもする、親の言うことを理解して行動してくれることが増える(危ないことをしない・ここでは静かにしよう、など)、個人差はあるがおやつと動画があれば自分で座っておとなしくしていられる。3才以上になると、以前紹介したメラトニンサプリメントも使えるようになるので、どうしても飛行機内で寝て欲しいときはサプリメントを食べさせてから搭乗するようにしてます。

持参したメラトニンサプリ(右の2つ)

というわけで、経験上は1才半から2才半が一番ハードでした!できればこの年齢での長時間フライトは避けたいけどそうはいかない…というときは、あえて直行便ではなく乗り換えありにして経由のも一つの方法だと思います。

理由② デリーの国際空港を利用する人は注意

※デリーの国際空港を利用する人には必ず読んで欲しい内容です!インド国内の他の国際空港を利用する場合は問題ないと思います。私の経験上、ムンバイやチェンナイの空港ではこんなことありませんでした。

私は声を大にして言いたいのですが、デリーの国際空港(インディラ・ガンディー国際空港)の長蛇の列なんとかならんのか!?!

デリーの空港はいつ行っても混んでます。時期や時間帯に関係なく長蛇の列。経験上、到着してからのイミグレまで1時間以上かかるし、出発までの時間も3時間と考えておいた方がいいです。

子連れで長時間フライトした後に空港で1時間以上も列に並ぶのは本当につらいです…!イミグレ終わってようやく空港の外に出られたのは約1時間半後。さすがの夫もキレてました…毎回毎回この混雑具合、全然改善してない!もうデリーの空港は来たくない!と言ってます。とにかくオペレーションが最悪なので、空港スタッフの誰に何かを言ったとしても何も状況は変わりません。とにかく待つしかできないという苦行。

そして、さらに追い討ちをかけるのが空港外にやっと出たと思ったら、車で移動するのに大渋滞に巻き込まれます。デリー市内は渋滞していてなかなか車が動かない…高速も渋滞…特に朝と夕方は通勤ラッシュも重なって渋滞がひどいです。空港近くに滞在先がある場合はいいのですが、少し離れたところまで車で移動しようとすると時間がかかります。

今回初めて子連れでデリーの国際空港を利用することになったので、この空港と渋滞状況を想定して長時間のフライトはやめようということになりました。

理由③

せっかく香港経由にするなら、1泊か2泊して香港観光する?と夫から提案があり、私も検索してみたものの以前も行ったことのある香港で行きたい場所は特になく…それなら香港ディズニーランドに行ってみたいなと思ったのがきっかけです。

海外ディズニーはまだ行ったことなかったのですが、香港ディズニーランドは空港からも近くてアクセスが良かったのも決め手になりました。私の希望で復路(帰り)に香港ディズニーに行くことにしました!インドからの帰りに香港ディズニー行けるって予定してたら、帰国するときも寂しくなく楽しみになるかなと思ったのが帰りにした理由。

結果、やっぱり香港ディズニー行って良かったです!その頃はまだ日本にはオープンしてなかったFrozon(アナと雪の女王)のエリアも香港ディズニーでひと足先に楽しむことができました。

▼Instagramに香港ディズニーの投稿もまとめています

ただし、香港は物価が日本よりも高いので、ディズニーチケットは高額(ワンデーチケット639香港ドル:約12,250円)、ディズニー内の飲食も高額(↓私が食べたオラフのソフトクリームは約1,800円)、ホテルも高額(ディズニーのオフィシャルホテルではなくても空港近くなら1泊3万円以上)です!

香港ディズニーで食べたオラフのソフトクリーム

東京ディズニーランドよりもお金はかかるけど、パーク内は思ってたよりも混雑はしてなくて、アトラクションも乗れたし、何より香港ディズニーはキャラグリーティング天国なので様々なキャラクターに会えました!ただし、パレードはめちゃくちゃ短くて拍子抜けしたのと、夜のショーは大人気で見る場所がなかった…ということくらい。

グーフィに会って怖がる娘と楽しんでる息子

ディズニー好きな人には香港経由おすすめです!

最後に

今回はインドまでの渡航経路についてまとめてみました。正直、子供が産まれるまでは子連れフライトがこんなに大変なものだとは思っていなくて、今でも「あぁ〜大人二人だったらどんなに長いフライトでも何回乗り換えあっても大丈夫なのに…」と考えてしまうこともあります。小さな子供たちを連れてのフライトは毎回チャレンジではありますが、今しかできない体験だと思って歯を食いしばって乗り越えてます!笑

あとどれくらいしたら子供たちを連れてのフライトが楽になるんだろう?…その答えは数年後に分かるのでしょう。

次は、インド到着後にどんな生活をしていたのかまとめていきたいと思ってます。子連れインドを考えている方の参考になれば幸いです。

このnoteが参考になりますように。 記事のご意見やご感想などがあればぜひ教えてくださいね。