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素人翻訳: 阿龍給汝的帳單(龍戰八荒 第33集)

霹靂好笑在安可:阿龍給汝的帳單(龍戰八荒 第33集)

■動画紹介文

劍子仙跡由集境一回來,龍宿便拿起帳單開始要跟劍子一一對帳,好好清算香獨秀帶來的損失。然而此時劍子卻拿出集境妙禽羽毛要來抵債,可佛劍卻說.............

訳:「劍子仙跡が集境から帰ってくると、龍宿は勘定書を取り出し、劍子にツケておいた香獨秀の損失を精算させようとした。劍子は集境妙鳥の羽を取り出して、借金の返済に当てようとする。その時、佛劍分說は……」

 霹靂布袋劇の笑えるシーンアンコール「阿龍給汝的帳單(龍戰八荒 第33集)」より。動画は日本語吹き替え・字幕なし、北京語字幕のみ。

 この記事は、中国語素人の藤が動画の解説と、自力翻訳字幕をまとめたものです。中文字幕の後に、日本語訳文があります。

■登場人物

 名前のリンク先は中文記事です(日本語記事はピクシブ参照)。

劍子仙跡(けんしせんせき)【ピクシブ百科事典

 道教先天、白くてもみあげがすごい人。龍宿、佛劍とは数百年来の付き合いがある悪友。正統派ヒーローだが、今回はダメ人間バージョン。

疏樓龍宿(そろうりゅうしゅく)【ピクシブ百科事典

 儒教先天、紫色で扇を持っている人。悪友の劍子にはしょっちゅう振り回されている。服についてるビーズは全部真珠だったりするお金持ち。

佛劍分說(ぶっけんぶんせつ)【ピクシブ百科事典

 仏教先天、銀の暴力坊主。別にこの動画内で暴力をふるうわけではないが、そのツッコミは鋭い。背中には佛牒という剣を負っている。

佛業雙身(ぶつごうそうしん)※動画内には登場しない

 四字熟語ではなく人名。四境を合一し、人妖邪魔が共存する世界を作ることが目的。

香獨秀(こうどくしゅう)※追記参照

 劍子が龍宿によこした客人。元々性格に難のある人物だが、劍子が余計なことを吹き込んだので、龍宿の元で好き放題にくつろいだ。お風呂大好き。

■本編(中文)

龍宿
「集境兩境重合、兩境勢力分佈再度變化,佛業雙身,當真造成了,難以挽回的破壞」
佛劍
「若劍子平安,他當回來了」
龍宿
「放心吧,他還有餘力害人,可見平安」
劍子
「好友,不可在背後議人是非啊」
佛劍
「劍子,你無恙否」
劍子
「托阿龍鴻福,雖歷風險,一路平安」
佛劍
「阿龍.龍宿你嗎」
龍宿
「吾還未及追究,倒是有人自己承認了,這交給汝」
劍子
「這是」
龍宿
「阿龍給汝的帳單」
劍子
「這麼厚一本」
龍宿
「汝若懶惰,吾替你簡單講幾條.千年古檀木一斤八兩,香波玉華二十七瓶,醉裡香一斤七兩,秋菊凝露兩缸,還有」
劍子
「夠了夠了,這種小事無須掛懐」
龍宿
「吾他認為也是夠了,來,這是何物」
劍子
「集境特産,乃一罕見妙禽」
劍子
「其生於鴻雁之初,遊於海闊天空之處,軆態婀娜,前人或有愛之,彷其身形而悟書墨妙理,其羽輕而盈,我想好友乃儒門翹首,取而送之,算是這回,隻境之行的土産了」
龍宿
「鵝羽就鵝羽,説的煞有介事」
劍子
「好友眼力依舊,劍子佩服,有言是,千里送鵝毛,禮輕情義重,雖是小小」
佛劍分說
「這隻羽毛尾端染的紅土,與五十里外的,寒澤周邊相同」
劍子
「無可限的情義,就算所以二重仍是無下限,此回吾前住集境」
龍宿
「劍子,剛才的話題還未結束,拿來」
劍子
「什麼」
龍宿
「吾為汝招待朋友,這筆帳單當然要汝収拾,吾算過了,將豁然之境的地契交出,勉強折得七成,汝寒酸這般,餘下的便奉送了」
劍子
「先欠下,之後一併精算」
龍宿
「之後是何時之後」
劍子
「天下太平之後,好了,莫冷落了佛劍好友,佛劍,你有什麼問題」
佛劍
「你在集境發生何事」
劍子
「終於到重點了,吾也想知曉,苦境這段日子的變化」
龍宿
「(ため息)」

■本編(日本語訳)

龍宿
「集境二境が重なり、二境の势力分布が再び変化し、本領を発揮した佛業雙身は、取り返しがつかないほどの破壊をもたらしてくれたな」
佛劍
「もし劍子が無事なら、帰ってくるだろう。」
龍宿
「案ずるな、彼は人に迷惑をかけるだけの余裕がある。すぐ無事が分かるさ」
劍子
「おやおや友よ、こそこそと人の陰口を叩くものではないぞ」
佛劍
「劍子、元気そうだな」
劍子
「龍ちゃんのおかげで、危険もあったが、道中無事だ」
佛劍
「りゅうちゃん? 龍宿のことか?」
龍宿
「おや(香獨秀を招待したことを)私がまだ問い詰めていないのに、むしろ自分から言ってくれるとは。では劍子、これをお前に」

 小冊子を取り出し、劍子に渡す龍宿。

劍子
「これは?」
龍宿
「龍ちゃんからお前への請求書だ」
劍子
「こんなに分厚いのか!?」
龍宿
「お前はものぐさだから、簡単に話してやろう。千年古檀の木が1斤8両、香波玉華27本、醉裡香1斤7両、秋菊凝露二つ。まだある」
劍子
「もう十分だ!  こんな些細なことは、心配するには及ばない」
龍宿
「私も(お小言は)十分だと思っているよ。で」

 龍宿の差し出した手に羽根が載せられる。

「なんだこれは?」
劍子
「集境の土産だ。珍しい鳥の羽根だよ」
劍子
「それは鴻雁の初め(※秋)に生まれ、広々とした海と空を泳ぎ、舞う。先人はそのたおやかな姿かたちに愛を見て、書法の奥深い道理を悟った。この羽根は軽く、しかし満ち溢れている……我が親愛なる友よ、お前は儒門の翹首(第一人者)だ。これを今回の集境の旅の土産に、お前へ贈ろう」
龍宿
「ガチョウの羽根はガチョウの羽根だ、まことしやかなことを言うんじゃない」
劍子
「親友の眼力は相変わらずだなあ、劍子は感服だ。ことわざに言う、鵝鳥の羽毛は千里を送り、礼は軽ろんじず義理は重い。どんなに小さなものでも……」
佛劍
「この羽根先を汚す赤土、ここからほんの五十里先の寒澤周辺のものと同じだな」

 気まずい様子の劍子。

劍子
「あは……限りない情義は、たとえ二重にしても限りがない。これは集境から帰る前に……」
龍宿
「劍子、さっきの話はまだ終わっていない。さ、持ってきて」
劍子
「何を」
龍宿
「お前が招待した友人(※香獨秀)の勘定は、当然お前が回収するのだろう? 豁然之境(※劍子の地所)の不動産証を引き渡してくれ、それで七割までは支払える! 残りの三割は、君が貧しいようなので免除しよう。さあどうぞ!」
劍子
「前借りだ! 後でちゃんと返すから」
龍宿
「それはいつのことかね?」
劍子
「天下太平の後かな? いいだろう、佛劍の友(=おそらく劍子の意)を冷遇しないでくれ。佛劍もそれで問題ないだろう?」
佛劍
「(話を変えて)集境で何が起こるか分かっているのか」
劍子
「いよいよ本題になったな、私も知りたい。最近の苦境で起きた日々の変化は……」
龍宿
「(ため息)」

■まとめ

 要するに、

龍宿「今までの貸しはちゃんと帳簿につけとるから、いい加減にせんと取り立てるで」
劍子「龍ちゃんそんなこと言わないで。ほら、お土産の珍しい鳥の羽! これはこれこれこういう珍宝で……」
佛劍「それすぐ近くの川で拾った羽根じゃねーか」

 という一幕のハイライトでした。
 これだけだと劍子仙跡がただのチャランポランですが、普段の彼は平和のために奔走し、人のために体を張ってはズタボロになることもざら。この場面では気の置けない親友たちしか居ないので、普段見せない顔を出している状態です。

 劍子・龍宿・佛劍の三人は、道教・儒教・仏教の中華三大宗教「三教」の代表者、「三先天」というトリオで、霹靂布袋劇でも有名なキャラクターです。彼らの戦いや心温まるやり取りは他にも色々ありますので、少しずつnoteで紹介していきたいなと思います。

■19/5/7追記:阿龍的龍煙宛(龍戰八荒 第25集)

 この動画の前日譚(龍宿が「阿龍」と呼ばれたくだりや、「香獨秀」が龍宿を訪ねてきた時の一幕)も霹靂好笑在安可シリーズに存在します。

 これについて、一部ですがマフィンさん(@TBF_cider)が翻訳してくださったため、許可をいただいてそちらのツイートを掲載いたします。一部分からない所があったため、間違いもあるかも、とのことです。

※隣の家の主人=劍子。劍子仙跡と疏樓龍宿は隣近所同士である。

 そして記事冒頭、戻ってきた劍子との会話へ続く……。


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