きっと交わらない。と理解した時のこと。
今日、誕生日か。。。と開きもしないSNSで彼の誕生日を思い出した。
絶対に2度とは会いたいと思わせない、初めて会った日の私の失態。
なぜか交換した記憶がないに、数日後彼からメールが来た。
内容はなんだっけ、、、元気?とかそう言った類のものだった気がする。
2回目に会ったのは、2週間位した後だった。
どうしても失態のお詫びをさせて欲しいと連絡して、約束をした。
お詫びする身の私は、ぞれでも彼に会える。と心が弾んでいた。
それから、彼と二人で会う機会が増えた、ご飯に行ったり、遊びに行ったり、なんだか付き合ってるのかな?と錯覚してしまっていた。
出会って、数ヶ月。そんな状態が続いたので思い切って私から彼に思いを告げた。
シンプルに「好きです」と。
あのなんとも言えない沈黙が流れ、ふと顔を上げると
彼は伝票を片手にいそいそとレジに立ってしまった。
じゃあ。と片手をあげて街の喧騒に彼の後ろ姿を見送ったのが、最後に会った日だった。
何年経ったかな・・・と思い出してみた。
10年と少しの時間が経過したようだった。
そんな時間の中に、恋人は数人いた。
この人なら好きになれかもしれない、とか。
じゃあ、好きだと猛烈に言ってくれる人と付き合うといい、とか。
いくつか試したけれども、ごめん。。。と相手に言ってしまうのは私だった。
彼の何を知っていたのか?
どこまで知っていたのかなんて分からない。
思い出すには少し時間が経ちすぎたから。
そんな今日、ふと気づいてしまった。
愛とか恋とかそういう気持ちの問題ではなく私と彼には、保ち続けなければいけない見えない距離がある。
だから、友達以上なのか、知人以上なのかこの距離は変わらない
何があっても交わらない運命なのだ。
ああ、悲しい。
これは100%今世どころか、いつのいつの日か生まれ変わってこの恋という気持ちを抱いたとしても交わらないのだ。
そうか。。。記憶から無くすか、頭に何か衝撃があって記憶から強制的にデリートするしかないようだ。
箱の中の恋どうしよう。。。
と、お得意の誇大妄想で話を膨らませてみたけれども、私は明日も元気に勤労に励むためにこの箱の存在はと所在は覚えているのだろう。
そうだ辛い時、この箱にしまった恋を眺めて美しい世界という虚像を見て私はまた日常に戻る。
そういう条件付けをしよう。
もう恋なんてしないなんて言わないけれど
思い出す度、思いが募るのは彼だけなんだろう
どうか、小さな願いをここに託すなら、彼の誕生日なんて来年思い出しませんように。
神様、来年の私頼みましたよ。
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